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2010年6月19日 (土)

鼠ヶ関駅(羽越本線)

本日の駅紹介は、羽越本線・鼠ヶ関駅。

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「新潟県の駅紹介」をメインテーマの一つとして掲げている当ブログとしては、本来対象外の山形県の駅ですけれど、過去、そして現在においても新津駅-当駅間の普通列車が設定されていて、「キリがよい」事、県境のすぐ外側に立地している駅でもある事から、扱う事にいたしました。

さて鼠ヶ関駅は山形県鶴岡市に所在する無人駅で、1923年(大正12年)11月23日の開業です。
開業当時は西田川郡念珠関村の所在で、その後村は周辺村と共に東隣の温海町と合併、その温海町も平成の大合併の中、2005年10月に鶴岡市と合併して今日に至ります。

鼠ヶ関駅は開業から約二年間、鶴岡方面からの鉄道終着駅で、羽越本線全通後も運転上の要衝として、永らく存在感を示してきました。
2010年3月改正ダイヤでは、新津-当駅間に一往復、酒田-当駅間に4往復の区間列車が設定されております。
過去においては陸羽西線経由山形・仙台方面への気動車急行「月山」2往復が当駅折り返しで設定されていたのは、オールドファンには懐かしいところでしょう。
また当駅の昔を語る上で興味深いのは、急行の折り返し駅であるにも関わらず、羽越本線を走破する急行群からの扱いが極めて冷たかった事です。
上越新幹線開業直前の昭和57年10月、「月山」以外の羽越線直通急行は昼行4往復(「羽越」2往復と「しらゆき」「きたぐに」)と夜行2往復(「天の川」「鳥海」)が運行されていました。
この内、鼠ヶ関駅に停車するのは上り「羽越」1本と下り「鳥海」1本のみ。
早朝に下り「鳥海」が停車していたのは恐らく当駅への新聞輸送があったからと推測され、上り「羽越」停車は「月山」が余目-当駅間で「羽越」と併結運転を行っているからという運転上の理由からです。
つまり純粋な旅客営業の為の停車は皆無!
まぁ、西隣の府屋駅にしても、山北町の玄関駅でありながら急行停車は「羽越」2往復のみという、優等列車停車基準のハードルがまだまだ高かった時代の話なのですが、それにしても・・・。
「月山」の当駅折り返しも、旅客営業上の要請よりはやはり運転上都合がよかったからかと邪推せずにはおれませんなぁ・・・。

現在の鼠ヶ関駅は二面三線で、中線も区間列車に使用しております。
1番線が村上方面乗り場、3番線が酒田方面乗り場です。
また時刻表を見るに、現在当駅での普通列車の特急退避は無いようです。
特急「いなほ」は全便通過ですが、快速「きらきらうえつ」は停車します。

ホームは新潟方から見て右にゆるやかにカーブしているのが鑑賞上のポイント。
常磐線に来春から特急の新車導入が確定的で、その数によってはE653系の一部が「いなほ」に転用されてリニューアル車以外の485系が早晩定期運用離脱も大いにあり得る状況で、「いなほ」名残の撮影を行なう方もこれから増える事と思いますが、当駅において撮影の場合、二番ホームに待機して一番線を緩やかにカーブしつつ駆ける下り「いなほ」を撮影するのがベストかと存じます。

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1番ホーム駅舎側の様子、2010年6月撮影。
「きらきらうえつ」の停車駅の駅名票は皆こんな賑々しいものに。
こんなモノが置かれている以上、停車駅から外される事は無いんでしょうな。
なお「きらきらうえつ」は、普通列車の少ない村上-鼠ヶ関間において、笹川流れの起点・桑川駅と終点・勝木駅、区間内最大の駅・府屋駅、そしてレジャーや小観光の拠点・鼠ヶ関駅にバランス良く停車するのでなかなか使い出があるのです。

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1番線の鶴岡方の旧貨物線と思しき線路、2010年6月撮影。
ウィキペディアによれば、当駅の貨物取扱いは昭和47年9月に廃止との事。
羽越本線全線電化の代償としての合理化措置でしょうか?
なおこの線路は鶴岡方本線と繋がっております(2010年5月現在)。

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1番線の鶴岡方端から先を見通す、2010年6月撮影。
本線と旧貨物線、中線の繋がりがよくわかります。

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1番線の府屋駅方から鼠ヶ関駅構内を望む、2010年6月撮影。
現在列車が停車するのはホームの上屋周りで、列車編成は最大でも4両程度。
三十年前はこのあたりまで長編成の旧型客車列車が止まっていたのを考えると、この手の駅でいつも感じる事ながら、懐古と寂寥の念がないまぜになって万感胸に迫りますです・・・。

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鼠ヶ関駅跨線橋内部の様子、2010年6月撮影。
急行列車の一部が停車する駅としてはまず充分な広さです。
内部が綺麗で好感度すこぶる高し。

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跨線橋上から鶴岡方面を望む、2010年6月撮影。

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同じく村上方面を望む、2010年6月撮影。

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3番線の府屋駅方から鼠ヶ関駅構内を望む、2010年6月撮影。
駅裏手は未開発で、その先の小集落との緩衝地帯のような様相。
不自然に広い事から、かつては側線などが敷かれていたのでしょうか?

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島式ホームの鶴岡方から見た駅構内、2010年6月撮影。
鶴岡方ホーム先端部の幅は狭いので、3番線を通過する列車をこのポジションで撮るのはあまりお勧め出来ません。

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2番線で折り返し待機中のキハ110系気動車の酒田行普通列車、2005年3月撮影。

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3番線にキハ40系気動車村上行普通列車到着で島式ホームにつかの間の賑わい、2005年3月撮影。

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鼠ヶ関駅3番線に進入中のキハ40系気動車村上行普通列車、2003年11月撮影。

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キハ40系気動車村上行が3番線に停車中、2005年3月撮影。

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鼠ヶ関駅駅舎の様子、2010年6月撮影。
建築財産票によれば竣工は昭和61年10月28日、許容積雪量は100cm。
当駅周辺最大のレジャー施設「鼠ヶ関マリーナ」に浮かぶヨットをイメージしたデザインとの事。
駅前の街灯も「弁天島」の灯台をイメージしているのでしょう。
駅出入り口に飲料自販機が一台設置、トイレは駅舎向かって左側にあります。
水洗なのは流石元有人駅といったところ。
なおタクシーの待機は、私が訪問した三回共ありませんでした。
路線バスについては、初回訪問の2003年11月(この時はまだ有人でした)には鼠ヶ関-府屋間が設定されておりましたが、その後程なくして廃止。
鼠ヶ関-あつみ温泉間は現在も健在ですが、日中の移動に使えるのは3~4便といったところ。
先月、当駅前14:09発のバスが走っているのをチラ見したのですが、黄色いマイクロバス風で遠目には幼稚園の送迎バスかと思ってしまいましたw
目立つっちゃあ目立つけど、まっ黄色っていうのはなんだかなぁ。

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鼠ヶ関駅駅舎内の様子、2010年6月撮影。
当駅は2004年春に無人化されております。

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2003年11月に窓口で買ったきっぷ。
有人時代は自動券売機が未設置で、このような短距離きっぷも窓口購入でした。

前回(2005年3月)訪問時は待合室内に無人駅定番の朱色ベンチを深緑にリペイントしたものが数脚置かれていましたが、現在はこのように有人無人問わずベンチの定番となりつつある新しいものに交換されていました。
自動券売機は一台設置。
室内にも飲料自販機一台設置、時流に乗ってゴミ箱の分別もしっかりされております。
室内は有人時代そのままの小奇麗さですこぶる好印象です。

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駅前通りから駅方向を望む、2010年6月撮影。
画像中央が鼠ヶ関駅です。
通りの左側は村上市で、集落は両県に跨って形成され一体化しているのが特徴です。
民家の前に何気に県境の石標が置かれているのには驚きました・・・。
県境ってもっと「構えた」感じなのが常なので。
なお駅前通りには酒屋が一軒と昔ながらの食料品店が一軒といった按配。
地域の方々はまとまった買出しの場合、前回エントリーの府屋駅裏のスーパーまで車でひとっ走りですかね矢張り。

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前回のエントリーで府屋駅からてくてく歩く事一時間強で辿りついた、鼠ヶ関駅から1km弱の鼠ヶ関湾、2010年6月撮影。
まさに天然の良港で、古代から当地に関所が置かれているのもこの湾の存在を抜きには語れないでしょう。
この画の左手が前述の「鼠ヶ関マリーナ」になります。

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マリーナに隣接した公園、2010年6月撮影。

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公園から弁天島を望む、2010年6月撮影。
源義経奥羽東下の上陸の地であります。
義経一行は馬下(羽越線越後早川駅-桑川駅間の辺り)まで馬で来て(だから「馬下」=「馬を下りる」という地名なのでしょうか? 
コレを書いていてふと思いました)、そこから船でここ鼠ヶ関まで逃げ延びたとの事です。

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弁天島遊歩道の入口、2010年6月撮影。
遊歩道はルートが二つあり、これは行くのが少々難しいルート。
足場があまりよくない岩場をせっせと登っていくので、足腰の弱い方はお勧め出来ません。
足を踏み外したりふらついたりするとそのまま下の岩へバーン海へドボーンの可能性もアリ。
私はこういうところを登るのに血が騒ぐタチなので、、「鉄也のテーマ」を口ずさみつつうにゃにゃにゃにゃーんと登りますたw。
途中で休憩していたご老体方が驚いていましたなぁw。

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弁天島頂上の鳥居と鼠ヶ関灯台、2010年6月撮影。

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弁天島から見た鼠ヶ関湾内、2010年6月撮影。
五月の海は凪いで穏やか。

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2005年3月撮影、史跡「近世念珠関址」。
古代、そして江戸時代に関所が置かれていました。
弁天島に上陸した義経一行はこの関を難なく通過した後、この先に宿をとりしばし長旅の疲れを癒したそうです。

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