最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 1990年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1990年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

2020年10月25日 (日)

1990年代後半のイギリス空軍(RAF)

今回は1990年代後半のイギリス空軍(RAF)です。
これまで同様に、英語版ウィキペディアや英語のサイト「ウイングアビエーション」、雑誌「世界の傑作機」などを参考に纏めてみました。
では1996年末時点におけるRAFの戦力概要について。

戦闘機飛行隊:推定6個:
パナピア・トーネードF.3飛行隊 x 6個(No5. 11. 25. 29. 43. 111.の各飛行隊)

1992年7月をもってブリティッシュ・ファントムが引退した後はRAF唯一の戦闘機となったトーネードF.3。
この時点では実戦飛行隊6個がストライク・コマンド隷下のNo11/18グループに所属してイギリス本土防空任務に就いています。
なお、かつてのファイター・コマンド(戦闘機軍団)の後身であるNo11グループは、この年の4月にかつてのコースタル・コマンド(沿岸軍団)の後身であるNo18グループと合併してNo11/18グループになっています。
この処置でイギリス本土周辺の空域及び海域防衛について指揮系統を一元化したことになります。
当時はロシアの経済危機が深刻でその軍事力も激落し、イギリス本土周辺の安全度が高くなっていた時期であります。
所帯が小さくなり且つ軍事的脅威が大幅に低減された状況では、No11とNo18グループの合併も当然の展開だったのでありましょう。
往時と比べて戦力が大幅に削減されているイギリス本土防空戦闘機部隊ですが、この後予算削減と軍事的脅威低減によって所帯は更に小さくされることになってしまい、No29飛行隊が98年10月に解散してRAFの戦闘機実戦飛行隊は遂に片手で数えられる五個飛行隊になってしまっています。
なおトーネードF.3を運用する実戦及び予備部隊としてはフォークランド防衛任務に就いているNo1435フライトと、トーネードADVの作戦転換及び予備飛行隊を兼任しているNo15飛行隊が存在します。

攻撃飛行隊:推定11個:
パナピア・トーネードGR.1飛行隊 x 6個(No2. 9. 12. 17. 31. 617.の各飛行隊)
SEPECAT・ジャガーGR.1飛行隊  x 3個(No6. 41. 54.の各飛行隊)
BAE・ハリアーGR.7飛行隊 x 2個(No1. 3. 4.の各飛行隊)

RAFストライクコマンドの打撃力の中核でイギリス最後の戦術核兵器WE177C(重量457kg、核出力450キロトン)を運用するトーネードIDSの実戦部隊は6個飛行隊で、この時点ではNo1グループに所属してドイツには4ないし5個飛行隊が駐留しています。
かつてのRAFG(ドイツ駐留イギリス空軍)は93年4月にストライクコマンドの指揮下に入ってそのNo2グループになっていましたが、この年の4月にNo2グループはかつてのボマー・コマンド(爆撃機軍団)の後身であるNo1グループに吸収統合されています。
前述のNo11とNo18グループの合併同様、所帯が小さくなったのと軍事的脅威の大幅低下で攻撃機の指揮運用を一元化した形になります。
なおトーネードIDSの部隊としては、同機の作戦転換及び予備飛行隊のNo15飛行隊が存在します。
またトーネードIDSが運用する戦術核爆弾WE177Cは1998年に退役していて、1962年に最初の戦術核爆弾「レッドベアード」(重量約0.8トン、核出力最大25キロトン)の配備によって始まったイギリス軍の戦術核兵器史はこれにてピリオドが打たれたのです。
トーネードIDSの実戦部隊も90年代後半にイギリス本土防空部隊同様に戦力の更なる削減を迫られて、No17飛行隊が99年3月に解散。
これでトーネードの実戦飛行隊はADVとIDSを合わせて両手で数えられるまでに勢力減少となりました。

1974年から実戦配備を開始した英仏共同開発の戦術攻撃偵察機ジャガーは依然として3個飛行隊が健在。
こちらもトーネードIDSと同様にNo1グループの所属です。
旧世代機にも関わらずしぶとく生き残っているのは、可変翼の保守におカネがかかりそうなトーネードと違って比較的単純な機体やシステムゆえの保守運用性の高さや低コストなどの理由でしょうか。
なおジャガーを運用する部隊としては、同機の作戦転換及び予備飛行隊であるNo16飛行隊が存在します。

アメリカで改良を施され、それをイギリスが逆輸入する形となった第二世代のハリアーGR.7はやはりNo1グループ所属で3個飛行隊が実戦配備中。
この他に同機の作戦転換及び予備飛行隊のNo20飛行隊が存在します。
ドイツにはRAFG時代から変わらずNo3及び4飛行隊が駐留していて、この体制は1999年まで続いています。

偵察飛行隊:イングリッシュ・エレクトリック・キャンベラPR.9装備のNo38(1PRU)飛行隊

空中早期警戒機飛行隊:ボーイング・セントリー AEW.1装備のNo8飛行隊

海上哨戒飛行隊:3個
BAE・ニムロッドNR.2飛行隊 x 4個(No120. 201. 206.の各飛行隊)

ニムロッドの所属するかつてのコースタル・コマンドの後身であるNo18グループは前述のように防空担当のNo11グルーブと合併してNo11/18グループになっています。
ニムロッドの部隊としては他に、同機の作戦転換及び予備飛行隊であるNo42飛行隊が存在します。

戦術輸送飛行隊:4個
ロッキード・ハーキュリーズC.1/C.3飛行隊 x 4個(No24. 30. 47. 70.の各飛行隊)

戦術輸送ヘリコプター飛行隊:2個:
ボーイング・チヌークHC.2飛行隊 x 2個(No7及び18飛行隊)

チヌークの予備飛行隊として作戦転換任務も兼ねるNo27飛行隊が存在しますが、この飛行隊は98年に現役の実戦飛行隊に昇格しているようです。

空中給油飛行隊:2個
ロッキード・トライスターKC.1/K.1装備のNo216飛行隊、ヴィッカース・VC10K装備のNo101飛行隊。

1993年にハンドレページ・ヴィクターK.2が退役しましたけれどその代替は無く、空中給油機勢力は一個飛行隊が純減になっています。

« 1990年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1990年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

イギリス軍」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 1990年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1990年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー