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2017年5月14日 (日)

水上駅(上越線)

本日の駅紹介は、上越線・水上駅。

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当ブログのメインコンテンツは新潟県の駅紹介ですが、上越線の新潟口は主に水上駅発着でありますので、当ブログでの上越線守備範囲は当駅までと致します。

さて水上駅は群馬県利根郡みなかみ町に所在する有人駅で、開業は昭和3年(1928年)10月30日。
険しい上越国境を目の前にした上越南線の当面の終着駅としての開業でした。
開業当時の所在は利根郡水上村です。
駅開業から三年後の昭和6年には、清水トンネルが開通して上越線が全通。
水上駅は中間駅になりましたけれど、上越国境越えの峠のシェルパたる電気機関車の拠点として、また一帯の温泉玄関駅として、上越線の旅客・運転両方の一大拠点として大変に大きな位置を占めてきたのです。
なお水上村は戦後の昭和22年10月に町制を施行して水上町となり、平成の大合併の大号令下で平成17年10月に周辺諸町村と合併して新自治体のみなかみ町となり今日に至ります。

2017年現在では定期優等列車の発着も無く、すっかり廃れた印象の水上駅ですけれども、上越新幹線開業前は実に華やかな全盛時代を謳歌していたのです。
昭和40年3月ダイヤ改正で電車特急「とき」が一往復増発されて二往復体制になったのと同時に、「とき」の水上及び越後湯沢駅停車が実現。
当時は水上、湯沢共に「町」で、特急列車の格が今日とは比較にならぬほど高かった当時としては異例の扱いでした。
当時の特急停車駅の基準と言えば、長岡、高崎のような相当の人口を擁する「市」の玄関駅や、新津や直江津のような幹線接続駅に限られていたのです。
「とき」で言えば、新潟県県央の代表駅である東三条駅(三条市所在)よりも水上、越後湯沢両駅停車の方が先んじたのですから、それだけ両駅の観光需要が高かったことの表れ、本来は急行、準急の領分であった観光輸送を取り込んだ後の特急大衆化の先駆けと言えそうです。

水上駅の最盛期であった上越新幹線開業前の最後のダイヤ改正(昭和55年10月改正)優等列車ダイヤにつきましては、当ブログの下記のエントリーを参照ください。
上越新幹線開通以前の上越線優等列車ダイヤ(上り)
上越新幹線開通以前の上越線優等列車ダイヤ(下り)」

当駅発着定期昼行列車の概略をかいつまんでおきますと、特急は「とき」が14往復中6往復停車、「いなほ」が3往復全て停車、「はくたか」も2往復全て停車で、計11往復停車。
急行は「佐渡」3往復、「よねやま」1往復に加えて当駅始終着の「ゆけむり」が6往復で計10往復停車。
昼行定期優等列車停車合計は実に21往復です。
私の子供の頃は、時刻表を眺めて「いなほ」や「はくたか」が小出も六日町も越後湯沢も見向きもしないのに水上駅だけには必ず停車しているのを見て、水上ってすげえなー、どんな立派な駅なんだろうと妄想を逞しくしておったものです。
上越新幹線上野開業の昭和60年3月改正では、急行「佐渡」「よねやま」が全廃されましたけれど、当駅始終着の優等列車は新特急「谷川」5往復が設定されて、全盛期の残照もまだ煌々としていたのです。
しかしその間に国境越えの電気機関車が新性能型のEF64型1000番台に更新され、また特に貨物の輸送体系が大きく変化したことで、上越線運転上の一大拠点であった当駅隣接の水上機関区は昭和61年11月の国鉄最後のダイヤ改正で廃止されてしまいます。
これで当駅の拠点駅たる両輪の一方が完全に失われた事になり、以降は上越新幹線と関越自動車道に客を奪われ、水上温泉の斜陽化もあって昔日の観光輸送の栄光も失われていったのです。
新特急「谷川」は2002年に特急「水上」に改称されますが、需要の低迷に伴い2010年に定期運行を終了して、以後は季節運転として細々と設定される状況。
このエントリーを書く直近の2017年春ダイヤでは運行されていません。

観光需要が無くなってしまうと、上越国境沿いの「町」の駅、しかも合併後は人口の多い旧月夜野町の玄関駅であった後閑駅がみなかみ町の玄関駅になったので、水上駅の斜陽化には歯止めが掛けられない状況と思われます。
当駅周辺地域には高校が無いので、学生が集まらないのも痛いところです。
かくして2015年度の当駅一日平均乗車人員は、JR東日本によると405人。
新潟県内の駅と比較すると、同じく上越線の越後堀之内駅よりもやや少ないレベル。
前述の後閑駅の約半分です。
上越新幹線開業前の後閑駅は特急が一切停車しない比較的地味な印象の駅でしたけれど、今日では水上駅とは立場を完全に逆転しています。
向こうは上越新幹線・上毛高原駅も比較的近いですしねぇ。
うーむ、まさに諸行無常の世界でありますなぁ。

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水上駅駅舎の様子、上は2011年5月、下二枚は2016年9月撮影。
建築財産票を見つけられなかった為、完成年月は不明で実に遺憾です。
一見すると新しく立派な建物に見えますが、実は従来の駅舎の入り口部分を増築したもの。
でもこうするだけで見栄えは全然違います。
駅舎は2013年秋に改装されて、出入り口の色合いはよりシックで落ち着いた雰囲気になりました。
しかしせっかくの改装も、駅の利用実態を底上げできていないのは辛いところです。

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駅舎正面と駅舎本体の間の空間、2016年9月撮影。
ドアをきちんと閉めておけば、冬場の駅舎内の保温性は完璧でしょう。

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水上駅改札口周辺の様子、上は改装前の2011年5月、下二枚は改装後の2016年9月撮影。
改装後は改札正面上の時刻表が撤去されてしまいました。
あの時刻表が無くなったのは、感覚的に当駅凋落の象徴のような気がします。
上の画像の構内の湘南色115系電車は折り返し待機中の高崎行。
当駅の自動改札は2006年3月に供用開始との事です。
私が当駅を取材目的で最初に訪れた2004年3月はまだ有人改札で、構内撮影も駆け足でしたっけ。
私のような構内撮影に異様な執着を持つ者にとっては、自動改札化は大いなる福音なのであります。

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駅舎改装前の改札横のキオスク、2011年5月撮影。

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画像中央のドアが待合室出入り口です、2016年9月撮影。
上の画と比べると、改装後のキオスクの店舗面積は拡大されているようです。

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水上駅の広い待合室、2011年5月撮影。
かつての全盛時代の名残です。
この時、待合室には人影ゼロ。

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ホーム側から見た改札周りの様子、2011年5月撮影。

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1番ホームの上屋に掲示されている水上駅発車時刻表、2011年5月撮影。
長岡方面はたったの5本。
2004年3月に訪れた際には、高崎行は3番線から発着していて2番線発着の長岡発着との連絡を取っていましたけれど、この時点では乗り換えに跨線橋移動が必須に。
長岡発着便と接続する便に限っては3番線発着にすればいいのにと、傍若無人な18きっぱーが嫌いな私でさえ思うところですが、それよりも1番線発着に統一して跨線橋移動を無くす方が日常のニーズに合っているのでしょうな。
旅客流動は圧倒的に対高崎側でしょうしね。

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1番ホーム改札付近から見た水上駅構内上牧駅方面、2011年5月撮影。

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上牧駅方から見た水上駅構内の様子、2004年3月撮影。
2番線には折り返し長岡行が待機中。
後背の山々に雪はもうありません。

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1番ホーム端から上牧駅方を望む、2004年3月撮影。
3番線の向こうに、当時まだ健在だった特急「水上」の185系電車が留置中。

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1番ホーム中央部から湯檜曽駅方を見る、2011年5月撮影。
かつての機回し線跡には、「二度と復活しないようにトドメ刺しときましたっ!」とばかりの架線柱が。
棺おけに釘の感これあり。

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1番ホームの湯檜曽駅方から見た水上駅構内、2004年3月撮影。
ゆるやかな右カーブを描く長大なホーム。
12両編成の電車特急が、このホームを目一杯使って停車していた昔日の栄光の日々に想いを馳せるのであります。

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水上駅跨線橋内の様子、2011年5月撮影。
かつての特急停車駅の名残りで通路は広く、天井や窓のレトロな造作がいい味出してます。

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跨線橋上から上牧駅方を望む、2011年5月撮影。
おりしもEH200形電気機関車牽引の貨物列車が1番線に進入し運転停車しました。
2番線には115系電車長岡行が待機中。

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同じく湯檜曽駅方を望む、2011年5月撮影。
前掲の画像より約二時間前で、1番線には湘南色115系電車高崎行が折り返し待機中。

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2番線で待機中の115系電車長岡行と、1番ホームに面した駅舎の様子、2011年5月撮影。

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2番ホーム湯檜曽駅方から見た水上駅構内、2004年3月撮影。
3番線には湘南色115系電車高崎行が停車中。
この日は青春18きっぷの期間に入っていましたが、阿鼻叫喚の乗り換えラッシュには見舞われませんでした。
この後新潟県側にトンボ帰りしましたけれど、車内は比較的空いていましたっけ。
午後三時台なので、混んでいて五月蝿いのだろうと覚悟していたのでいささか拍子抜け。

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島式ホームの上牧駅方から見た水上駅構内、2004年3月撮影。

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構内に留置中の特急「水上」用185系電車、2004年3月撮影。
185系電車にはリニューアル前に「踊り子」と「草津」に一回ずつ乗車した経験がありますが、普通車の座席がリクライニングでないのはまだしもシートピッチが狭くて足のやり場に困りましたなぁ。

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3番線から出発直前の湘南色115系高崎行、2004年3月撮影。
新潟方から乗り入れる115系電車はE129系電車に更新されて姿を消しましたが、高崎口はしばらく活躍が見れそうです。
高崎口の115系が更新されてしまった時が、水上駅の過去の栄光との完全なる決別の日のような気がしますね。

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水上駅2番線で待機中の115系電車長岡行、2011年5月撮影。
上越線長岡口の115系電車は2016年3月改正で運用から全面撤退しています。

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秋の夕刻の水上駅2番線で待機中のE129系電車長岡行、2016年9月撮影。
青春18きっぷの有効期限から外れた時期の日曜でしたが、4両編成で乗車率は3割といったところ。
越後湯沢駅で大量下車してガラガラになっていました。
私もドン行を乗り継いで帰る程の根性は無くなっているので、越後湯沢駅から上越新幹線で帰宅という仕儀。

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1番線の新潟方面に向かって左側に線路がもう一本あって、1番ホームの長岡方は島式のようになっているのですが、そこにE129系電車が留置されていました、2016年9月撮影。
水上駅には取材目的で3回訪れていますけれど、ここに電車が留置されているのを見たのはこれが初めて。

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水上駅駅前通りの様子、上二枚は2011年5月、一番下は2016年9月撮影。
昔ながらのみやげ物店が並んでいて、個人的にはこういう風景が大好きです。
2011年5月訪問時には駅前にタクシーが数台待機していて、このあたりは流石温泉場の玄関駅と思ったところでした。
2016年9月訪問時にはタクシーの姿が無くひっそり。

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水上駅横の路線バス乗り場、2016年9月撮影。
この日は土合駅前から関越交通運行の路線バスで水上駅に再訪。
鉄道補完としては、バスで当駅から湯檜曽、土合、上牧、上毛高原の各駅に移動できます。
運賃は鉄道よりも割高ですが運行本数は通年で多く、特に湯檜曽、土合両駅へは過疎ダイヤの上越線とは比較にならない利便性の高さです。

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旧水上機関区跡の様子、2011年5月撮影。
「SL転車台広場」に整備されていて、顔の部分がくり抜いてある記念撮影用の看板が二つ置いてありました。
「SLみなかみ号」の運転日でないこの日は人っ子一人いません。

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水上駅からSL転車台広場へ行く道中で、上越国境越えに勇躍出発したEH200形電気機関車牽引の貨物列車、2011年5月撮影。
この約二時間後に前掲の貨物列車があるので、旅客列車よりも運転密度が高いのです。

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湯檜曽駅方の踏切から湯檜曽方を望む、2011年5月撮影。
上越線はここからJR在来線屈指の峠道になります。
水上駅方は線路が大きく右カーブしていて、構内の全容を見ることは残念ながら出来ません。

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SL転車台広場とは反対方向の上牧駅方へ歩みを進めて、陸橋上から水上駅構内を見る、2011年5月撮影。
逆光気味なのでうまく映りこんでいないのが残念ですが、水上駅構内の広大さは実感できます。
この構図でバッチシ撮るのは午前中ですな。

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同じく陸橋上から上牧駅方を見る、2011年5月撮影。

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利根川沿いの遊歩道を進み、出会った吊り橋、上は2011年5月、下は2016年9月撮影。
破損していて通行禁止だったのが残念。
2016年9月の再訪時には崩壊が進んで板が川に落ちスカスカになっています。
五年間放置しっ放しなのは、実に頂けない話です。

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なかなかに急な利根川の流れ、2011年5月撮影。

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利根川の対岸には水上温泉街、上は2011年5月、下は2016年9月撮影。
廃墟と化したホテルが目につきます。
こういうのを放置しておくと視覚的にも雰囲気的にも実に宜しくなく、客離れにますます拍車がかかってしまうのですな。

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水上温泉街の様子、2011年5月撮影。
とにかく人がいなかった!
浴衣姿の初老の方数人とすれ違っただけでした。
あまりの人気の無さにうーむと絶句。
まぁ、婦女子や子供が憩うようなファニーな雰囲気皆無なので仕方ないか・・・。
しかしそこここにある呑み屋にはココロ惹かれるものがありました。
フラリと入って年増のママとgdgd世間話をする。
そんなところに惹きつけられる自分をふと省みる瞬間があって、オレは自分が思ってるほど若くはないんだもう立派なおっさんなんだと愕然としたりするわけです。
しかしまぁ、某六角精児さんの呑み鉄番組でぜひ訪れて泊まってほしいところですなここは。

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水上駅を出発してSL転車台広場と利根川沿いの遊歩道、水上温泉街を回って「みなかみ清流公園」に到着。
私の脚でここまで約一時間。
ここにはかつて上越国境のヌシであった電気機関車EF16形28号機が展示されています。
製造は昭和22年で、廃車されたのは昭和56年12月との事。

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みなかみ清流公園近くの橋上から利根川下流を見る、2011年5月です。
画像右側が公園になります。

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みなかみ清流公園から国道291号線を水上駅に戻りながら一枚、2011年5月撮影。
この国道を道なりに進むと、谷川岳麓に到着します。
温泉街と反対側のこちら側は、観光とはあまり関係がない旧水上町の地に足の着いた日常の風情です。

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