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2016年4月15日 (金)

宇宙戦艦ヤマト2199の世界観における、ガミラス戦末期の未成宇宙戦艦と宇宙巡洋艦

これまで私の百パーセント妄想レベルの、「宇宙戦艦ヤマト2199」におけるヤマト帰還後の地球防衛体制再構築について述べて参りました。
前回までに、短中期的に想定される現実的な脅威「ガミラス反乱軍」による地球への戦略攻撃(遊星爆弾や惑星間弾道弾)に対する有効な迎撃体制の確立と、迎撃体制防衛と惑星・衛星基地再建及び資源輸送護衛用の、従来型コスモタービン機関装備の各種宇宙空母や宇宙突撃駆逐艦の再整備について語り終えたところで、今回はガミラス戦中に計画された未成の艨艟について書き散らしておこうと存じます。

宇宙戦艦ヤマトがコスモリバースシステム受領の任務を帯びてイスカンダルへの長征に旅立った後、地球ではイスカンダルから地球への最初の使者、ユリーシャ・イスカンダルの乗船「ユリーシャシップ」に搭載されていた波動コアの解析が、「ヤマト」建造で獲得した波動機関に関する知見も踏まえて全力で進められます。
解析の結果、このコアは基本的に「ヤマト」に搭載されたものと同種と判明します。
従って、「ユリーシャシップ」の波動コアを使用した「ヤマト」二番艦を建造するのに技術的な問題はありません。
しかし「メ2号作戦」の成功で地球に遊星爆弾が降ることは無くなったとはいえ、あらゆる残存資源やエネルギーは敵性植物の毒素の地下浸透速度を遅らせる為に使用し、またパニックによる人類自滅を防ぐ為の民生安定に全力を注がねばならない状況では、「ヤマト」二番艦の建造など、とても不可能な話です。
それどころか、「ヤマト」帰還まで地球を守り抜くのに必要なはずの、建造途中の新鋭戦闘艦を竣工させる余裕さえ無くなっていたのです。

「ヤマト」が地球を旅立った時点で、地球各地の地下ドックではガミラス戦の戦訓に基づく宇宙戦闘艦が資材やエネルギーの枯渇、建艦計画破棄などで完成の目処が立たないまま放置されていました。
一つは改「金剛」型宇宙戦艦。
ガミラス戦役緒戦の外惑星防衛戦で戦没した「金剛」型宇宙戦艦「ヨシノ」「ミョウコウ」「ヒエイ」「チョウカイ」「フソウ」の代艦として、2193年に5隻の建造が承認され、「カ号作戦」の戦訓を盛り込んだ「金剛」型の改良型として2196年中の竣工を企図して順次着工されました。
建造所のスペースの制約から「金剛」型の設計をベースにしつつ、新兵器「陽電子衝撃砲」をより弾力的かつ迅速に運用する為の改設計が行われています。
具体的には、決戦兵器たる36サンチ陽電子衝撃砲を「コンゴウ」「ハルナ」「キリシマ」のような艦首固定式ではなく、上甲板に単装の限定旋回式砲塔(旋回半径は左右に20度)として配置したことです。
当時の地球の技術では、陽電子衝撃砲を完全な砲塔型にする為に必要な主機関-陽電子衝撃砲間のエネルギー供給ラインの小型化や冗長化が困難であったので、限定旋回式にせざるを得なかったのですけれど、これで砲撃時に艦首を目標に完全に正対する必要はなくなりました。
例えて言えば、「キリシマ」の固定式陽電子衝撃砲が空対空ミサイル・サイドワインダーのB型とすれば、改「金剛」型の旋回式陽電子衝撃砲は、サイドワインダー拡張捕捉モードを備えたG/H型と言えましょうか。
この新型陽電子衝撃砲の迅速な射撃運用を担保する為に、船体下部の四番光線砲塔を撤去して、余剰空間を陽電子衝撃砲用の予備コスモタービンを搭載。
主力兵器の高圧増幅光線砲については、既存の36サンチ砲では敵駆逐艦に対してさえ効果が薄い事が実戦の手痛い洗礼で明らかになったことから、より大出力が求められます。
しかしコスモタービン主機関で生み出せる光線出力はすでに限界近くに達していて、陽電子衝撃砲射撃補完用の予備機関を併用しても40サンチ砲が限度なのです。
幸い、40サンチ連装光線砲についてはガミラス襲来以前から試作が行われていた為、急遽この砲を制式化して搭載することとしました。
ただ40サンチ光線砲でも、標準砲戦距離で敵駆逐艦に多少の損害を与えるのが精一杯で、敵巡洋艦に対しては相当に踏み込んでから命中させない限り、戦果は望めません。
しかし新型空間魚雷も反物質弾頭型空間重魚雷も実用化の目処が立っていない時点で、正攻法の戦闘で僅かでも敵艦に損害を与えられる主力兵器は高圧増幅光線砲をおいて他に無く、改「金剛」型宇宙戦艦には40サンチ連装高圧増幅光線砲三基が搭載されることになりました。
威力は36サンチ光線砲よりも約三割向上していますけれど、機関に相当の負担がかかる為に射撃速度は36サンチ光線砲よりも劣ります。
射撃速度の低下については部内で問題視されて、光線砲塔一基を撤去してコスモタービンを一基増設して高射撃速度の連装二基とする案やコスモタービン増設の上で艦幅を拡大して三連装砲塔二基とする案が検討されました。
しかしタービン増設連装二基案は艤装要領が大きく変更されて竣工にかなりの遅れが見込まれること、タービン増設三連装二基案は艦型の変化に加えて三連装光線砲の新規開発も必要なことから断念されます。
他の装備や防御要領、機動性能は、近代化改装後の「キリシマ」と同一です。
と言うよりも、改「金剛」型宇宙戦艦の設計が「キリシマ」の改装にフィードバックされたのです。

2194年には「カ号作戦」で戦没した「コンゴウ」「ハルナ」の代艦として更に2隻の改「金剛」型宇宙戦艦の追加建造が承認されますが、「カ号作戦」後暫くして開始された地球への遊星爆弾攻撃本格化の影響で建造スケジュールは遅延を重ね、さらに国連宇宙軍が小惑星帯からの全面撤退を余儀なくされたことで、宇宙戦闘艦建造に必要不可欠な各種希少資源は、未だ敵の手が及んでいない水星から入手する他無くなってしまいました。
しかし水星は資源自体は豊富なものの、強烈な太陽風に晒され、両極以外の「昼」と「夜」の温度差が著しく、また地震活動が極めて活発でプラントの損耗が激しい過酷過ぎる環境であることから、採集される量は極めて少量になってしまうのです。
この少量の採集資源だけでは、残存宇宙艦艇の修理や小型艦艇を細々と建造する以外の余裕は無く、「ヤマト」建造が決定されるに及んで、大型戦闘艦艇の建造は完全に放棄の已む無きに至ったのです。
結局、改「金剛」型宇宙戦艦は4隻が着工されたものの、2195年には2隻の建造を中止して、その資材は「キリシマ」などの残存戦闘艦の近代化に充てることになります。
残りの2隻「イブキ」と「クラマ」は2198年の竣工を目途に建造を続行したものの、スケジュールは遅れに遅れ、「ヤマト」建造決定と同時に全ての工事が中止されます。
両艦の建造進捗率はそれぞれ83%と71%。

新型戦闘艦のもう一つのタイプは、改「村雨」型宇宙巡洋艦です。
迅速な建造を可能足らしめる為に、この新型巡洋艦も戦艦同様に既存の艦の改設計で纏められました。
改「村雨」型巡洋艦も改「金剛型」宇宙戦艦と同様に、その最大の眼目は限定旋回式陽電子衝撃砲の装備です。
上甲板に20サンチ陽電子衝撃砲の限定旋回式単装砲塔を一基搭載して、その迅速な射撃を担保する為の予備コスモタービンを砲塔直下に搭載。
通常兵装については、20サンチ高圧増幅光線砲は敵への牽制程度の意味しか成さないので思い切って撤去。
代わりに多用途誘導弾発射機多数とパルスレーザーを増設して、戦艦の対宙直衛及び水雷戦隊の突撃支援にあたります。
多種多様な弾頭を搭載した多数の誘導弾を同時投射して、敵のセンサーを一時的にでも能力低下させまた直接的な爆発効果で「敵に頭を上げさせない」効果を期待するものです。
「宇宙戦艦ヤマト2199」第一話Aパートで、「キリシマ」が敵艦隊との間に炎の壁を築いたのと同じ感じです。
命中は二の次でAKをバリバリ打ちまくるようなものですけれど、それでも低威力の20サンチ光線砲をパンパンと撃つよりはまだマシというものでしょう。
実弾の誘導弾は光線砲と異なり射撃回数に限度がありますが、水雷戦隊の突撃は彼我の実力差から成功を見込めるのは一度の海戦で一回がせいぜいなので、多用途誘導弾もそれに合わせた分と自衛用で構わないのです。
防御については対陽電子ビーム用装甲をバイタルパートに最初から装着しておきますけれど、巡洋艦の船体サイズや船体の強度余裕から見て残念ながら「無いよりはマシ」に過ぎません。
このクラスは2193年にまず9隻が予算承認されて、2195年までに合計32隻の建造が決定されましたけれど、その間の戦局の悪化や戦訓からこの種の中型戦闘艦の実効性に疑問符が付けられて再検討の結果、一隻も完成しないまま2197年に計画中止が決定します。
32隻の建造計画で実際に着工されたのは10隻、機関の搭載と基本艤装が終了して一応の進宙が可能なのは1隻のみ。
そして改「村雨」型宇宙巡洋艦計画破棄の代わりに新たに立案されたのが、新型宇宙空母計画です。
これまでは艦載機の能力不足が甚だしい為に空母建造まで立ち入らなかった国連宇宙軍ですが、ガミラス軍のポルメリア強襲空母に搭載された戦闘攻撃機DWG229 メランカに対抗可能な航宙防空戦闘機「コスモファルコン」に実用化の目処が立ちつつあり、さらなる高性能を追求した空間戦闘機「コスモゼロ」の開発に着手しつつある状況では、中途半端な攻撃力と機動力と貧弱な防御力の宇宙巡洋艦よりも優秀な性能の航宙/空間戦闘機を搭載した宇宙空母の方が有用性が高いと判断されたのです。
しかし戦局は既に悪化、ジリ貧から再起不能のドカ貧に陥りつつあって、新たな建艦計画を発動する余裕は急速に失われつつあり、新型宇宙空母は一隻も着工できないまま、2198年に計画中止されてしまいます。
しかし基本設計については、「村雨」型宇宙巡洋艦の船体を流用改造することで纏まっており、この設計が「ヤマト」帰還後に着手された敵戦略兵器要撃用の迎撃砲艦機動護衛用宇宙空母の速やかなる建造に大いに役立つことになったのです。

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