最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編一覧表 | トップページ | 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編の総括第五回・海外SF・ホラー映画放送史昭和49年~53年 »

2020年1月19日 (日)

新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編の総括第四回・海外SF・ホラー映画放送史昭和44年~48年

新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編の総括第四回は、第一回「特撮編」、第二回「アニメ編」、第三回「国産SF怪獣映画・アニメ映画編」に引き続いて、海外SF・ホラー映画の放送史です。
今回は昭和44年から48年までを概観してみます。

まず最初に、新潟県の民放における映画枠の初期の状況について。
新潟日報の縮刷版が閲覧調査可能な昭和41年4月の時点で、当時唯一の新潟県民放であった「新潟放送」(BSN)におけるレギュラーの映画枠は存在しませんでした。
新潟の場合、この時期にテレビで映画を見れるのはNHKのみです。
昭和41年4月以降で、新潟県の民放において最初にレギュラーの映画枠が設けられたのは昭和42年6月5日にスタートした「深夜映画劇場」です。
この枠は月曜、水曜、金曜の平日深夜23:45からの一時間二十分枠で、9/1で終了という期間限定のものでした。
この「深夜映画劇場」中、唯一のホラー作品だったのが「幽霊屋敷の呪い」で、劇場公開タイトルは「キャット・ピープルの呪い」(昭和19年、米国)です。
ウィキペディアによるとこの作品は前作「キャット・ピープル」とは異なって、ホラーというよりは心理劇という内容のようですが、そんな内容だからこそ、この枠で放送されたのかもしれませんね。
この時期はホラー映画といったらまだまだゲテモノ扱いだったでしょうし。
またこの作品の主演は女優シモーヌ・シモンですが、この枠の放送第一回「フィフィ嬢」の主演もやはりシモーヌ・シモンで、この枠の企画担当者がこの女優さんに思い入れがあるのでは?と思わせるのです。
でもやはりシモーヌ・シモン主演の「キャット・ピープル」は流していないのよね、やはり純粋なホラー物は所詮「お化け映画」なんでしょうな。

さて新潟県の民放において、完全なレギュラー放送としての映画枠が設けられたのは、昭和44年1月1日に開局した新潟県第二の民放「新潟総合テレビ」(NST)の土曜夜九時からの「土曜映画劇場」です。
この枠はNET(現・テレビ朝日)の同時ネットで一時間半枠です。
ウィキペディアによると、淀川長冶さんの名解説で有名な日曜夜の「日曜洋画劇場」が一軍とすれば「土曜映画劇場」は二軍のような存在だったそうですけれど、新潟県において淀川さんの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」が聞けるのは新潟第三の民放「テレビ新潟」(TNN)が開局した昭和56年4月以降だったのです。
しかし新潟においてはその二軍扱いの映画枠でも、テレビで毎週映画を見られるという貴重な存在であったでしょう。
とはいえ、私はこの枠の事はあまり覚えていません・・・。
覚えているのは後に述べる「人食いアメーバの恐怖No2」と「ドラゴンvs七人の吸血鬼」ぐらい。
親の方針で夜九時以降のテレビ視聴は禁止でしたので、大晦日や特別の許可が出た時以外は夜更かししてテレビを見ることなど許されなかったのですわ。
おっと閑話休題、この「土曜映画劇場」は昭和44年時点では戦争アクションや西部劇がラインナップの大半を占めています。
昭和44年中のこの枠における海外SFホラー作品の放送は下記の如しです。

1月11日 「地球SOS・植物人間の侵略」(劇場公開タイトル「人類SOS」) 1962年英国
7月26日 「怪人カリガリ博士」 1961年米国
8月1日  「吸血蛇女の恐怖」  1966年英国
10月3日 「恐竜百万年」     1966年英国

「吸血蛇女の恐怖」と「恐竜百万年」は、1950年代から70年代にかけてSFホラージャンルで一世を風靡したハマープロの作品です。
前者は昭和50年代初めに何故か「テレビマガジン」の綴じ込み封印付録になっていて、なんか「とてつもなく怖いので要注意」という煽り文句が凄かったですな。
幼少の私はそれにかなりビビりながらも好奇心に打ち勝つことが出来ず、封印を破って見て恐怖のあまり失禁しそうになった思い出があります・・・。
今から見ればチャチそのもので失笑してしまうのですが、あの頃は劇画タッチの蛇女の形相が凄まじく怖かったとです。
楳図かずお先生作「うろこの顔」を読んでいればまだ免疫もあったのでしょうけれど、その時はまだ未読でした。
ちなみにこの枠の昭和44年放送作品で私の関心を惹きつけるのが4月19日放送の「ビスマルク号を撃沈せよ」。
第二次世界大戦中の昭和16年、ドイツ海軍最新最強の戦艦「ビスマルク」がイギリス艦隊に包囲されて悲壮な最期を遂げる話ですが、劇中で「ビスマルク」に扮しているのがイギリス海軍最後の戦艦「ヴァンガード」なのでです。
イギリス海軍マニアの諸氏は必見の一作でしょう。

一方、BSNではこの年の4月に「金曜ロードショー」と「土曜名画劇場」がスタートします。
「金曜ロードショー」はTBS同時ネットの金曜夜19時30分からの約二時間枠で(後に夜八時からの約二時間枠に変更)、昭和44年放送分でSFホラー作品は7月11日の「タイムマシン」と7月18日の「鳥」の二本のみです。
「土曜名画劇場」は土曜深夜の約二時間枠で同時ネットではなく新潟ローカル枠です。
さらに10月からは荻昌弘さんの解説で有名な、TBS同時ネットで月曜夜九時からの約二時間枠「月曜ロードショー」がスタート。
昭和44年放送分のSF・ホラー作品は11月24日の「頭上の脅威」のみですが、この映画は軍事マニア的にも見逃せない一品です。
未確認飛行物体との遭遇物ですが、話の舞台になるのがフランス海軍の空母「クレマンソー」なのです。
UFOは高空に滞空しているだけで、人類に対して敵対行動もコンタクトもせずに飛び去ってしまうあたりもリアルです。

このように昭和44年10月で、月曜にBSNの「月曜ロードショー」、金曜にBSNの「金曜映画劇場」、土曜にNSTの「土曜映画劇場」とBSNの「土曜名画劇場」と、週4本の映画枠が確立したところで、昭和45年を迎えます。
ここからは月別に放送ラインナップをご紹介しましょう。

3月:「SF恐竜の国」1960年米国(BSN月曜ロードショー、3月30日)
5月:「妖怪蛇女ゴーゴン」1964年英国(NST土曜映画劇場、5月30日)
6月:「オペラの怪人」1962年英国(BSN金曜ロードショー、6月26日)
7月:「フランケンシュタインの怒り」1964年英国(BSN金曜ロードショー、7月10日) 
      「吸血鬼ドラキュラの花嫁」1960年英国(BSN金曜ロードショー、7月17日)
8月:「吸血蛇女の恐怖(二回目の放送)」1966年英国(NST土曜映画劇場、8月1日) 
      「幽霊島」1962年英国(BSN金曜ロードショー、8月14日) 
      「白夜の陰獣」1966年英国(NST土曜映画劇場、8月15日) 
      「吸血鬼の接吻」1964年英国(BSN金曜ロードショー、8月21日)
9月:「渚にて」1959年米国(BSN土曜名画劇場、9月26日)
11月:「SF巨大生物の島」1961年米英合作(BSN月曜ロードショー、11月2日)
12月:「鳥(二回目の放送)」1963年米国(BSN木曜21時から、12月31日)

英国製の作品は全て前述のハマープロ作品です。
放映権がお買い得だったのかもしれません。
またNETの日曜洋画劇場と土曜映画劇場の関係と同じく、TBSの月曜ロードショーと金曜ロードショーも一軍と二軍の関係だったのが伺えます。
格調高い「月曜ロードショー」では所謂「ゲテ物」は一切放送していませんからね。

昭和46年
BSNの「金曜ロードショー」は「金曜映画劇場」と改題されていますが、この年の3月末をもって終了しています。
またNSTでは7月から土曜深夜に約二時間の映画枠が設けられています。

1月:「SF地球最後の日」1951年米国(NST土曜映画劇場、1月30日)
3月:「魚が出てきた日」1967年英国ギリシャ合作(BSN月曜ロードショー、3月8日) 
   「怪人フーマンチュー」1965年英国(NST土曜映画劇場、3月13日)
7月:「恐怖の怪奇惑星(劇場公開タイトル「バンパイヤの惑星」)1965年イタリア(NST土曜深夜、7月17日)
   「客船SOS大怪獣ダコヘドラの襲来(劇場公開タイトル「魔獣大陸」)」1968年英国(BSN金曜午前10時から、7月29日)
8月:「火星人地球大襲来」1968年米国(BSN金曜午前10時から、8月2日)
   「激闘エーゲ海の大怪物」(BSN金曜午前10時から、8月6日)  
   「大アマゾンの半魚人」1954年米国(BSN金曜午前10時から、8月10日) 
   「妖怪合成人間の恐怖」(BSN金曜午前10時から、8月11日)
   「ハエ男の恐怖」1958年米国(BSN金曜午前10時から、8月18日)
   「妖婆死棺の呪い」1967年ソ連(NST土曜映画劇場、8月21日)
9月:「吸血鬼ドラキュラ」1958年英国(NST土曜映画劇場、9月4日)

8月のBSN午前10時からの枠は、後の「夏休み子供劇場」に繋がっていく企画で「昭和46年後半」の記事で述べているように「ゴジラ」などの怪獣妖怪映画とここに紹介した海外B級C級SFホラー映画の連続放送シリーズになっています。
この年の白眉は何といっても名優クリストファー・リー主演「吸血鬼ドラキュラ」の新潟民放で最初にして最後の放送でしょう。
私がこの作品を見たのはずっと後年のレンタルビデオででしたが、残虐ながらもどことなく異形の者としての哀しみを漂わせたドラキュラ伯爵の佇まい、吸血女たちのエロティックさ、ラストの壮絶アクション(バン・ヘルシング教授が長椅子に飛び乗って全力疾走するくだりは地味ながら結構危ないアクションだと思います)などなど、ブラム・ストーカーの原作の雰囲気をしっかり残しつつ娯楽性も高めた良作と言えましょう。
BS放送でこういう映画をやればいいのにねぇ。
何故かホラー物はやりたがらないのよね、クレームを怖れてるのかなぁ。

昭和47年
2月:「フランケンシュタインの復讐」1958年英国(BSN土曜深夜枠、2月12日)
   「華氏451」1966年英国(BSN月曜ロードショー、2月14日) 
   「博士の異常な愛情」1964年英国(BSN土曜深夜枠、2月26日)
3月:「SF巨大さそり大都会襲撃」1957年米国(劇場公開タイトル「黒い蠍」)(NST土曜映画劇場、3月11日)
4月:「世にも怪奇な物語」1968年伊仏合作(BSN月曜ロードショー、4月3日)
7月:「怪奇真夏の夜の夢」1969年米国のTVシリーズ「四次元への招待」(NST土曜映画劇場、7月29日)
8月:「アッシャー家の惨劇」1960年米国(NST土曜映画劇場、8月5日) 
   「SF惑星大戦争」(NST土曜映画劇場、8月12日) 
9月:「恐怖の蝋人形」1966年米国(BSN土曜深夜枠、9月30日)
10月:「悪魔の口づけ」1967年米国(NST土曜映画劇場、10月21日) 
    「決死圏SOS宇宙船」1969年英国(BSN土曜深夜枠、10月28日)
11月:「SF最後の海底恐竜」1960年米国・劇場公開タイトル「最後の海底巨獣」(NST土曜映画劇場、11月4日)
       「人食いアメーバの恐怖」1959年米国・劇場公開タイトル「絶対の危機」(BSN日曜夕方、11月12日)
    「顔の無い眼」1960年仏伊合作(BSN日曜夕方、11月19日)
12月:「SF地球全滅」1959年米国(NST土曜映画劇場、12月2日) 
    「SF地球は壊滅する」1965年米国(NST土曜深夜枠、12月30日)

この年のラインナップで私の気を惹くのは「フランケンシュタインの復讐」と「博士の異常な愛情」、そして「人食いアメーバの恐怖」でしょう。
「フランケンシュタインの復讐」は英国ハマープロ製作のフランケンシュタイン・モンスターシリーズ第一弾で、戦前の米国製「フランケンシュタイン」の異形の者の哀しみとは無縁のバイオレンスかつグロテスクな怪物が見ものです。
「博士の異常な愛情」は私が大好きなブラックコメディ映画の1本で、円盤で今でもたまに見ます。
全編通じての歪んだ黒い笑いがたまりませんわ。
アレを見て「不謹慎」「どこが笑えるのか理解できない」という人がいますけど、この映画を見てニヤニヤ出来ないのは不幸な感性だなあと心底思いますわ。
登場人物の大半が精神的におかしいのは、アニメ「スポンジボブ」と通じるところがあります。
私のお気に入りは調子ぶっこきまくりのタージドソン将軍と爆撃機の機長キングコング少佐、そして我らがストレンジラブ博士です。
博士は元ナチスと噂のマッドサイエンティストで、内なる狂気を押し隠すように不気味なニヤニヤ顔で歯を食いしばったような喋り方。
テンションが上がると突然右手を高々と上げて「ハイーーーーーーーール!」
ラストは感極まって車椅子から立ち上がり「総統!立てました!」
最初見た時、アレで呼吸困難になるほど大爆笑した思い出があります。
「人食いアメーバの恐怖」はスティーブ・マックイーン主演のB級SFホラーですが、この映画は怖かったです・・・。
不定形のアメーバが扉の隙間から侵入してくるくだりなんて、今見ても身の毛がよだちますわ。

昭和48年
1月:「大怪獣出現」1957年米国(NST土曜映画劇場、1月13日)
2月:「禁断の惑星」1956年米国(BSN土曜深夜枠、2月10日)
3月:「ジキル博士とハイド氏」1941年米国(NST土曜映画劇場、3月3日) 
   「SF4次元のドラキュラ」1956年米国(NST土曜映画劇場) 
      「怪奇!呪いの生体実験」1967年米国(NST土曜深夜枠、3月24日)
4月:「恐怖のSF戦争」1970年米国・TVムービー(NST土曜映画劇場、4月2日)
8月:「怪奇!ミイラ男」1964年英国(NST土曜映画劇場、8月4日)
11月:「SF超人アーゴマン」1966年イタリア(BSN土曜深夜枠)
12月:「猿の惑星」1968年米国(BSN月曜ロードショー)

この年はなんと言っても「猿の惑星」でしょう。
また「大怪獣出現」と「ジキル博士とハイド氏」も興味深い。
「大怪獣出現」はカタツムリ?の怪物が暴れる話ですが、私はこの五文字にテレビ欄で釘付けになり、見せて見せてと母にねだりまくった記憶があります。
前述したように私が幼少の頃、我が家のルールで夜九時以降の子供のテレビ視聴は禁止でしたので、結局見せてもらえずに泣き寝入りでしたなぁ。
「ジキル博士とハイド氏」は1941年版で、ジキルからハイドへの変身は左程グロテスクなものではないようです。
私が幼少の頃に見たのはハイドが変形した猿人のような物凄くグロテスクなモノで、しばらくトラウマになったほどの衝撃でしたけれどこの1941年版ではなく1932年版のようです。
私の記憶では1932年版は祖父母の家で真夏の夜にNHKで見たことになっているので、今回の調査ではそれも調べてみたのですが行き当たることは出来ませんでした。
テレビで見たのは確実なのですが、NHKで見たという記憶が間違っているのか?
しかし民放に関しては今回の調査で放送事実が出てきませんでしたし。
うーむ、謎が残るばかりで釈然としないところです。
また、この年は私の気を大いに惹く映画として「眼下の敵」(NST土曜映画劇場、4月28日)と「荒野の用心棒」(NST土曜映画劇場、8月11日)、「続・荒野の用心棒(NST土曜映画劇場、8月18日)があります。
「眼下の敵」は第二次大戦中の大西洋でのアメリカ海軍護衛駆逐艦とドイツ海軍のUボートとの息詰まる対決を描いた作品、「荒野の用心棒」は皆様よくご゛存じであろう名優クリント・イーストウッド主演のマカロニウエスタン、「続・荒野の用心棒」はガトリング砲を棺おけに入れてズルズル引きずりながら流離う一匹狼のガンマン・ジャンゴの物語であります。
ジャンゴが集団リンチにあって、二度と銃が使えないように手を潰されてしまう場面の痛々しさといったらもう・・・。

さて今回はここまで、次回は「昭和編の総括第五回・海外SF・ホラー映画放送史昭和49年~53年」の予定です。
ではまた。

« 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編一覧表 | トップページ | 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編の総括第五回・海外SF・ホラー映画放送史昭和49年~53年 »

新潟県民放テレビ欄」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編一覧表 | トップページ | 新潟県民放子供向け番組放送の推移・昭和編の総括第五回・海外SF・ホラー映画放送史昭和49年~53年 »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

カテゴリー