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2015年11月 7日 (土)

柿崎駅(信越本線)

本日の駅紹介は、信越本線・柿崎駅。

柿崎駅の駅名標

新潟県上越市に所在する有人駅で、開業は明治30年(1897年)5月13日。
開業時の所在は中頸城郡柿崎村で、同村の玄関駅でした。
柿崎村はその後周辺諸村と逐次合併して村勢を発展させ、昭和9年には町制を施行。
柏崎市と上越市に挟まれながらも個性を放ち続けておりましたが、平成の大合併の大合唱には抗えず、2005年に周辺町村と共に上越市に編入され、その東端地域として今日に至ります。
鉄道開業以前は直江津との間に馬車鉄道が通っていた時期もあるそうで、昔から上越市とは繋がりの深いのがこの地域。
現在も鉄道、路線バス共に圧倒的に直江津志向です。

JR東日本によると、2014年度の柿崎駅一日平均乗車人員は624人。
JR東日本新潟支社管内有人67駅中49位で、上越線・塩沢駅や磐越西線・北五泉駅よりもやや落ちるレベルです。
特急列車の停車駅としては物足りない数字ですけれど、合併前の人口一万一千人の町の玄関駅としては、今日ではこのレベルで概ね平均的な数字になってしまっています。

現在でこそ特急「しらゆき」全列車が停車する柿崎駅ですけれど、当駅に特急列車が停車するようになったのは比較的最近の事。
昭和57年11月ダイヤ改正で気動車急行「しらゆき」が格上げされて誕生した通称「福井白鳥」の停車が最初です。
柿崎駅に特急が停車するのは柿崎町にとって非常に喜ばしい事であったようで、柿崎町史には昭和47年秋の急行「よねやま」停車(乗り換え無しで上京出来る)と共に、特急停車実現が記されていました。
「福井白鳥」が新潟で「北越」と「いなほ」に系統分離された昭和60年3月改正時では、当駅に停車する特急列車は一往復増えて「北越」五往復中二往復。
この時点では大阪発着の「白鳥」と「雷鳥」三往復は全て通過でした。
なお、昭和55年10月ダイヤ改正時で柿崎駅に停車する優等列車は、急行「きたぐに」「よねやま」「赤倉」「とがくし」二往復、「ひめかわ」の計6往復。
昭和60年3月改正では特急「北越」二往復、急行「きたぐに」「とがくし」二往復、「南越後」のやはり6往復。
現在は特急「しらゆき」五往復と、実質優等列車と言える朝晩の「おはよう信越」「らくらくトレイン信越」のこれまた6往復。
上越新幹線と北陸新幹線に挟まれた形で、且つ元々特急停車駅であった柏崎駅は、優等列車減少がそのまま停車列車の減少に直結してしまっていて少々寂れた印象を拭えませんけれど、柿崎駅の場合は急行廃止の代わりに特急停車が増えて、トータルの停車本数は変化無しという焼け太りに似た状態なのが個人的には中々面白く感じるところです。

改築後の柿崎駅駅舎
改築後の柿崎駅駅舎、2011年6月撮影。
建築財産票によると竣工は2008年12月5日。
鉄道建築協会の2009年度推薦作品です。
サイトを拝見すると、新潟県内の駅舎で選ばれているのは柿崎駅の他に2014年度佳作の磐越西線・咲花駅改築待合所と北陸本線・糸魚川駅の橋上化です。
コンパクトで機能的な駅舎であることは素人でもわかる建物ですけれど、後述するように旧駅舎のファンだった私からすると、随分と小さくなったなぁというのが正直な感想。

改築後の柿崎駅駅舎内の様子その一
改築後の柿崎駅駅舎内の様子その二
改築後の柿崎駅駅舎内の様子、2010年5月撮影。
上の画像左手のドアを開けると、下の待合室になります。
機能的ではあるものの、コンクリそのものの内部は無機的且つ寒々しいのです。
観光とは無縁で利用者の大半は学生なので、これでも構わないのでしょうけれど.....
けして広くはない待合室内はベンチがぎっしり。
この時点での待合室開放時間は0700~1800でした。

柿崎駅旧駅舎の様子
柿崎駅旧駅舎の様子、2008年4月撮影。
建築財産票によると、竣工は昭和17年6月。
帝国海軍がミッドウェー海戦で大敗を喫したまさにその月の竣工でした。
駅舎の着工は大東亜戦争突入前だったのでしょうけれど、時局緊迫の折、よくもこのような立派な駅舎を建てられたものだと思います。

柿崎駅旧駅舎内部の様子その一
柿崎駅旧駅舎内部の様子その二
柿崎駅旧駅舎内部の様子、2008年4月撮影。
高い天井のコンコース、広い待合室。
高所の窓はステンドグラスになっていました。
当時は日本海縦貫線の急行が停まっていたかも定かではない地方幹線の地味な駅なのに、この豪華さは凄いの一言。
昔の鉄道駅の魅力が目一杯詰まっているような建物で、ホントに良い駅舎だったなぁと懐かしく思い起こすのであります。
ちなみに柿崎町史によると、昭和十年に理研製鋼の工場が当駅東方1kmほどの地点に建ち、柿崎駅は工場への通勤客と貨物輸送で大いに賑わったそうです。
駅舎内の広さはそれが関係しているのかもしれません。
工場は現在も健在で操業しておりますが、敗戦と共に規模は随分小さくなったそうで、柿崎駅は客貨共にかなり減ってしまったとの事です。

ホーム側の旧駅舎の様子
ホーム側の旧駅舎の様子、2008年4月撮影。

現在の駅舎ホーム側の様子
現在の駅舎ホーム側の様子、2011年6月撮影。
トイレは改札内のみにあって、近年竣工の駅舎として当然の事ながら男女別水洗。

一番ホーム米山方から見た柿崎駅構内
1番線の米山駅方から見た柿崎駅構内、2011年6月撮影。
ホームは古い時代の駅の定番で千鳥配置です。

一番ホーム上下浜方から見た柿崎駅構内
1番線の上下浜駅方から見た柿崎駅構内、2011年6月撮影。
駅舎は新旧共に特徴のある建物ですけれど、構内はいたってノーマルで、私のような者にとっては少々退屈ですな。

一番ホーム上下浜方先端から先を見る
同じ位置から直江津方を見る、2011年6月撮影。

旧貨物ホーム周りの様子
旧貨物ホーム周りの様子、2011年6月撮影。
戦前戦中は理研製鋼関連の貨物で賑わったという柿崎駅の貨物取り扱いは、昭和46年12月に廃止されました。

柿崎駅跨線橋内部の様子
柿崎駅跨線橋内部の様子、2011年6月撮影。
幹線の急行停車駅らしく広めです。

跨線橋上から直江津方面を望む
跨線橋上から直江津方面を望む、2010年5月撮影。

跨線橋上から柏崎方面を望む
同じく柏崎方面を望む、2010年5月撮影。
ホームからだと緑に遮られて実感できませんが、画像左上に見える日本海からも、海岸がごく近いのがわかります。

旧駅舎時代の島式ホーム上下浜方から見た柿崎駅構内
旧駅舎時代の島式ホーム上下浜方から見た柿崎駅構内、2004年10月撮影。

三番ホーム米山方から見た柿崎駅構内
3番線米山方から見た柿崎駅構内、2011年6月撮影。
列車は通常1、3番線に停車します。
2番は普通列車の退避用なので、ホーム長が長編成の優等列車に対応した1、3番に比べて短いのが、平凡な当駅構内にあって最大の特徴でしょう。

三番ホーム米山方先端から先を見る
同じ位置から柏崎方を見る、2011年6月撮影。
直線で見通しの良い直江津方とは対照的に、構内外れで大きくカーブしている柏崎方は見栄えも悪し。

柿崎駅旧駅舎時代の跨線橋周りと駅舎の様子その一
柿崎駅旧駅舎時代の跨線橋周りと駅舎の様子その二
柿崎駅旧駅舎時代の跨線橋周りと駅舎の様子、2004年4月撮影。
これが私の柿崎駅リサーチの最初の一歩でしたっけ。

改築後の柿崎駅跨線橋周りと駅舎の様子
改築後の柿崎駅跨線橋周りと駅舎の様子、2011年6月撮影。
跨線橋は昔と変わり無いので、駅構内は古い皮袋に新しい酒と言った具合。
島式ホーム上の待合室は駅舎改築直後に跨線橋寄りに移設改築されたものです。
建築財産票によると竣工は2009年3月23日。

二番ホーム上下浜方から先を見る
2番線上下浜駅方から先を見る、2011年6月撮影。

柿崎駅に停車中の115系電車
柿崎駅1番線に停車中の上り直江津行115系電車普通列車、
2012年6月撮影。

柿崎駅に到着した485系電車T編成の特急「北越」と二番線退避中の115系電車
3番線に到着した下り新潟行485系電車T編成の特急「北越」と、特急退避の為に2番線に停車中の下り長岡行115系電車普通列車、2012年6月撮影。
この時間帯は上り新井行快速「くびき野」が1番線に到着直後に長岡行普通列車が2番線に入線し、「くびき野」発車後まもなく「北越」が入線するという、当時の柿崎駅にとって最も華やぐ一時でした。
2015年3月ダイヤ改正では当駅での特急退避は無くなり、朝イチの上り妙高高原行が出発するだけになりました。
いずれ2番線が廃止になってしまうのではないかと少々心配なところです。

柿崎駅を出発する485系電車T編成の快速「くびき野」と二番線退避中の115系電車
1番線を出発する上り新井行485系電車T編成の快速「くびき野」と、下り特急「北越」退避停車中の下り115系電車普通列車、2012年6月撮影。

柿崎駅に進入する寝台特急「トワイライトエクスプレス」
2番線に普通列車を退避させ、3番線に進入する札幌行寝台特急「トワイライトエクスプレス」、2012年6月撮影。
6月ともなれば日も長くなり、曇天模様の18時過ぎに通過する列車でもなんとか収められます。

旧駅舎時代の柿崎駅前その一
旧駅舎時代の柿崎駅前その二
旧駅舎時代の駅前広場と柿崎駅前通り、上は2008年4月、下が2006年11月撮影。
駅前広場もまた実に広大なのが柿崎駅の特徴です。
余談ですがこの時点での月極の駅前駐車場は一ヶ月4,358円也。

駅舎改築後の駅前広場と柿崎駅前通りの様子その一
駅前広場と柿崎駅前通りの様子その二
駅舎改築後の駅前広場と柿崎駅前通りの様子、上が2010年5月、下は2011年6月撮影。
駅の利用実態を反映してか、駅前にタクシーの姿は見られませんでした。

頸城自動車の柿崎駅前バスターミナル
駅前通りにある頸城自動車の柿崎駅前バスターミナル、2010年5月撮影。
この時は本数は少ないながらもここから直江津まで頸城バスで直接行けましたが、2016年10月の改正で系統分離されてしまい、直江津方面への直通便は無くなりました。
2016年10月時点でこのバスターミナルを発着する鉄道補完のバス路線は柿崎-鵜の浜線(上下浜駅へ利用可能,鵜の浜から数百mで潟町駅へ利用可能)と柿崎-森本線(ほくほく線くびき駅へ利用可能、土休日全便運休)です。

柿崎バスターミナル待合室内の路線バス運行路線図
ターミナルの待合室に掲示されている路線バス運行路線図、2010年5月撮影。
かつては柏崎方面への路線も設定されていたのがわかります。

旧柿崎町の中心街
旧柿崎町の中心街、2010年5月撮影。
通りは銀行とセブンイレブンが目立つ程度で寂しい町並み。
車の通行も多くはありません。

柿崎海水浴場の様子
駅周辺をブラブラしながら、約20分で行き着いた柿崎海水浴場の様子、2010年5月撮影。
大河ドラマ「天地人」のロケ地である旨の看板が立っていましたっけ。
釣り人が一人いるだけの静かで長閑な春の午後でした。

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