新潟県民放子供向け番組放送の推移第10回(昭和45年後半)
新潟県民放子供向け番組放送の推移第10回は、昭和45年後半の新潟放送(BSN)と新潟総合テレビ(NST)の番組プログラムの紹介です。
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「巨人の星」「タイガーマスク」「柔道一直線」などまだまだスポ根ブームが続く中で、特撮やSFアニメはまだまだ冬の時代の新潟なのです。
特撮怪獣少年たちにとっては「ウルトラマン」の再放送が唯一の心の糧の頃の話なのであります。
新潟日報縮刷版テレビ欄の調査に基づく、昭和45年7月最終週のラインナップは下記の如し。
日曜日(7/26)
BSN
10:00-30「奥様は魔女」 19:00-30「柔道一直線」(TBS同時ネット) 19:30-20:00「サインはV」(TBS同時ネット)
「かわいい魔女ジニー」に代わって、「奥様は魔女」が6/7から放送再開です。
日曜午前10時の枠はどうやらNETの時差ネット枠のようです。
この後、「魔女はホットなお年頃」「仮面ライダー」と全国ネットから約二ヶ月遅れで続いてまいります。
NST
特撮アニメ等の放送無し。
月曜日(7/27)
BSN
17:00-30「宇宙怪人ゴースト」 18:00-30「サザエさん」(フジ、8日遅れ)
新潟における「ウルトラQ」二回目の再放送(月曜~金曜夕方五時枠)は5/15で終了していて、月曜の後番組はアメリカ産のアニメ「宇宙怪人ゴースト」でした。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 17:20-50「海底少年マリン」(フジ、1年三ヶ月遅れ) 18:00-30「赤き血のイレブン」(日本テレビ、約三ヶ月遅れ) 19:00-30「ひみつのアッコちゃん」(NET、全国ネット?)
「海底少年マリン」は月曜から金曜までの帯番組で、新潟ではBSNでその前身の「がんばれ!マリンキッド」を昭和41年10月から12月まで放送しています。
ちなみにこの枠では5/4から7/14まで「マッハGOGOGO」を放送していました。
「マッハ」はBSNで昭和43年4月から7月まで放送していましたが、全国ネットで一年間の放送だったのをこちらでは四ヶ月間の放送。
従ってNSTの帯放送ではBSN未放映分も含めてフォローしていたことになります。
サッカースポ根モノの「赤き血のイレブン」は7/6スタート。
これに伴い、「花のピュンピュン丸」は土曜日に移動しています。
私はこの作品、主題歌を含めて全く記憶にございません、スイマセン親方・・・。
つかこの作品、私は今回の調査を実施するまで新潟では未放映では?とずっと思っていたのです。
火曜日(7/28)
17:30-18:00「黄金バット」(再放送)
夕方五時枠で再放送していた「オバケのQ太郎」は7/14で放送を終了し、後番組は「親の目子の目」・・・。
あぁ、なんか覚えがあるなぁこのタイトル。
夕方五時半枠には高笑いしながら悪党どもをボコボコにシバき倒す異形のヒーロー「黄金バット」が5/19から新潟に再登場です。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ全国ネット) 17:20-50「海底少年マリン」(フジ、1年三ヶ月遅れ) 18:00-30「もーれつア太郎」(フジ、約三ヶ月半遅れ?)
夜九時枠で放送していた「スパイ大作戦」は5/22で終了して、後番組は「ハワイ5-0」
ディーライフで放送中のあの作品の旧版であります。
旧版でもやはり瞳孔が開いて常に興奮状態なんでしょうか、ハワイのマクちゃんことスティーブ・マクギャレットさんは。
水曜日(7/29)
BSN
特撮アニメ等の放送無し
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 17:20-50「海底少年マリン」(フジ、1年三ヶ月遅れ) 18:00-30「ハクション大魔王」(フジ、17日遅れ)
木曜日(7/30)
BSN
18:00-30「タイガーマスク」(よみうり、3週間遅れ)
木曜夕方五時枠では、5/21から7/16までアメリカ産のアニメ「スーパースリー」を放送していました。
主題歌の「ラリホーラリホーラリルレロ!」は語呂が良いので頭の足りない紅顔の美幼児の私でも覚えています。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 14:00-15:00「怪奇ロマン劇場」(NET、八ヶ月遅れ) 17:20-50「海底少年マリン」(フジ、1年三ヶ月遅れ) 18:00-30「みなしごハッチ」(フジ、二日遅れ)
金曜日(7/31)
BSN
17:00-17:30「魔法使いサリー」(再放送?) 17:30-18:00「ウルトラマン」(二度目の再放送) 19:00-30「ばくはつ五郎」(TBS全国ネット)
夕方五時半枠で放送していた「魔法使いサリー」5/22から放送時間が30分繰り上がって、その後枠には「ウルトラマン」が新潟では二度目の再放送を開始です。
この時期、東京ではフジで「ウルトラマン」を放送する代わりにTBSで「マイティジャック」「戦え!マイティジャック」を放送していたようですが、新潟ではそんな事も無く、「マイティジャック」シリーズは未放映のままなのです。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 17:20-50「海底少年マリン」(フジ、1年三ヶ月遅れ) 18:00-30「あしたのジョー」(フジ、16日遅れ)
土曜日(7/25)
BSN
18:00-30「巨人の星」(よみうり、一週間遅れ)
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 16:55-17:05「冒険少年シャダー」 18:00-30「花のピュンピュン丸」
「花のピュンピュン丸」は7/18から土曜夕方6時枠で放送を再開しています。
この年の三月から放送している深夜枠の「プレイガール」は放送続行中で喜ばしい限りです。
続いて昭和45年10月最終週のラインナップはこんな感じです。
日曜日(10/25)
BSN
10:00-30「奥様は魔女」 19:00-30「柔道一直線」(TBS同時ネット)
夜七時半枠の「サインはV」は8/16で終了して、後番組は「アテンションプリーズ」。
女の子はこの作品を見て客室乗務員に憧れたりしたのでしょうけれど、男の子にとっては私のような軟派な幼児も含めてあまり需要は無い気もしますが。
NST
特撮アニメ等の放送無し。
NSTの日曜は相変わらずな状態ですな。
月曜日(10/26)
BSN
17:00-30「ポパイ」(再放送) 17:30-18:00「妖怪人間ベム」(再放送) 18:00-30「サザエさん」
夕方五時台前半枠の「ポパイ」は9/21から放送開始。
昭和41年7月末に放送終了して以来、四年ぶりの「ポパイ」再放送であります(中には以前未放映のエピソードもあるのかもしれませんが)。
私はほうれん草が好きでほぼ毎日食べているのですが、「ポパイ」での刷り込みも多少はあるの認めておるところです。
夕方五時半枠で放送していた「宇宙怪人ゴースト」は9/14で放送を終了し、後番組は新潟では初回再放送になる「妖怪人間ベム」です。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 08:20-50「丸出だめ夫」(視聴者目線では再放送) 18:00-30「赤き血のイレブン」(日本テレビ、約三ヶ月遅れ) 19:00-30「ひみつのアッコちゃん」(NET、全国ネット?)
朝の「丸出だめ夫」は月曜から金曜までの帯番組で、以前BSNで放送していた作品。
視聴者目線では再放送になります。
夕方の帯枠は「海底少年マリン」が10/15で放送終了して、後番組は「名犬ラッシー」になっています。
「ひみつのアッコちゃん」はこの日が最終回。
太田淑子さんの女の子声の「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」ともさようならで悲しいなぁ。
火曜日(10/27)
BSN
17:00-30「パーマン」(再放送) 17:30-18:00「黄金バット」(再放送)
「バーマン」は10/20から再放送開始です。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 08:20-50「丸出だめ夫」(視聴者目線では再放送) 18:00-30「もーれつア太郎」(フジ、約三ヶ月半遅れ?)
水曜日(10/28)
BSN
特撮アニメ等の放送無し。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 08:20-50「丸出だめ夫」(視聴者目線では再放送) 18:00-30「いなかっぺ大将」(フジ、一週間遅れ)
夕方6時枠では「ハクション大魔王」の後番組として「いなかっぺ大将」が10/21から放送スタート。
私は絵柄が好きでないので「いなかっぺ」は見ていません。
野沢雅子さんの演技も濃過ぎてちょっと・・・って感じでしたわ。
木曜日(10/29)
BSN
17:00-30「スーパースリー」 18:00-30「タイガーマスク」(よみうり、3週間遅れ)
「スーパースリー」はこの年の5月から7月まで放送した後、9/3からこの枠で放送を再開しましたがこの日でまたオシマイ。
穴埋め番組の気配濃厚な扱いだったのです。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 08:20-50「丸出だめ夫」(視聴者目線では再放送) 18:00-30「みなしごハッチ」(フジ、二日遅れ)
午後2時枠で放送していたマニア垂涎の「怪奇ロマン劇場」は9/10で放送終了しています。
金曜日(10/30)
BSN
17:00-17:30「魔法使いサリー」(再放送?) 17:30-18:00「ウルトラマン」(二度目の再放送) 19:00-30「キックの鬼」(TBS同時ネット)
「キックの鬼」は「ばくはつ五郎」の後番組として10/2放送スタート。
「キックの鬼」といったら「今だチャンスだ真空飛び膝蹴り!」、これに尽きますな。
「真空飛び膝蹴り」は実在の技なので、タイガーマスクのウルトラタイガーブリーカーは不可能でもこれなら練習さえ積めばボクにも出来るのでは?と頭の弱い紅顔の美幼児はかなり本気で思っていたものです。
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ同時ネット) 08:20-50「丸出だめ夫」(視聴者目線では再放送) 18:00-30「あしたのジョー」(フジ、16日遅れ)
土曜日(10/31)
BSN
18:00-30「巨人の星」(よみうり、一週間遅れ)
NST
08:05-20「チビラくん」(日本テレビ全国ネット)
夕方の「冒険少年シャダー」は10/10で放送終了。
「花のピュンピュン丸」は8/8で終了して、後番組は「宝島」。
有名なアニメ「宝島」の放送はずっと先の話なので、これはアメリカで1950年代末に放送されたアニメのようです。
夕方6時なら、もっと他に流すべきモノがあるでしょうに。
「マイティジャック」とか。
この時期になっても新潟では依然として、「マイティジャック」「戦え!マイティジャック」共に未放映なのですよ。
なお余談ですが、この時期のテレビ番組カラー化の進捗具合について。
昭和45年10月26日(月曜日)の新潟県内テレビ局のカラー放送は下記の如きです。
NHK総合 約12時間30分(テレビ放送時間は朝6時から深夜0時までの18時間、カラー化率約70%)
NHK教育 約2時間30分(テレビ放送時間は朝6時から深夜0時までの約18時間、カラー化率約14%)
BSN 約9時間30分(テレビ放送時間は朝6時55分から深夜0時半頃までの約17時間半、カラー化率約54%)
NST 約11時間(テレビ放送時間は朝6時50分から16時、17時から深夜0時過ぎまでの約16時間、カラー化率約69%)
NSTはこの当時、夕方四時台を「テストパターン」としていました。
開局から既に2年近く経っていますけれど、子供向け番組を流す格好の時間帯が依然として丸々潰れる状態が続いているのです。
一方、案外と保守的なのがBSNで、カラー化率はようやく過半数というレベルです。
この辺はキー局のTBSと比較してみる必要があるのかも。
TBSがそもそも保守的なのか、はたまた新潟がビンボーでカラー化がなかなか進まないからなのか?
さて次回からは第二次怪獣ブーム、変身ブーム到来の昭和46年であります。
新潟の番組プログラムもその波に乗ってぐっと派手に面白く充実してくる・・・のかな!?
詳細は次号にて、それでは。
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