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2006年12月20日 (水)

世界の空母機動艦隊格付け

軍事専門雑誌「軍事研究」の今月号(2007年1月号)の記事に、「戦力判定! 2015年世界の空母機動艦隊」という中々興味深いものがありました。

これは2015年前後に就役する各国新型空母を中核とした戦闘グループの戦力を、ステルス性、艦隊防空力、弾道ミサイル防御力、機動力、航空攻撃力、
ISR(情報・偵察・監視)の6項目について評価し点数化するという試みで、評価の対象となるのは、
米海軍のフォード級原子力空母(満載排水量10万トン)グループ、
仏海軍のPA2型空母(満載7万4千トン)グループ、
露海軍のA・クズネツォフ型空母(満載5万8600トン)グループ、
印海軍のヴィクランド級空母(満載4万トン)グループ、
中国海軍のワリャーグ級空母(満載5万8900トン)グループ、
英海軍のQ・エリザベス級空母(満載6万5千トン)グループ、
伊海軍のカブール級ハイブリット空母(空母と揚陸艦の機能を併せ持つ。
米海軍の強襲揚陸艦と異なり、あくまで空母としての機能が主、揚陸
機能は従)グループ(満載2万7千トン)、
西海軍のハイブリット空母BPE(満載2万7千トン)グルーブの計8グループ。

空母の保有国としては他にブラジル海軍とタイ海軍がありますが、前者は空母自体が旧式(1960年代前半完成の元仏空母)で、随伴艦も最も新しいフネでも1970年代末に完成の旧英海軍フリゲート、艦載機も今や骨董品的存在の米国製A-4。
後者は完成こそ1990年代後半ですが、「世界で一番小さな空母」(満載排水量約1万1500トン)でハリアーを運用可能なものの、元々タイの国力では分不相応な持ち物なのに加えて前世紀末の通貨危機後は予算不足で維持すらままならないというトホホな状態。

評価は米フォードグループの各項目を最高評価(6点満点で合計点数は36点)
とし、それに対して他のグループを減点方式で採点するという形式で、
仏PA2グループが合計17.5点、露クズネツォフグループが13点、
印ヴィクランドグループが13.5点、中ワリヤーググループが13.5点、
英エリザベスグループが15点、伊カブールグループが13.5点、
西BPEグループが16点という結果でした。

空母戦闘グループの最大の売り物は航空打撃力ですから、それについては点数x1.5~2倍にするとか二乗にするとか、弾道ミサイル防御力は評価項目としては?(そんな能力が必需なのは世界中で戦争の出張販売する米海軍だけですし)とか、色々突っ込みたいところもありますけれど、元来スペック厨で未だに戦艦の戦力評価の指数化が出来ないものかと考える事しばしな私的には非常に興味深い試みでありました。
私的にはあと二項目、「錬度」「対潜」を加えて欲しかったですね~!

前者は各国空母運用の継続期間、実戦運用の有無や深度を加えた評価で・・・。
米フォードグループを6点満点とすると、英エリザベスグループが4.5点、仏PA2グループが4点、印ヴィクランドグループが3.5点、伊カブールグループと西BPEグループが各3点、露クズネツォフグループが1点、中ワリヤーググループが0点といったところでしょうか。

後者はグループトータルの対潜へり機数及び能力、随伴艦(潜水艦も含む)の沿岸~大洋に至る総合的対潜能力で。
米フォードグループを6点満点とすると、英エリザベスグループが4.5点、仏PA2グループが4点、印ヴィクランドグループが2.5点、伊カブールグループが3点、西BPEグループが3点、露クズネツォフグループが3.5点、中ワリヤーググループが1点。

これを前述の評価結果と合わせた平均点数は、米6点満点、仏3.2点、露2.2点、印2.4点、中1.8点、英3点、伊2.4点、西2.8点。

またお遊びで前述のブラジル海軍とタイ海軍空母戦闘グループを数値化してみると、ブラジル海軍サンパウログループはステルス性0点(任務部隊構成艦にステルス対策艦ゼロ)、航空攻撃力0.5点(艦載攻撃機のA-4に精密誘導兵器の運用能力無し、搭載機数自体少ない)、艦隊防空力0.5点(艦隊防空ミサイル艦ゼロ、個艦防御のみ)、高速機動力3点、ISR0点(0.5点の中ワリヤーググループより下)、弾道ミサイル防御力0点(言うまでもなし)、錬度3点(空母運用歴は長いので)、対潜2点。
合計点数は9点、平均点数1.1点・・・(wと言うべきかorzか判断に困る数字)。
タイ海軍のチャクリ・ナルエベトグループは錬度以外サンパウログループと同じ点数、錬度は0.5点、対潜0.5点で合計5点、平均0.6点。

サンパウログループは艦載機を精密誘導兵器の運用が可能なF/A-18の中古、せめてシュペルエタンダールに更新すれば航空攻撃力が1点は上がり
ますし、C・ナルエベトグループも同様に現在のAV-8Sから中古のシーハリアーFA2に更新すればやはり1点上がるでしょうけれど、イージスや西欧の多機能レーダーシステム搭載艦を導入しなければ艦隊防空力や弾道ミサイル防御力は向上しません。
(ブラジルはかつてのアルゼンチンのように欧米諸国と喧嘩する事を考えなければ必要ないんですがね、周辺各国の対艦攻撃力を考えれば)
タイは空母なんてモノを持つ事自体が無茶。
同じだけカネを使うのなら、米国から中古のペリー級フリゲートを複数買うとかドイツあたりの新型ミサイルコルベットを一個戦隊分買うとかしたほうが国防上余程実効性が高いと思います。
ISRは海軍、いや軍全体の情報ネットワーク化と不可分の分野ですので、高額な武器を揃える以上の改善困難な問題でしょう。
我が国でもそれに四苦八苦している状況なのに、中古兵器を買い揃えるので精一杯のタイのような途上国には全く無理な話です。
この2国、特にタイに関してはインドにでも売り払うのを強くお勧めしますね、以前にはリースの話もあったようですが・・・。
ブラジルはかつての戦艦同様、国威発揚としての側面が大きいので周辺各国との外交上、手放せない有力な政治的ツールなのでしょうが・・・。
旧式のCTOL空母にこだわるよりは、イタリアやスペインが保有しようとしているハイブリット空母の方が余程使いどころがある(限定的制海任務・限定的揚陸任務・災害派遣のいずれにも対処可能)と思いますけど。

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コメント

空母の時代ですねぇ。英軍ファンの私としてはQE級空母の就役が待ち遠しいです。ただフランスのPA2にしろ、かなり無茶してるような気がします。
CVA-01の二の舞にならないことを祈るばかりです。

とはいえ英海軍にしてみれば駆逐艦/フリゲイトを削っても空母が必要なんでしょうね。日本も議論もせずに最初から空母を持たないと決めるのではなく核兵器と同じで議論はしてみる必要はあると思います。

おっしゃる通り、英仏の大型空母は無茶してるなぁ~と
思います。
両国とも集団安全保障の傘下にあり、本国への差し迫った
脅威はイスラム過激派のテロのみという事で、周囲を激ヤバ
な反日国家に囲まれた我が国に比べれば兵力投射に割ける
リソースが大きいのは確かですが・・・。
日本の空母ネタについてはミリタリーカテゴリの次回エン
トリーで触れる予定です。

前のコメントでの

>「やまと」の副砲として採用されて統一戦争時にその
>武名を大いに轟かせたのは記憶に新しいところですねw

>何の話?

ですが、これは「征途」(佐藤大輔先生著)という仮想戦記
小説のネタです。
レイテ沖海戦から歴史改変を行い、西側陣営の「日本国」と
東側陣営の「日本民主主義人民共和国」に分裂した戦後世界が
舞台で、戦争を生き残った戦艦「大和」は紆余曲折の末
超甲型護衛艦「やまと」として新生します。
トンデモ系のいわゆる「火葬戦記」とは全く次元の異なる
作品で、もし未読なのでしたらぜひ!の一冊です。

私的には北日本の偉大なる若き指導者・傀儡東京政権下で
製作された萌えアニメの大ファンで異常性欲の持ち主であら
れる肥満児川宮哲夫同志の世界戦史上類例のない無謬の天才的
作戦指導を賜り、祖国の海岸を我が物顔で荒し回る白昼強盗
米帝の空母艦隊に人民の純白正義の主義の剣を振り下ろすくだ
りが最高w。
海岸の対艦ミサイルサイトから核弾頭型も含めた大量の対艦
ミサイルを一斉発射、米空母2隻、巡洋艦6隻、駆逐艦7隻、
フリゲート2隻撃沈、他に米空母2隻を再起不能な廃艦状態に
追い込むなど、自称「神」の支配下にあった日帝が全く歯が立た
なかった相手をただの一撃で殲滅!
この事実をもって、偉大なる若き指導者・川宮哲夫同志は神をも
越えた全宇宙最高最良全知全能の崇高無比なる存在であられる事
が世界進歩的人民のあまねく知るところとなりました。
北の偉大なる領導者同志は偉大なる若き指導者同志の爪のアカでも
飲んでいただきたいですねw。
世界進歩的勢力の永遠不滅の導きの灯台である栄えある共和国の
自主独立を蹂躙する制裁や臨検とかいうふざけた行為に耽り、
世界征服の白昼夢を貪る不埒千万な戦争狂米艦隊を生物化学弾頭
付きのノドンミサイルで攻撃するぐらいの気合を見せていただき
たいw。

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