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2010年2月13日 (土)

平岩駅(大糸線)

本日の駅紹介は大糸線・平岩駅。

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平岩駅の駅名標

新潟県糸魚川市に所在する無人駅で、新潟長野県境に位置しまた大糸線北部区間沿線最大の観光スポットの一つである姫川温泉の最寄り駅です。
駅開業は昭和32年(1957年)8月15日で、平岩周辺地区は当時既に糸魚川市の一部になっていました。

さて平岩駅は新潟・富山・長野県境にある白馬岳登山の玄関駅として、開業前は当時の糸魚川市長が駅名を「白馬」とするように提案していたそうです。
「白馬駅」は現在大糸線内(長野県内)に存在しますが、当時の駅名は「信濃四ツ谷」。
新駅の「白馬」命名に何の支障も無いはずと、国鉄当局に許可を求めたものの却下されたそうです。
「信濃四ツ谷」駅はその後、昭和43年に現駅名「白馬」に改称。
当駅が白馬駅に改称する可能性はこれで無くなってしまいました。
まぁ、向こうの白馬は所在する村名でもありますし、幾ら当駅が白馬岳登山口の駅であると大見得を切ってみても、目的地までの距離は直線で20km近くあります。
長野県側の白馬駅から白馬岳までは直線距離で15km弱というところで、この時点で既に勝負あったの感ありですね。
駅名を変えるのであれば「姫川温泉」が良いのに・・・と部外者は感じるところでありますけれど、生憎新潟長野県境は姫川に沿っておりまして、川向こうの温泉は長野県小谷村に属しているのです。
駅は新潟県ですが温泉の大半は長野県、「姫川温泉」と改称して例え観光客が増えたとしても、その恩恵に預かるのは主に小谷村で駅を抱える糸魚川市は非常に面白くないでしょうね(笑)。

糸魚川統計要覧によると、平岩駅の平成19年度乗車人員は3,778人。
一日平均約10人です。
乗車人員の内、非定期乗車人員は2,738人で乗車人員全体の約72%を占めていて、定期客が圧倒的に多い頸城大野根知両駅とは対象的です。

参考 ()内は非定期乗車の乗車全体に占める割合
同年度の非定期乗車人員・・・姫川1,162人(56.8%)、頸城大野820人(14.2%)、根知554人(13.2%)、小滝495人(57.5%)。

大糸線北部区間唯一の優等列車、急行「白馬」が当駅に停車していた昭和55年度は、糸魚川市史昭和編資料集によると年間乗降客数は95,671人、半分が乗車として一日平均推定乗車人員は約131人。
同資料によるとJR移行後の平成元年度の一日平均推定乗車人員は約73人。
こういう数字を見ていると、
「JR経営分離後も三セクで鉄路を維持汁!」
などと無責任な事はとても言えませんね・・・。
某壷では色々と勇ましい事をおっしゃる方をままお見かけしますけれど、キハに乗ってただ景色を眺めてはしゃぐのではなく、統計資料を読み実際に各駅に降り立って見聞してからモノ申していただきたいと少々苦言を呈させていただく次第。

平岩駅駅舎
平岩駅駅舎の様子、2004年3月撮影。
駅舎は建築財産票によると昭和31年11月の竣工。
当地は雪深い地ゆえ、冬季の工事は困難。
ゆえに次年度夏の開業を見据えて、積雪前の時期に駅舎をとにかく造り上げてしまおうという意図だったのかもしれません。
年が明けて工事を再開出来るのは4月になってからでしょうしね。
残り工期実質三ヶ月強の為にあれこれ手配する手間は避けたいところでしょう。駅舎はこれまで辿ってきた戦前竣工の頸城大野、根知、小滝各駅のそれとは一線を画する鉄筋コンクリート製です。
塗装もクリームとブラウンというシックな色使いです。
通好みの温泉玄関口に相応しい、玄人受けしそうなその外観なのであります。

駅舎内部は吹き抜けで、かつての有人駅にしては狭いです・・・。
登山や温泉にと、当駅を利用する観光客や山男が多かったであろう昔は列車が発着する度にこの狭い駅舎内は人でごった返し、時には外へ溢れ出てしまったのではなかろうか? 
そんな事を想像しつつ、今日只今の人気の無さに寂情こみ上げる初夏の夕刻なのでありました。

平岩駅駅舎内部その1
平岩駅駅舎内部その2
平岩駅駅舎内部その3
平岩駅駅舎内部その4
駅舎内部の様子、2009年6月撮影。
窓口と改札跡は板で塞がれていました。
ウィキペディアによると当駅は2002年3月23日に無人化されたとの事です。
私が取材目的で最初に当駅を訪れた一年ちょっと前の事であります。
室内には茶色の一人掛けベンチが北側と西側(駅舎正面の壁沿い)にそれぞれ四脚ずつ、西側のベンチ横に短めのベンチ。
ワンマン運転区間ゆえに自動券売機は未設置です。
トイレは駅舎北側に別棟であります。
水洗なのは流石観光地のお膝元ですが、洗面所の水の出がすこぶる悪かったのはいただけないところ。

駅構内は駅舎よりも高所にあり、改札跡から入り階段を上り、その先の構内通路を通って島式ホームへ出ます。
2004年3月に訪れた時にはホーム両横に線路が健在で、くだんの階段前には「のりば案内」が掲示されていて、実際に1番=糸魚川行、2番=南小谷行として運用されてもいました。

駅舎からホームへの通路その1
のりば案内が掲示されていた頃のホームへの通路、2004年3月撮影。

駅舎からホームへの通路その2
2009年6月時点では旅館の案内のみ掲示。

2009年6月の再訪時には1番線は完全に撤去されてしまっていましたけれど、糸魚川-平岩間に区間列車が設定されている関係上、構内信号が存在していて運転上の要衝としての存在感を示しております。

平岩駅のホームその1
糸魚川方から見た旧島式ホームの構内、2009年6月撮影。

平岩駅のホームその2
南小谷方から見た構内、2009年6月撮影。
構内の広さは流石この区間の要衝、大糸北線の他の駅とは風格が違いますな。

ホームの先の鉄橋
ホーム端から糸魚川方鉄橋を望む、2009年6月撮影。

平岩駅に停車中のキハ52形気動車その1 
平岩駅に停車中のキハ52形気動車の首都圏色糸魚川行、2009年6月撮影。

平岩駅に停車中のキハ52形気動車その2
同じくキハ52形気動車の国鉄色南小谷行、2009年6月撮影。

平岩駅で折り返し待機中のキハ52形気動車その1
平岩駅で折り返し待機中のキハ52形気動車その2
同じく雨の夕刻、構内で折り返し待機中のキハ52形気動車首都圏色の糸魚川行、2009年6月撮影。
乗客は私一人でした・・・。

平岩駅至近の鉄橋を渡るキハ52
雨の夕刻、駅北方の鉄橋を渡る首都圏色のキハ52、2009年6月撮影。

平岩駅のホームその3
南小谷方から見た構内、2004年3月撮影。
列車交換機能がまだ生きていた頃です。

平岩駅のホームその4
糸魚川方から見た島式として機能していた頃のホーム、2004年3月撮影。

平岩駅を出発するキハ52形気動車その1
平岩駅を出発するキハ52形気動車その2
平岩駅を出発するキハ52形気動車の糸魚川行、2004年3月撮影。
キハ52が往くのは現在は撤去されてしまった線路上です。

なお旧1番線横の横取線は健在で、本線の糸魚川方と繋がっています。
横取線のさらに横には貨物ホーム跡らしきものがあるのも駅鑑賞のポイントの一つと言えましょうか。

平岩駅前通りその1
駅前通りの北側を見る、2009年6月撮影。
画像右側が駅です。
温泉の玄関駅にも関わらず、この日はタクシー待機は無し。
駅前通り(県道)は駅前に酒屋が一軒と駅舎北隣に郵便局が目を惹く程度です。

平岩駅付近の国道148号線
県道を北に進みデンカの発電所を見ながら約500mで国道148号線に行き着きます、2009年6月撮影。

大糸線の鉄橋と川向こうの温泉街その1
大糸線の鉄橋と川向こうの温泉街その2
この辺りからの眺めが素晴らしく、南側を見れば大糸線の鉄橋と川向こうの温泉街の情景がまるで箱庭のよう、上は2004年3月、下は2009年6月撮影。

岩山と大糸線のシェルターと発電所その1

岩山と大糸線のシェルターと発電所その2
北側に目を転ずれば、荒々しく切り立った岩山と大糸線のシェルターと発電所。
現代の幽山渓谷の面持です。
雨に濡れ色合いの薄れた夕刻のその情景は、山水画の世界といっても過言ではありません。
個人的には最も好みのロケーションの一つなのであります!
上は2004年3月、下は2009年6月撮影。

姫川に架かる温泉街への橋
駅から川向こうのささやかな温泉街には、国道に行き着く手前の右手にある橋を越えて行きます、2009年6月撮影。
ただしこの橋を通過出来る車は3.5トンまで。
橋を越え大糸線の踏切を渡った先が姫川温泉の長野側になります。

橋の上から見た大糸線の鉄橋
橋の上から見た大糸線の鉄橋、2009年6月撮影。

2004年3月訪問時は時間が無くて川向こうまで足を伸ばせなかったので、2009年6月の再訪が温泉街初訪問になりました。
さぞ鄙びて小ざっぱりとしたところなのだろうと期待して行ってみたのですが・・・、梅雨時で観光の端境期ではあるものの、あまりに人気が無くてうーむ・・・と絶句。
みやげ物店らしきところも軒並み閉まっておりましたしねぇ・・・。

姫川温泉街その1
姫川温泉街その2

温泉街を回って大糸線鉄橋をくぐりつつ姫川を再度渡って駅へ戻り、今度は県道を南側に進みます。

平岩駅前通りその2
駅前通りの南側の様子、2009年6月撮影。
南側はすぐに家並も途切れて寂しい風景。
シェルターをくぐり抜け大糸線を左に見ながら進む事数分でホテルに
行き当たりますが、こちらは駐車場に観光客のものとおぼしき車も止めてあって川
向こうよりはまだ人気がありました。

姫川温泉街その3
姫川温泉街その4
駅前通りを少し歩くと、風景はあっという間に鄙びていきます、2009年6月撮影。
周辺で最も著名なホテルですから、当たり前といえばそうなのですが・・・。
でも宿のロケーションとしては川向こうの方がグッときますけどねぇ・・・。
どっちへ泊まるかと問われれば、川向こうの方が個人的にはいいなぁ。
姫川と大糸線を見ながら雪見酒とでも洒落込めれば望外の喜び(笑)。


なお平岩駅-南小谷駅間には「小谷村営バス」の路線が設定されていますが、2009年当時は土日休日は全便運休で旅程組込みには注意が必要でした。
身勝手な来訪者としては、土日休日もせめて半分でも運行してもらえればと感じるところではありますけれど・・・。

参考資料
昭和55年10月改正平岩駅時刻表

昭和55年10月改正ダイヤより作成
赤字は急行列車
下り
列車名 始発駅 発車時刻 終着駅 備考
141D  - 06:29 糸魚川 当駅始発
121D 南小谷 07:09 糸魚川
123D 南小谷 08:03 糸魚川
125D 信濃大町 08:45 糸魚川
127D 南小谷 10:16 糸魚川
129D 南小谷 12:35 糸魚川
131D 南小谷 14:34 糸魚川
133D 南小谷 15:49 糸魚川
白馬 松本 16:39 金沢
135D 南小谷 17:20 糸魚川
145D  - 18:31 糸魚川 当駅始発
137D 南小谷 19:40 糸魚川
139D 南小谷 20:57 糸魚川
上り
列車名 始発駅 発車時刻 終着駅 備考
120D 糸魚川 05:24 信濃大町
122D 糸魚川 06:17 南小谷
124D 糸魚川 07:11 南小谷
126D 糸魚川 08:44 南小谷
128D 糸魚川 09:23 南小谷
130D 糸魚川 11:35 南小谷
白馬 金沢 12:34 松本
132D 糸魚川 13:42 南小谷
134D 糸魚川 14:36 南小谷
136D 糸魚川 15:49 信濃大町
144D 糸魚川 17:56  - 当駅終着
138D 糸魚川 18:29 南小谷
146D 糸魚川 20:47  - 当駅終着

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コメント

姫川温泉の方が絶対にに良いでーす。。

国富に行くのに、今日はじめて乗ってみようかな??

楽しみです^^;

投稿: ぽんた | 2012年1月 5日 (木) 10時04分

今の時期の姫川温泉は一面白雪に塗り込められ
て、これもまた風流なんでしょうね。
まぁ、冬季の交通不便に付き中々行けないのが
難点ではありますが。

投稿: みさっち | 2012年1月 8日 (日) 11時17分

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