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2015年11月22日 (日)

東三条駅(信越本線)

本日の駅紹介は、信越本線・東三条駅。

東三条駅の駅名標

新潟県第四の都市である三条市に所在する有人駅で、同市の玄関駅です。
開業は明治30年(1897年)11月20日。
開業当時の駅名は「一ノ木戸」で、当時所在していた南蒲原郡一ノ木戸村にちなんだものでした。
当時の北越鉄道が起点の沼垂(現在の新潟駅とは異なるので注意)からこの地域まで鉄路を建設するに当たって、長岡方面への延伸までの暫定的な終着駅をどこに設置するかについては、当時の三条町と一ノ木戸村の間で激しい誘致合戦が繰り広げられたとの
事です。
三条市史によると一ノ木戸村はとりわけ熱心で、駅用地を村で買い上げて北越鉄道に寄付するという条件を提示。
その結果、明治29年に北鉄と村の間で土地の寄付に加えて駅の設置費用の一部を村が負担する形で契約が成立。沼垂からの鉄路は三条町と一ノ木戸村を分かつ五十嵐川を渡河せずに、一ノ木戸駅止まりとすることになりました。
駅が出来てまずは目出度い...と言いたいところなのですけれど、一ノ木戸駅は田圃の真ん中にある小駅に過ぎず、鉄道が労働集約型産業の典型であった当時において、当駅の駅員はたったの二人だっとの事。
いかに需要が無いかの表れで、それゆえに駅設置に当たっては村があれだけの負担をしなければならなかったのですな。

一ノ木戸駅開業から約七ヶ月後の明治31年6月には、北越鉄道が当駅から長岡まで延伸開業して、一ノ木戸村と駅設置を激しく争った三条町にも玄関駅として三条駅が開業。
開業当時の三条駅も周辺は一ノ木戸駅と似たような状態なものの、県央地域随一の自治体である三条の求心力と、弥彦神社参拝客や町内の本成寺への参詣客の最寄下車駅であることが相まって、一ノ木戸駅とは駅勢に大差が付くようになります。
明治34年には一ノ木戸村が三条市に編入合併されると、一ノ木戸駅はまがりなりにも村の玄関駅であったのが三条町の外れの小駅という位置付けになってしまいます。
大正12年当時の両駅の比較では、
乗車人員
三条駅 273,847人  一ノ木戸駅 160,067人
貨物発送トン
三条駅 15,236t 一ノ木戸駅 8,255t
三条駅は旅客で一ノ木戸駅の1.7倍、貨物は1.8倍。
現在の両駅の関係を見るに、にわかには信じがたい数字なのです。

このような一ノ木戸駅のあまり冴えない状況に変化が見え始めるのが、大正14年(1925年)4月に現在の弥彦線の前身である越後鉄道・燕駅-一ノ木戸駅間の開通でした。
弥彦駅から南伸する越後鉄道の終着駅を三条、一ノ木戸のどちらに置くかについてはかなり議論されたようですけれど、後者の方が距離を少なくできる(建設資金の節約になりますし、資料では触れていませんけれど後者だと五十嵐川へ架橋せずに済むのも重要ではなかったかと思います)、一ノ木戸地域に置かれた裁判所や学校への往来通学に便利などの理由から、一ノ木戸駅乗り入れに軍配が上がります。
この翌年には駅名を現在の東三条に改称します。
この時点でも信越線急行列車の停車駅は三条駅で、駅の格としてはまだまだ三条駅優勢であったものの、三条町の町勢は次第に一ノ木戸駅周辺にシフトし始めて、戦後には両駅の立場は完全に逆転することとなりました。
三条界隈を歩くと古くからの旧市街地は道も狭く再開発の余地はあまり無いように思われ、町勢の拡大に伴って未開発の一ノ木戸地区がクローズアップされた結果であろうかと考えるところです。

JR東日本によると2014年度の東三条駅一日平均乗車人員は2,803人で同社新潟支社管内有人67駅中12位。
3位の六日町駅と6位の犀潟駅はほくほく線の通過旅客の数字も合算した水増しであることから、当駅は実質第10位であります。
かつては当駅よりも遥かに格上であった三条駅は1,686人で第27位。
新潟都市圏外で特急の停車しない駅としてはトップの数字なので、三条駅もけして侮れない存在なのではありますが、優等列車の停車や他線との接続による存在感は、乗車人員の差以上に懸隔してしまっています。

現在、特急「しらゆき」五往復全便が停車する東三条駅ですが、当駅に特急が最初に停車したのは昭和40年10月ダイヤ改正で、上野-新潟間の電車特急「とき」1往復です。
対秋田・青森の「いなほ」が停車することは叶わなかったものの、「とき」に加えて「北越」「雷鳥」「白鳥」、寝台特急「つるぎ」の停車駅となり、上越新幹線開業以前は実に華やかな駅であったのです。
昭和55年10月改正ダイヤでは、「とき」は14往復中10往復、「雷鳥」三往復、「北越」「白鳥」「つるぎ」で合計16往復が停車。
急行は全列車が停車し「佐渡」四往復と「とがくし」二往復、「しらゆき」「赤倉」「きたぐに」「うおの」「天の川」「鳥海」の12往復で、優等合計28往復です。
信越線の普通・快速は20本なので、当時の普通列車は低密度長編成のいわゆる「汽車型ダイヤ」であったとはいえ、優等停車の方が本数が多いのは当時の東三条駅の立ち位置が大きかった表れと言えましょうか。

東三条駅駅舎
東三条駅駅舎の様子、2012年5月撮影。
建築財産票を発見できなかったので詳細は不明ですが、昭和34年1月完成との事。
同時期に見附、加茂両駅の現駅舎が完成していて、これら三駅は当時の国鉄標準型として類似した平屋の建物になっています。

2008年4月時点の東三条駅駅舎内の様子
東三条駅の待合室
東三条駅駅舎内の様子、少々古い画で恐縮ですが上は2008年4月、下の待合室内が2009年7月撮影。
上の画は日曜夜の撮影ですけれど、このクラスの駅は光量が多いので日が落ちてからの方がかえって明るくて撮影によさげ。
内部は駅利用客の多さに比べて少々手狭な感じです。
駅舎内にはNEW DAYSが出店していて、周囲にこれといった店がない中で貴重な買い物どころです。

東三条駅一番ホーム中央部の様子
駅舎に接する1番ホーム中央部の様子、2011年6月撮影。

一番ホーム三条方から見た東三条駅構内
1番ホーム三条駅方から見た東三条駅構内、2011年6月撮影。
左隣の0番線が頭端式の弥彦線用ホームで、1997年に東三条-北三条間の高架化に伴い駅東側からここに移転しました。
ホームの上屋は実に長く、現在当駅での信越線乗降において雨に濡れる心配はありません。

一番ホーム三条方先端から先を見通す
同じ位置から三条駅、北三条駅方を見る、2011年6月撮影。
左側が信越線、右側が弥彦線です。

一番ホーム保内方から見た東三条駅構内
1番ホームの保内駅方から見た東三条駅構内、2012年5月撮影。
この位置からだと、何の変哲も無い至って地味な構内に見えます。

一番ホーム保内方先端から先を見通す
同じく保内駅方を見通す、2011年6月撮影。

東三条駅跨線橋内の様子
東三条駅跨線橋内の様子、2012年5月撮影。
天井の造作など、鉄道全盛の古き良き時代の産物です。
画像中央奥は高架化以前の弥彦線ホーム跡に作られた東口への出入り口です。

跨線橋上から見た三条方面
跨線橋上から見た三条方面、2011年6月撮影。

跨線橋上から見た保内方面
同じく保内方面を見る、2011年6月撮影。

一番ホームから見た島式ホーム上のエレベーター
1番ホームから見た島式ホーム上のエレベーター、2011年6月撮影。
これ以前に訪問した2009年7月時点では未設置だったので、設置されたのはその二年の間になりますな。

三番ホーム保内方から見た東三条駅構内
3番ホームの保内駅方から見た東三条駅構内、2012年5月撮影。
構内はこのように広いものの、この直前にトラック代行も無くなり当駅の貨物取扱が終了した為に、画像左側の線路はすっかり遊休化しています。

三番ホーム保内方先端から先を見通す
同じく保内駅方面を見る、2012年5月撮影。

二番ホーム保内方から見た駅構内
2番ホーム保内方から見た東三条駅構内、2012年5月撮影。
上越新幹線開業前は普通列車の優等退避が度々見られたこの2番線も、撮影当時は朝の下り快速「くびき野」退避が一度あるきり。
2015年3月改正ダイヤでは設定されていません。

東三条駅島式ホーム中央部の様子
東三条駅島式ホーム中央部の様子、2012年5月撮影。
画像中央が待合室です。

島式ホーム上の待合室内の様子
島式ホーム上の待合室内の様子、2011年6月撮影。
以前の画像を見返すと、2005年9月時点では島式ホーム上に待合室はありませんでした。

三番ホームから見た旧弥彦線ホーム跡の東口
3番ホームから見た、旧弥彦線ホーム跡の東口出入り口。
2011年6月撮影。

二番ホームから見た一番ホーム中央部の様子
2番ホームから見た1番ホーム中央部の様子、2011年6月撮影。
上屋のある構内撮影の場合、晴天曇天に関わらずコントラストがキツくてイマイチですな。
駅舎内同様に、このアングルだと夜間撮影の方が映えそうです。

二番ホームから三条方を見る
2番ホームから三条駅方を見る、2011年6月撮影。

東三条駅東口の様子
東三条駅東口の様子、2008年3月撮影。
駅前はロータリーになっています。
駅へ車で送迎する場合は、こちら側の方がやり易いでしょう。
ただし、ホームからはやや距離があります。

東口の自動改札
東三条駅東口の自動改札、2008年3月撮影。
こちら側は無人で、自動券売機が一台置いてあるだけの簡素なもの。

東三条駅二番線に停車中の湘南色115系電車
東三条駅2番線で快速「くびき野」退避の下り新潟行湘南色115系電車と、3番線から出発する上り長岡行115系電車、2012年5月撮影。

東三条駅を出発する115系電車L編成
3番線を出発する長岡行115系電車、2012年5月撮影。

東三条駅0番線で待機中の弥彦線115系電車Y編成
東三条駅の弥彦線専用0番線で待機中の弥彦線115系電車、2005年8月撮影。

東三条駅二番線に停車中の115系電車Y編成
東三条駅2番線に停車中の、弥彦線直通寺泊行115系電車、2009年7月撮影。

東三条駅を出発する485系電車国鉄特急色の特急「北越」
東三条駅3番線から出発する485系電車国鉄特急色の特急「北越」金沢行、2012年6月撮影。

東三条駅を出発する485系電車T編成の特急「北越」
東三条駅3番線から出発する485系電車T編成の特急「北越」金沢行、2012年6月撮影。

東三条駅を出発する485系国鉄特急色の快速「くびき野」
下り普通列車を2番線に退避させ先発する485系電車国鉄特急色の快速「くびき野」新潟行、2012年6月撮影。

東三条駅から遠ざかる快速「くびき野」
東三条駅から遠ざかる快速「くびき野」、2012年6月撮影。

東三条駅に停車中の485系電車R編成の特急「北越」
東三条駅3番線に停車中の金沢行485系R編成特急「北越」、2014年7月撮影。

東三条駅に停車中の583系電車急行「きたぐに」
東三条駅1番線に停車中の新潟行583系電車急行「きたぐに」、2009年7月撮影。

東三条駅を通過するEF81形電気機関車牽引の貨物列車
東三条駅1番線を轟然と通過するEF81形電気機関車牽引の下り貨物列車、2012年6月撮影。
「トワイライトエクスプレス」廃止後は、東三条駅を通過する営業列車も貨物だけになりました。

東三条駅西口ロータリーの様子
東三条駅西口ロータリーの様子、2012年6月撮影。
ロータリーには路線バスが発着し、タクシー待機も数台あります。
鉄道関連ではここから加茂、長岡、燕、分水方面にバス路線が設定されています。
見附市今町、北長岡、長岡へはこちらへ
燕へはこちらへ
燕三条分水へはこちらへ
加茂へはこちらへ

東三条駅西口駅前通りの様子
東三条駅西口駅前通りの様子、2012年6月撮影。
新潟県内で実質ベスト10入りの賑わいを見せる駅とは対照的に、駅前にはホントに何もありません.....
昔は駅前に百貨店の長崎屋があったのですけれど、唯一集客力のあるあの店舗が撤退して以来、新規出店も無く寂れきってしまっています。
三条市も北隣の燕市も、商業集積は上越新幹線の燕三条駅界隈に集中してしまっているので、止むを得ない話なのですけれど。

陸橋から見た東三条駅構内
駅前通りを保内方に向かって歩いて、線路に架かる陸橋から東三条駅構内を見る、2008年3月撮影。
駅周辺はマンションが建ち並び、駅前商圏の壊滅的状況とは好対照。

陸橋上から保内方面を見る
陸橋上から保内駅方を見る、2008年3月撮影。
画像右側の線路の先に、JR貨物のコンテナ基地があります。

東三条駅東口駅前通りの様子
東三条駅東口駅前通りの様子、2008年3月撮影。
この時点ではこちら側にも商店の類はありませんでした。

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