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2016年3月27日 (日)

ヤマト2199の世界観における地球製波動機関実用化までに要する期間について

「宇宙戦艦ヤマト2199」続編のタイムスケールについてその2です。

宇宙戦艦ヤマト帰還後に地球人類が成すべき第一の課題は地球再生で、
前回の「コスモリバースシステムと地球復活のタイムスケールについて」では、それは相当長期間に渡る事業であると推論してみました。
第二の課題は地球の防衛力再建です。
「ヤマト」からの報告によって、国連宇宙軍司令部は次の三点を確認できるでしょう。
第一に、デスラー独裁体制崩壊後の新生ガミラス国家が地球と敵対する可能性は激減したこと。
第二に、亡きデスラー総統にあくまで忠誠を誓い本国の指揮下から離脱した一部のガミラス軍が、デスラー体制崩壊の引き金を引いた「ヤマト」を擁する地球に対する復讐戦を企てる可能性。
第三に、ガミラスもその実態を把握出来ていない正体不明の軍事勢力「ガトランティス」の地球侵略の可能性。
第二の点は、「ヤマト」がイスカンダルからの帰途にバラン星宙域で実際に反乱分子とおぼしきガミラス艦隊の襲撃を受けていること、そして銀河系内に例え少数ではあっても、バラン星と太陽系間の中継拠点確保の為にガミラス軍が進出している可能性と彼らの行動を予測するだけの情報を地球人類が持っていないことなどから、短期的且つ必然性の高い脅威と考えておかねばならないでしょう。
第三の点については、外宇宙から銀河系への速やかな進出に必要不可欠な亜空間ネットワークをガミラスが握っていることから、「ガトランティス」としてはまずガミラスを打倒して亜空間ネットワークを手中に収める必要がありますが、これはそう簡単に出来る事ではないでしょう。
つまり地球人類を破滅の淵に追い詰めたガミラスが、次なる脅威に対しては防波堤の役割を果たしてくれるというわけです。
よって「ガトランティス」の大軍が太陽系に襲来することは長期的、理論的に考えられる脅威ではありますけれど、短期的にはその恐れ無し、中期的には精々偵察部隊の侵入程度ではないかと思われます。

この状況判断に沿って考えるならば、地球にとって当面最大の脅威は、反乱ガミラス軍が再び太陽系の外惑星に根拠地を築いて、地球人類に対する復讐及び地球を手中にして祖国を追われた彼らの新天地とすべく、遊星爆弾や惑星間弾道弾による地球攻撃を再開することです。
足掛け9年に渡るガミラスとの戦いで、地球の人口は激減していると思われます。
そこに再度あのような攻撃を受けたら、今度こそ人類は滅亡するかもしれません。
それを阻止するのに最も効果的な方策は、防衛ラインを拡大して太陽系内の制宙権を地球人類が掌握してしまうことです。
侵入する敵艦隊を太陽系外縁で撃破してしまえば、太陽系内に根拠地を築かれることもなく遊星爆弾攻撃の心配をする必要も無い。
しかしそれを実現するには地球製波動機関の実用化が必要不可欠です。
これなくしては、砲塔式の陽電子衝撃砲多数を搭載して高速機動が可能な、ガミラス戦闘艦と互角に戦える航宙戦闘艦で編成される宇宙艦隊の実現など夢想にしか過ぎないのです。
ここで大きな問題になるのは、波動機関に必要な地球製波動コアの開発と量産に一体どの程度の時間が必要なのかという点。
イスカンダルからの最初の使者ユリーシャは、波動コアの技術を人類に提供してはくれませんでした。
それについて考えられる可能性は二つ。
一つ目は、波動コアが西暦2198年当時の地球人類の理解を遥かに超える代物で、
開発は不可能に近いこと。
この場合、この先を論じることは出来ません。
ガミラスに匹敵する強大な侵略者が襲来したら、今度こそ地球人類は絶滅する他なし。
二つ目は、技術を供与するか現物の解析にある程度の時間をかければ地球人類でも開発可能ではあるが、イスカンダル訪問用の宇宙船出航までの限られた時間内では無理であったということ。

第一の可能性に立てばこれでお話はオシマイになってしまいますから、この先は第二の可能性に立って論じます。
波動コアが地球人類の技術力でも開発は可能(ただしガミラスの例を見ても、「ヤマト」の波動炉心に装填されたイスカンダル純正コアよりも能力はかなり劣ると考えなければならないでしょう)であったとして、開発に必要な時間設定を地球の技術史に当てはめて考えた場合、参考になりそうなのは核分裂反応の原子炉への応用です。
核分裂の爆発的反応を応用したのが原子爆弾で、その実用化は1945年。
核分裂反応を制御して動力として使用可能にした原子炉を搭載した最初の軍艦である米海軍潜水艦「ノーチラス」の完成が1954年。
完全に実戦仕様の米海軍原潜第一号「スケート」完成が1957年末。
世界初の原子力推進水上戦闘艦である巡洋艦「ロングビーチ」と空母「エンタープライズ」の完成が1961年。
波動砲の実用化(2199年)を原子爆弾の実用化に擬えれば、地球製波動コアを搭載する最初の試験艦が完成するのは西暦2208年になります。
実戦仕様の航宙艦一番艦の完成は2211年です。
波動機関搭載艦のみで構成された最初の艦隊が編成完結するのは、2216年頃になるでしょう。
ただこれだとヤマト帰還から16年後の話になって、古代や島たちを縦横無尽に動かすには少々歳をとり過ぎかも。
リアルな時間設定ではあっても、作劇上はちょっとマズいかもしれません。

核分裂反応の応用と地球製波動機関の開発を比較して最も異なる点は、後者は既に機関本体を入手済みで、「ヤマト」の航海を通して機関についての知識知見も相当程度深まっているという点です。
手探りで艦艇搭載用原子炉を開発した史実とは、開発開始時点でのノウハウの蓄積が大きく違うのです。
従ってこの点でタイムスケジュールを縮小できると考えると、地球製波動コアを装備した試験艦の完成は2203年頃。
入念なテスト期間を経て、量産型波動機関を搭載した巡洋艦の一番艦完成が2206年頃。
戦艦や空母といった大型艦艇の一番艦完成が2209年頃。
戦艦や空母を有して、太陽系外縁での機動打撃任務を担う「太陽系第一外周艦隊」の実戦配備は2210年頃。
これだと「ヤマト」帰還から約十年で、古代や島たちは30そこそこ。
イスカンダル遠征の功績によって、帰還後は戦時任官解除即二階級特進で一尉に昇進。
その後約十年あれば、その時点でも地球最強の戦艦であろう「ヤマト」の戦術長や航海長、副長(艦長代理)に真に相応しい階級(二佐)まで昇進していてもおかしくはないでしょう。
若さを維持しつつ階級が立場に追いついて、作劇的には丁度良い感じかもしれません。

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