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2010年2月11日 (木)

小滝駅(大糸線)

本日の駅紹介は大糸線・小滝駅。

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新潟県糸魚川市に所在する無人駅で、昭和10年(1935年)12月24日の開業です。
開業時の所在は西頚城郡小滝村で、小滝村は大糸線沿線の根知村(根知駅)や大野村(頸城大野駅)同様に、戦後の昭和29年6月1日をもって糸魚川町と合併して糸魚川市の一部となり今日に至ります。
小滝駅は開業から戦後の昭和32年8月14日まで、糸魚川駅からの鉄路の終点というポジションにあって、現在では「秘境駅」の一つに挙げられておりますけれど、成る程駅舎の造りや駅構内の佇まいには単なる過疎地域の駅には無い「格」の名残も見られるのです。

昭和55年10月改正の時刻表を見ると、糸魚川>-小滝間に朝一往復の区間列車が運行されておりました。
小判の時刻表で根知駅がはしょってある為に断言は出来ませんが、その頃は当駅での列車交換も見られたのかもしれません。
何しろ、その頃は当駅通過の急行「白馬」を含めて一日上下28本の旅客列車が走っていたのですから。
(現在は上下18本で通常はキハ52のワンマン単行)

糸魚川市史昭和編資料集によると、昭和55年度の小滝駅年間乗降客数は61,239人。
半分が乗車として考えると、一日平均乗車人員は約84人になります。
糸魚川統計要覧によると、平成19年度の当駅年間乗車人員は861人。一日平均2.4人です。
昭和55年度比で実に97%減!
平成15年度はそれぞれ1,914人、5.2人。
定期利用の年間乗車は平成17年度が1,614人で年間乗車人員の約84%を占めておりました。
平成19年度のそれは366人で、年間乗車人員の約43%です。
定期利用(すなわちほぼ学生)は激減しているものの、非定期客は逆に増えているのです。
後述するように駅近くに大糸線北部区間でも著名な撮影ポイントが存在する事、また駅自体が「秘境駅」として取り上げられるある種の知名度の高さが影響しているのでしょうか?

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小滝駅駅舎の様子、2009年6月撮影。

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糸魚川側から見た駅舎側面の様子、2004年3月撮影。

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駅舎正面の様子、2009年6月撮影。

建築財産票によると、小滝駅駅舎の竣工は昭和10年11月。
屋根の青が周囲の緑に色負けせずにその存在感は抜群。
正面からの駅舎内への見通しも良く、頸城大野駅舎と同系の造りでありながら、その印象は大きく異なります。
駅前広場は相応に広く、私が二度目に訪れた2009年6月の昼下がりにはここに車を止めて休憩中の方もいらっしゃいました。
周囲に車を止めて休める場所も無いようで、当駅駅前広場は国道を行き来するドライバーにとって格好の息抜きの場、休息の場なのでしょうか。

駅舎内は頸城大野や根知よりもこじんまりしておりますけれど、その分機能的な造りにも見えます。

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小滝駅駅舎内部の様子、2009年6月撮影。

当駅は昭和60年4月に無人化されたとの事で(→こちらを参照)、事務室から人気が絶えてもう四半世紀経つものの、恐らくは内装に手を入れてあるせいなのか個人的にはあまり廃れた印象は持ちませんでした。
ただまぁ、山峡の駅だけあって虫は多いです・・・
ハチもうろちょろしているので駅舎内ではなかなか落ち着けません。
南側の壁にそって古民家の縁側風の作り付けベンチと、旧窓口横に茶色の一人掛けベンチが4つあります。
ゴミ箱は置いてありませんので、当駅に降り立って撮影や探訪がてら飲食する際はご注意ください。
また自動券売機はありません。
トイレは駅舎南側に別棟であり、昭和57年9月の竣工とまだ新しい(とは言え築28年)のが意外です。
内部は小x2つと個室が2つ、トイレットペーパーは無く非水洗です。前述のドライバーがよく使うからなのか、あまり誉められた状態では無いですな・・・(後はお察しください)。

さて駅舎から構内通路を渡って島式ホームへ出ます。

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ホームから見た小滝駅駅舎、2009年6月撮影。

小滝駅構内は一面一線で、完全に停留所化してしまっています。

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草生した線路跡と構内通路、2009年6月撮影。

私が当駅を初めて訪れた2004年3月時点では、島式ホームの両方に線路が健在で、糸魚川方面から側線が分岐していて構内信号も残存しており、かつての行き止まり駅の雰囲気をまだまだ残していたものですが・・・。

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南小谷方から見た小滝駅ホームの様子、2004年3月撮影

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同じく根知駅方から見た小滝駅構内、2004年3月撮影。

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平岩駅方から見た初夏のホームと線路、2009年6月撮影。

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同じく根知駅方から見た小滝駅構内、2009年6月撮影。

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同じくホーム根知駅方先から望む、2009年6月撮影。
かつての信号の支柱とその先のカーブした鉄橋を望見。

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2004年3月撮影、まだ構内信号が健在です。

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小滝駅を語る上で欠かせないのが、ホームと姫川の中ほどにそそり立つ謎の柱。
2009年6月撮影。

県立図書館で小滝駅について資料を漁っていると、「戦時中は木材やパルプ材の出荷で賑わう」という記述に行き当たったのですが、うーむ、あるいはそれとこの柱は関係あるのではと。
木材を貨車に積み込むクレーンかなにかの支柱とか?
柱の北側(糸魚川側)の、現在は雑草に覆われている空間も、どうも貨物引込線跡臭く見えますし・・・。
あと考えられるのは、蒸機用の給水塔などの設備跡ですかねぇ・・・?
大糸線北部区間の終点が当駅だった当時、使われていた蒸機がC12であるならば、頸城大野から始まる勾配区間を考えると給水給炭設備は必要かなぁ・・・!?
でも糸魚川-小滝間って13.6kmしかないんですよねぇ・・・。
いくら小型のタンク機で途中勾配区間を越えてくるといっても、これぐらいの距離なら無補給で往復出来そうな気もしますが?

さて、駅舎を出て上り坂の道を進むと行き当たるのが国道148号線です。
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国道方面へ歩きつつ振り返って小滝駅駅舎を一枚、2009年6月撮影。
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駅前から国道方向を見る、2009年6月撮影。

糸魚川-根知間は国道148号線に設定された路線バスのフォローがあった大糸線ですが、根知-小滝-平岩間にはそれがありません。
公共交通機関は大糸線のみになります。

前述のように「秘境駅」の一つに数えられる小滝駅ですが、国道に出てすぐに発電所の事務所が隣にあるので、人跡稀というわけではありません。
国道脇にポッカの自販機があり、当駅周辺では唯一の飲料確保場所になります。
(500mlペットボトルがスーパー並みの¥100なのにはオドロキ)

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国道の糸魚川方から見る、左側が小滝駅になります。
2009年6月撮影。

国道148号線を糸魚川方向へ少し歩くと「夏中 ヒスイ峡」方面への県道が分岐しますが、地図を見るとこの県道を500m~1km入った辺りが旧小滝村の中心集落のようです。

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2009年6月撮影。

時間があればそこまで行って、山峡の旧村の佇まいに触れてきたかったのですが残念!
「ヒスイ峡」は小滝駅から3km程南にあって、糸魚川市の主要観光スポットです。
糸魚川から定期観光バスが設定されておりますが、パッと思い立って行くとなると、駅からテクテク歩く他ありません。
途中山道になる事から、駅からの所要一時間というところでしょうか。
滞在に一時間として三時間あれば往復してこれますな・・・。
トレッキング好きな身としては、クマやスズメバチと遭遇の危険性が少ない初夏の頃にトライしてみたいところです。
国道をもう少し進むと、前述の有名撮影スポットへ。

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小滝駅周辺一帯の様子、2009年6月撮影。

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トンネル直上から鉄橋を望む、2009年6月撮影。
キハ52がこの鉄橋をゴトゴトと進む光景を見られるのも、あと一ヶ月余りです。

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キハ52形気動車南小谷行が小滝駅に到着、2004年3月撮影


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国鉄色キハ52形気動車糸魚川行が小滝駅に停車中、2009年6月撮影

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首都圏色キハ52形気動車南小谷行が小滝駅に到着、2009年6月撮影

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