最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 1980年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1980年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

2020年9月27日 (日)

1980年代後半のイギリス空軍(RAF)

今回は1980年代後半のイギリス空軍(RAF)です。
これまで同様に、英語版ウィキペディアや英語のサイト「ウイングアビエーション」、雑誌「世界の傑作機」などを参考に纏めてみました。
では1986年末時点におけるRAFの戦力概要について。

戦闘機飛行隊:推定10個:
マクダネル・ファントムFGR.2飛行隊 x 5個(No19. 23. 29. 56. 92. の各飛行隊)
マクダネル・ファントムFG.1飛行隊 x 2個(No43. 111.の各飛行隊)
マクダネル・ファントムF.3飛行隊 x 1個(No74飛行隊)
BAC・ライトニングF.6飛行隊 2個(No5. 11.の各飛行隊)

ファントムFGR.2飛行隊はRAFG(ドイツ駐留イギリス空軍)に二個飛行隊(No19と92)、ストライクコマンド指揮下のNo11グループ(かつてのファイター・コマンド)に所属するイギリス本土防空任務の二個飛行隊(No23と56)、フォークランド防衛用に1個飛行隊(No29)という配備状況です。
80年代後半はブリティッシュ・ファントムが可変翼の新型迎撃戦闘機トーネードADVに更新を始めた時期で、No29飛行隊が1987年3月に解散した直後の4月にRAF最初のトーネードADV実戦部隊として、トーネードF.3装備の迎撃飛行隊として再編されています。
次いで88年10月にはNo23飛行隊が解散して翌月にトーネードF.3飛行隊として再編しています。

ファントムFG.1は二個飛行隊がNo11グループ指揮下でイギリス本土防空任務に就いていますが、こちらもトーネードADVに更新されていきます。
No43飛行隊は1988年5月にファントムFGR.2に改編して半年後に解散、89年9月にトーネードF.3装備の迎撃飛行隊として再編されます。
No111飛行隊は90年1月に解散し、その年の6月にトーネードF.3装備で再編されます。
84年秋に米海軍中古のF-4Jを購入して編成されたNo74飛行隊は91年初頭に解散しています。
ファントム飛行隊の解散に伴い、当初はNo23、次いでNo29飛行隊の分遣隊が派遣されていたフォークランド防空任務は88年11月に飛行隊から独立してファントムFGR.2装備のNo1435フライト(4機編成)になって、92年夏まで任務に就くことと成りました。

1961年に実戦部隊に配備を開始して以来、イギリスの空を守り続けてきたイギリス最初にして最後の純国産超音速戦闘機ライトニングもこの時期にはいよいよ終焉の時を迎えていて、No5飛行隊が88年1月に解散してトーネードF.3装備部隊としてすぐに再編。
最後のライトニング実戦飛行隊となったNo11飛行隊は88年5月に解散、その二ヶ月後にトーネードF.3装備部隊として再編されます。
ライトニングの退役、そして後述するブリティッシュ・ハリアーの引退は、冷戦終結と共にRAFの歴史に大きなピリオドを打つ象徴的な時期であったと申せましょうか。

攻撃機飛行隊:推定18個:
パナピア・トーネードGR.1飛行隊 x 9個(No9. 14. 15. 16. 17. 20. 27. 31. 617.の各飛行隊)
SEPECAT・ジャガーGR.1飛行隊 x 4個(No2. 6. 41. 54.の各飛行隊)
ブラックバーン・バッカニアS.2飛行隊 x 2個(No12. 208.の各飛行隊)
ホーカーシドレー・ハリアーGR.3飛行隊 x 3個(No1. 3. 4.の各飛行隊)

アブロ・ヴァルカン爆撃機とバッカニア攻撃機が担っていた超低空侵攻戦術核攻撃任務を引き継ぎ、RAFG配備のジャガー攻撃機の戦術攻撃偵察任務も受け継いだ可変翼の戦術攻撃機トーネードGR.1はRAFGに六個飛行隊(No14. 15. 16. 17. 20. 31.の各飛行隊)とストライクコマンド指揮下のNo1グループ(かつてのボマー・コマンドと航空支援コマンドを統合)に所属してイギリス本土に展開する四個飛行隊(No27. 31.の各飛行隊)が配備されています。

1974年から実戦配備を開始した英仏共同開発の戦術攻撃偵察機ジャガーGR.1は最盛期の8個飛行隊から半減して、RAFG配備も一個飛行隊(No2)のみとなっています。

超低空高速飛行ゆえの主翼のストレスによってRAFG配備部隊が早期にトーネードに更新されたバッカニアS.2は、イギリス近海における洋上阻止任務用としてストライクコマンド指揮下のNo18グループ(かつてのコースタル・コマンド)所属で健在。
この時期にはシーイーグル空対艦ミサイルの運用能力付与やレーダーのアップグレードなどの改修を施されています。

近接航空支援用のV/STOL戦術機ハリアーGR.3はRAFGにNo3及び4飛行隊、イギリス本土にNo1グループ所属のNo1飛行隊が配備されていますが、1969年に実戦配備が開始されたこれらRAFブリティッシュ・ハリアーにもいよいよ引退の時期を迎えます。
アメリカがハリアーを独自改良して兵装搭載能力や航続性能を向上させた第二世代のアメリカン・ハリアー(AV-8B)をイギリスが逆輸入する形になって、RAF向けに改設計を行って実用化したのがハリアーGR.5以降のシリーズです。
まずハリアー最初の実戦部隊であるNo1飛行隊が1988年10月にハリアーGR.5に機種改編。
次いでNo.3飛行隊が89年3月にハリアーGR.5に機種更新、90年9月には最後のハリアーGR.3実戦部隊のNo4飛行隊がハリアーGR.7に機種改編。
これでハリアーGR.3装備の実戦部隊は1980年から中米ベリーズに駐留しているNo147フライトのみとなりました。

偵察機:イングリッシュ・エレクトリック・キャンベラPR.9装備のNo1PRU(写真偵察ユニット)

空中早期警戒飛行隊:アブロ・シャクルトンAEW装備のNo8飛行隊

海上哨戒飛行隊:4個:
BAE・ニムロッドMR.2飛行隊 x 4個(No42. 120. 201. 206.の各飛行隊)

戦術輸送機飛行隊:4個:
ロッキード・ハーキュリーズ飛行隊 x 4個(No24. 30. 47. 70.の各飛行隊)
RAFのC-130KはオリジナルのC.1と、C.1の胴体をストレッチした改造機C.3が存在しますけれど、両者共に30機程度の保有数でどの飛行隊がどちらを装備しているのかは特定できませんでした。

戦術輸送ヘリコプター飛行隊:2個
ボーイング・チヌークHC.1飛行隊 x 2個(No7及び18飛行隊)

アメリカ製の双発大型輸送ヘリコプターCH-47はRAFにおいては81年から配備が始まり、二個飛行隊がイギリス陸軍の戦術輸送支援任務に就いています。

空中給油飛行隊:3個:
ロッキード・トライスターKC.1/K.1装備のNo216飛行隊、ヴィッカース・VC10K装備のNo101飛行隊とハンドレページ・ヴィクターK.2装備のNo55飛行隊。
トライスターKC.1とK.1を装備するNo216飛行隊は86年から実働体制に入っています。
当初は輸送と空中給油の二刀流の飛行隊でしたが、次第に空中給油が主任務になっていったそうです。
一方、これまで2個飛行隊体制を維持してきたヴィクターK.2部隊ですが、機材の老朽化もあってNo27飛行隊がこの年の6月に解散して状態良好な機体がNo55飛行隊に移籍しています。

« 1980年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1980年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

イギリス軍」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 1980年代前半のイギリス空軍(RAF) | トップページ | 1980年代のイギリス海軍航空隊(FAA) »

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー