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2015年8月22日 (土)

今川駅(羽越本線)

本日の駅紹介は羽越本線・今川駅。

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新潟県村上市に所在する無人駅で、駅としての開業はJR発足と同日の昭和62年(1987年)4月1日。
この時点では岩船郡山北町の所在で、その後山北町は平成20年(2008年)4月に周辺町村と共に村上市と広域合併してその北部地域となり現在に至ります。

今川駅のそもそもの出自は信号場で、大東亜戦争の戦況が日に日に不利に急傾斜していた昭和19年(1944年)7月に、日本海縦貫ルートの輸送力増強の目的で、羽越本線の新潟県内区間では京ヶ瀬神山中浦と共に設置されました。
これらの信号場は戦後、地元の請願という形で駅に昇格していきましたけれど、今川信号場だけは昭和20年代半ばの周辺世帯数が約60戸に過ぎない為に需要僅少と判断されて、長年に渡り駅昇格が見送られてきた経緯があるそうです。
しかしながら、当時の道路事情の極めて貧弱なことから陸の孤島であった周辺集落の学童の通学に鉄道利用は必要不可欠であり、昭和24年(1949年)4月に仮乗降場として、旅客利用が認可されたのです。
なお、仮乗降場化された時点の所在は岩船郡下海府村で、同村は翌25年3月末日をもって山北村と合併。
山北村は昭和40年(1960年)11月に町制を施行し、新潟県最北の町として長らく独特な存在感を保っていたのであります。

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今川駅入り口の様子。2010年6月撮影
今川海水浴場の旧民宿が並ぶ小道にあります。

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酒田方面乗り場の1番ホームから見た越後寒川方の様子。
2010年6月撮影。
一番ホームの待合室は建築財産票によると、昭和25年12月の竣工。
仮乗降場、臨時駅、そして現在までの今川駅の歴史の生き証人であります。
村上方面乗り場の二番ホームの待合室は平成8年2月の竣工。
実用性のみに徹した一番ホームのそれとは歳の差実に46。
また取材時点では両待合室共に、券売機も乗車証明証発行機も未設置でした。
羽越線の新潟県内区間では唯一の駅で、通学定期以外の利用がそれだけ少ないということなのでしょう。

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今川駅1番ホームの待合室内部。2010年6月撮影。
ベンチも少なく、仮乗降場のそれとしては広めに感じる室内は初夏の夕陽を浴びてガランとして。
なおトイレはこの建物の越後寒川側に出入り口があります(待合室とは独立しています)が、取材時点では非水洗で内部はお察しください。
海沿いの国道に出ると海水浴客向けの水洗トイレがありますので、よほど切迫していなければそちらを使った方が不愉快な思いをせずに済みそうです。

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構内踏切から見た今川駅構内の様子。2010年6月撮影。
当駅前後の区間は依然として単線なので、そもそもの出自である信号場の機能も今日も果たしており、普通列車と貨物列車の離合が見られます。

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1番ホームのそれとは対照的に、デザインありきで内部スペースが犠牲になっている今川駅2番ホームの待合室、2004年8月撮影。

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2番ホーム上の高台から見た越後寒川駅方の様子。
2004年8月撮影。

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同じく高台から見た今川駅構内桑川駅方の様子、2004年8月撮影。
ホームはご覧のように桑川方に向かってカープしており、当駅の良きアクセントになっています。

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2番ホーム待合室前から見た今川駅構内の様子、2004年8月撮影。
2番ホームの高台と建物は、信号場関連のものなのでしょうか?

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1番ホームの桑川駅方から見た今川駅構内の様子、2004年8月撮影。
両ホーム共、途中から桑川方は後付で延長しているように見えるのですが、施行されたのは臨時駅化の時点でしょうか?

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2番ホームの桑川方端から見た村上方面の様子、2004年8月撮影。
長編成の貨物に対応した為か、有効長はかなり広いのです。
手前の「いまがわ」のホーロー製柱用駅名票が郷愁を誘います。

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キハ40系気動車二連の普通列車とEF510電気機関車牽引の貨物列車が今川駅で交換、2010年6月撮影。
平成14年デビューの同電機も、今や完全に羽越路の主に。
かつての主役EF81形を見る機会もめっきり減りました。

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今川駅を出発するキハ40系気動車の普通列車三連村上行、2004年8月撮影。
これが普通列車の最大長であります。

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二番線を通過するEF81形(500番台)電気機関車牽引の貨物列車、2010年6月撮影。
この形式は僅か3両しか製造されなかった為か、私の各駅取材行脚でも見る機会は僅少でした。

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今川駅一番線を通過する485系電車R編成の特急「いなほ」秋田行、2010年6月撮影。
ほんの三年前までは羽越白新・信越北陸で当たり前のように走っていたこの車両も、昨年七月に「いなほ」定期運用から撤退。
2016年夏現在の新潟県内での定期運用は、名無しの通称「糸魚川快速」一往復のみとなりました。

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二番線を通過する485系電車T編成の特急「いなほ」新潟行、平成22年6月撮影。
この車両もかつては「ゲップが出るほど」、「いなほ」「北越」「くびき野」として走り回っていましたけれど、今やその姿を見ることは出来ません...

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二番線を通過する快速「きらきらうえつ」と一番ホームの板張り部分、2010年6月撮影。
この位置では見通しが悪く撮影には不適です。

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今川駅前集落の様子、2010年6月撮影。
平成16年訪問時点では民宿の看板を五軒確認出来ましたけれど、今川海水浴場紹介ページによると平成27年夏時点で営業しているのは一軒きりのようです。
しかしこの小道、道路は全くの門外漢で知識も無い私にはよくわからないのですが、コレがひょっとして国道345号の旧道?

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羽越線と並走する海岸沿いの国道345号線、2006年11月撮影。
こちらはバイパスで旧道とは別の存在のようです。
かつての陸の孤島とは隔世の感な立派な道路であります。
取材当時はこの地域に路線バスは走っていなかったのですが、現在は一日二便で土休日運休ながら、寒川-村上間に運行されています。

ここから隣の桑川駅まで、笹川流れを眺めながら歩いてみました。
撮影はいずれも2006年11月。

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左側の廃トンネルは旧道跡なんだとか。

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右側のトンネルが羽越線です。

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