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2017年6月26日 (月)

塚山駅(信越本線)

本日の駅紹介は信越本線・塚山駅。

塚山駅の昔の駅名標

新潟県長岡市に所在する無人駅で、開業は明治31年(1898年)12月27日。
開業当時の所在は三島郡塚山村で、同村の玄関駅でした。
塚山村は昭和30年に周辺諸村と合併して町制を施行して越路町になりますが、越路町の玄関駅は来迎寺駅で、当駅は傍流の地位にありました。
越路町は平成の大合併の号令下で、中越地方の雄都・長岡市に編入されて柏崎市と境を接する長岡西端の地となり今日に至ります。

塚山駅は単に塚山村の玄関駅であっただけではなく、同村から南に約6kmの刈羽郡旧小国町地域(塚山駅開業時は四つの村に分かれていました)の玄関口としての機能も併せ持ち、道路の整備が進むまでは広域に渡る旅客貨物需要の結節点であったのです。
かつては現在の国道404号線沿いに流れる渋海川を使って、旧小国町地域から舟運で農産物が塚山停車場に持ち込まれ、鉄道で各地に出荷されていたそうです。

塚山駅は近年まで有人駅で、無人化されたのは平成27年6月1日。
JR東日本によると、当駅が通年で有人駅だった最後の年の2014年度の1日平均乗車人員は210人で、同社県内有人65駅中58位。
当駅より下位にあるのは、出雲崎駅(越後線)、越後川口駅(上越線)、潟町駅(信越本線)、津川駅(磐越西線)、石打駅(上越線)、越後下関駅(米坂線)、府屋駅(羽越本線)です。
2001年度の当駅1日平均乗車人員は318人で、13年間で三割以上減少してしまっています。
なお当駅周辺の高校は、かつて旧小国町に県立柏崎高校の小国分校が所在していましたけれど2008年に閉校。
当駅の2008年度と2009年度の乗車人員に差はほとんど無いので、分校閉校の影響は無いようですね。

高台から俯瞰で見た塚山駅駅舎の様子
駅前を走る国道404号線向かい側の高台から俯瞰で見た塚山駅駅舎の様子、2013年10月撮影。
篠付く秋雨で駅舎と後背の緑が映えます。
しかし後背の緑が当駅の構内撮影に際してクセ者なのも確か。
この小山が構内に入る朝日を遮るので、秋口だと午前八時なのにまだ夜明け直後のような暗さだったりするのですよ。

塚山駅駅舎正面の様子
塚山駅駅舎正面の様子、2016年9月撮影。
近年のやや硬質な感じの改築駅舎と比べて、和風で素朴な温かみの感じられるデザインの建物です。
建築財産票によると完成は平成18年2月28日。
駅舎改築から僅か9年で無人化の憂き目を見たのです。

塚山駅駅前広場の様子
塚山駅駅前広場の様子、2011年6月撮影。
駅前広場は広大で、かつての貨物用地を転用したように見えます。
当駅の貨物取扱が廃止されたのは昭和46年12月。

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国道404号線の塚山駅前の様子
信越本線と並走する国道404号線の塚山駅前の様子、2011年6月撮影。
旧塚山村の中心部は駅からやや離れています。
上の画の道路両側に建つ小屋は路線バスの「塚山駅前」バス停待合室で、鉄道補完では越後交通運行の長岡駅-小国車庫線がこのバス停に停まります。
2017年3月改正ダイヤでは平日上下17本、土休日上下12本が設定されていて、越後岩塚駅へは最寄バス停から1km弱、来迎寺駅へは最寄バス停から約1.5kmと離れているので、この路線は実質的に長岡駅への移動のみに限られる用途でしょう。
私は2008年5月に来迎寺駅で急行「きたぐに」を撮影した後、越後交通長岡線の廃線跡を見ながら国道404号に出て、バスで塚山駅まで来たことがあります。
土曜の朝、しかも人の流れとは逆コースでガラガラの車中でしたっけ。

改築前の塚山駅駅舎Tsukayama0070804
改築前の塚山駅駅舎、2004年8月撮影。
中越地震被災の約二ヶ月前の光景です。
建築財産票によると完成は戦後間もない昭和23年10月。
この頃はまだ当ブログを始める前で、現在のようにディープな展開なぞは全く考えていなかったので駅舎内部は未撮影、メモすらとっていない有様。
鉄オタどころか社会人失格ですなこれは。
今となっては我ながら遺憾の一言なのです。

有人時代の塚山駅駅舎内部の様子
有人時代の塚山駅駅舎内部の様子、2013年10月撮影。
画像左側が待合室の出入り口です。
内装も温かみのある小洒落た雰囲気でなかなか良いムード。

無人化後の駅舎内部
無人化後の駅舎内部、2016年9月撮影。
壁に埋め込み式の有人駅仕様の自動券売機は撤去されて、代わりにこのような無造作な形で無人駅用の簡易券売機を設置。
これを見ると、無人化の悲哀がひしひしと伝わってくるのです。
当駅の場合、駅舎はまだピカピカで綺麗なので尚更なのですよ。

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有人時代の待合室内部の様子
有人時代の待合室内部の様子、2011年6月撮影。
来訪者の心を和ませる色々な展示物です。

無人化後の待合室内部
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無人化後の待合室内部、2016年9月撮影。
管理上の問題からなのでしょうけれど、展示物は撤去されて殺風景になってしまいました。
座布団が健在なのが唯一の救い。

長岡方面乗り場の1番ホーム側の駅舎とその向こうの跨線橋の位置関係
長岡方面乗り場の1番ホーム側の駅舎とその向こうの跨線橋の位置関係、2011年6月撮影。
上屋下にもベンチが八人分も置かれているのは、有人時代の名残と申せましょうか。
純然たる田舎の無人駅ですとこういう例はあまり無いですからね。
なお駅舎は1番ホームの越後岩塚駅方に偏って置かれています。


1番ホーム端から越後岩塚駅方を見通す
1番ホーム端から越後岩塚駅方を見通す、2011年6月撮影。
古い時代の開業である当駅構内のホーム配置は顕著な千鳥形です。
保線用車両の留置されている線路はかつての貨物用だったのでしょう。

1番ホームの越後岩塚駅方から見た塚山駅構内
1番ホームの越後岩塚駅方から見た塚山駅構内の様子、2011年6月撮影。

1番ホームの長鳥駅方から見た塚山駅構内
1番ホームの長鳥駅方から見た塚山駅構内、2011年6月撮影。
前述したように構内は顕著な千鳥配置で且つ駅舎の位置が偏っているため、跨線橋からここまでの距離は相当なモノになっています。

塚山駅跨線橋内の様子
塚山駅跨線橋内の様子、2013年10月撮影。
まだ有人時代の姿で、ポスターが貼られています。

跨線橋上から越後岩塚駅方を俯瞰で見る
跨線橋上から越後岩塚駅方を俯瞰で見る、2011年6月撮影。
左の本線と右の旧中線の状態の差に注目。
また駅舎改築後の新しい上屋と以前からのそれとの間に歴然とした違いがある事にも更に注目。
どうせなら改築に合わせて1番の上屋だけでも茶色に塗り替えればいいのにと感じるのは、費用を考えない素人の浅はかな考えと断言できましょう。
列車の発着はもう無い2番に黄色い線が引かれているのは律儀というべきか

駅舎改築以前の構内を俯瞰で見る
同じ位置から駅舎改築以前の構内を俯瞰で見る、2004年8月撮影。
駅舎内部は華麗にスルーだったのに、俯瞰はしっかりと撮っているのです。
流石コテコテの俯瞰マニアと自身をホメ称えてあげたい。
旧駅舎の巨大さがよくわかりますな。

跨線橋上から俯瞰で見た長鳥駅方の様子
跨線橋上から俯瞰で見た長鳥駅方の様子、2011年6月撮影。
旧塚山村中心部は、画像右の国道を少し進んだ後、信越線の下をくぐった左手に広がっています。
信越線のこの先は、線内でもっとも鄙びた地域を進んで行きます。

旧島式ホーム上屋下の様子
旧島式ホーム上屋下の様子、2011年6月撮影。
上屋の重厚な造りはやはり大変に宜しい。
ホーム上に待合室は無くベンチのみ。

島式ホームの越後岩塚駅方から見た塚山駅構内
島式ホームの越後岩塚駅方から見た塚山駅構内、2011年6月撮影。
1番とは逆に、こちら側は越後岩塚駅方に大きく偏ったホーム配置です。
跨線橋ははるか彼方ですけれど、この位置までかかる定期旅客列車はもう存在しないので心配御無用。

島式ホーム端から越後岩塚駅方を見通す
島式ホーム端から越後岩塚駅方を見通す、2011年6月撮影。
この時点では旧中線が上下本線と繋がっているのを確認できます。
当駅の中線は相当以前から遊休化していたようで、日中に特急7往復と急行5往復が走っていた昭和55年10月改正ダイヤでも、塚山駅で優等列車を退避する普通列車は皆無でした。
使われていたとしても、貨物列車の退避が精々だったのでしょう。
ちなみに当時、当駅に停車する普通列車は上下合わせて24本、現在(2017年3月改正ダイヤ)は同じく31本です。
当時は普通列車も6~7両編成が当たり前でしたので、今日の短編成列車の多さを考えるに、トータルの輸送力は同程度かあるいは減っているやもしれません。

島式ホームから見た塚山駅構内中枢部
島式ホームから見た塚山駅構内中枢部、2008年5月撮影。
上下の上屋と跨線橋の三点セットであります。

島式ホームの3番線長鳥駅方から見た塚山駅構内
島式ホームの3番線(柏崎方面乗り場)の長鳥駅方から見た塚山駅構内、2011年6月撮影。
国鉄時代以来の白線が残っているのは、この辺りも遊休化している証です。

島式ホーム端から長鳥駅方を見通す
島式ホーム端から長鳥駅方を見通す、2011年6月撮影。
当駅構内のホーム千鳥配置を改めてよく認識できる一枚。
旧中線のこちら側はすっかり草生して廃線そのもの。
当駅の中線が生きていれば、宮内-柏崎間でアクシデントが発生しても臨機応変なダイヤを組めると思うのですけれど、そんな考えは当局にはもう無いのでしょうな。
何かあったらウヤでOKですものね。




旧駅舎時代の塚山駅構内を越後岩塚駅方から見る
旧駅舎時代の塚山駅構内を越後岩塚駅方から見る、2004年10月撮影。
中越地震発生二週間前の様子であります。

同じく長鳥駅方から見た旧駅舎時代の構内
同じく長鳥駅方から見た旧駅舎時代の構内、2004年10月撮影。
上屋を支える支柱の形状など、戦後第一世代らしからぬクラシックな形状でいい味出してました。

塚山駅1番線に到着した115系電車長岡行
秋雨そぼ降る塚山駅1番線に到着した115系電車長岡行、2013年10月撮影。

塚山駅3番線を出発して加速する115系電車直江津行
塚山駅3番線を出発して加速する115系電車直江津行、2013年10月撮影。

夕陽の塚山駅3番線を通過する485系電車国鉄特急色の快速「くびき野」新井行
夕陽の塚山駅3番線を通過する485系電車国鉄特急色の快速「くびき野」新井行、2014年6月撮影。
特急に準じた都市間輸送を担う「くびき野」が、当駅に停車する機会はありませんでした。
その後身である通称「新井快速」も当駅は通過。
宮内-柏崎間は過疎ダイヤなので、都市間輸送からはやや外れた現在の快速は少なくとも当駅に停車しても良いのではと部外者は強く思うところなのですけれど、当局が通過でOKと判断しているからには想定される乗降はほとんどいないのでしょうな。

塚山駅1番線に進入する485系電車R編成の特急「北越」新潟行
塚山駅1番線に進入する485系電車R編成の特急「北越」新潟行、2004年10月撮影。

夕闇迫る塚山駅を轟然と通過する寝台特急「トワイライトエクスプレス」札幌行
夕闇迫る塚山駅を轟然と通過する寝台特急「トワイライトエクスプレス」札幌行、2014年6月撮影。
日の長いこの時期だからこその画です。

塚山駅から「長谷川邸」見学の為に旧塚山村中心部へ向かって10分ほど歩いて一枚
塚山駅から「長谷川邸」見学の為に旧塚山村中心部へ向かって10分ほど歩いて一枚、2011年6月撮影。
長閑な風景が続きます。

「ほたるロード」
ここ塚山地域はホタルの生息地として有名らしく、この先の道は「ほたるロード」と命名されています、2011年6月撮影。
右側の看板には定点観測点におけるホタルの確認生息数が隔日で記録されていて、撮影時の最新の数字はヘイケホタル72匹。

三波春夫先生を記念する公園と銅像
ほたるロードの横には当地の生んだ最大の有名人、三波春夫先生を記念する公園と銅像があります、2011年6月撮影。
私的には三波先生といったらやはり「ルパン音頭」と「銭形マーチ」ですな。
特に後者は銭形のとっつあんのルパンに対する嫉妬と羨望のホンネを三波先生が高らかに歌い上げていて最高の一曲であります。

、「長谷川邸」の所在する旧塚山村中心部
塚山駅から徒歩15分で、「長谷川邸」の所在する旧塚山村中心部に到達、2011年6月撮影。
国道両側のバス停は前述の長岡-小国車庫線のものです。
駅からは歩いてこれる距離なので、バスは長岡駅から長谷川邸に直接行く場合の交通手段ですな。

長谷川邸の正門
長谷川邸の正門、2011年6月撮影。
戦国時代以来、代々世襲の庄屋としてこの地を収めてきた長谷川家の邸宅であります。

長谷川邸の主屋
長谷川邸の主屋、2011年6月撮影。
1716年にほぼ完成したと伝えられている家屋で、築300年になります。
新潟県内では最古の木造民家との事です。
端正な建物と邸内ですけれど、コレだ!というインパクトに欠けるのが正直なところです。

邸内の仏間と茶の間
邸内の仏間と茶の間、2011年6月。
訪ねたのは梅雨に入りたての土曜日の朝九時。
私以外の見学者はゼロでした。

邸内の土間とかまど
邸内の土間とかまど、2011年6月撮影。
このかまどは調理用ではなくお風呂用だそうです。

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塚山駅に戻って今度は越後岩塚駅方に7分ほど歩くと行き着くのが、信越線の廃トンネルです、2011年6月撮影。

塚山-越後岩塚間複線化で廃棄された塚山第三トンネル
これは昭和43年に塚山-越後岩塚間複線化で廃棄された塚山第三トンネルらしいです。
ネットで色々見てまわると、塚山-長鳥間にも単線時代の遺構が多数存在するようです。

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コメント

個人的に塚山駅は昭和58年の豪雪で急行よねやまが停まってしまい中線で一晩過ごした思いでの駅です。
旧駅舎には当時キオスクがありコンビニも携帯もない時代でしたので公衆電話は長蛇の列、キオスクも食べ物系は全て完売でした。
お盆期間は急行よねやまが臨時停車していましたが長続きしませんでしたね。

投稿: 加藤 | 2017年7月 3日 (月) 00時47分

なるほど、臨時停車という話がありますね。
繁忙期の臨時停車は、当時の時刻表を見ないと中々把握できない事です。
鉄道ピクトリアルの特集で取り上げてくれないかなぁと、加藤さんのコメントを見て思いました。

投稿: みさっち | 2017年7月 9日 (日) 08時41分

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