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2010年2月 6日 (土)

根知駅(大糸線)

本日の駅紹介は大糸線・根知駅。

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根知駅の駅名標

新潟県糸魚川市に所在する無人駅で、昭和9年(1934年)11月14日の開業です。
駅開業時の所在は西頚城郡根知村で、同村は北隣の大野村(頸城大野駅所在)など周辺諸村と同様に昭和29年6月1日をもって糸魚川町と合併し、糸魚川市の一部となって今日に至ります。

糸魚川駅を出発後、頸城大野駅まではローカル色を次第に増しつつもまだまだ地方都市近郊の雰囲気を長閑に残す大糸線。
しかしその先は俄かに鄙びた山間の気配が俄然増してまいります。
そうして辿り着く地方都市近郊の完全なる最終点にして完全なる山間地域への入口、その端境がこの根知駅です。
大糸線北部区間では列車交換可能駅がかつては小滝、平岩、北小谷中土と存在しておりましたけれど、合理化と列車本数の削減で次々とその機能を奪われていった結果、当駅が糸魚川-南小谷間35.3kmにおいて列車交換可能な唯一の駅となってしまいました。

糸魚川統計年鑑によると、根知駅の年間乗車人員は平成19年度が4,184人(一日平均約12人)。
乗車人員の約88%は定期客(すなわち学生)です。
平成15年度が3,790人(約10人)、同17年度が4,656人(約13人)。
大糸線の新潟県内駅の中では最も安定した利用実績と言えます。
他の駅は近年乗車人員が急減していますので。
とは言え、例えば平成元年度の当駅乗降客数は50,754人(糸魚川市史昭和編資料集より)で、単純計算で半分が乗車とすれば25,377人(一日平均約70人)です。
それから二十年を経ずして、実に2割にまで減ってしまっているのです・・・。

根知駅駅舎その1
根知駅駅舎の様子、2009年6月撮影。
建築財産票によると、駅舎竣工は昭和9年12月。
頸城大野駅同様、書類上は駅開業後の竣工になります。
建物の塗装に薄緑を使っているのは頸城大野駅と同様で、今ひとつ冴えのない色使いなのですけれど、正面の見付はこざっぱりしていて駅舎内部の様子もよく伺えるのは好印象。

根知駅駅舎その2
駅舎出入り口の上に掲げられた木製の駅名板が渋くていい味出してます、2009年6月撮影。

根知駅駅舎内部その1根知駅駅舎内部その2
駅舎内部の様子、2009年6月撮影。
資料不足で当駅の無人化が何時だったのかは残念ながらわかりませんけれど、旧改札は有人時代そのままに残り、窓口跡も掲示板になってはいるものの頸城大野駅と異なってはっきり確認できます。
窓口跡の左側に、改札と同様にカーテンで締め切られたスペースがあるのですが、これは一体何の用途だったのでしょう(荷物取扱いの窓口?)。

なお自動券売機は未設置です。
なおトイレは駅舎の南隣にあり、小x2個と個室が二つ。
非水洗でトイレットペーパーはありません。

根知駅駅舎その3
待合空間は旧窓口の反対側にあり、南側の壁に沿って作り付け?の、古い民家の縁側のような長ベンチとその横に一人掛けの茶色いベンチが四脚。
地元の方の心遣いなのか、座布団が二枚置かれておりました。
2009年6月撮影。

清掃も行き届いていて小奇麗なのも相まって、嗚呼大糸線も沿線の方々に完全に見捨てられたわけではないんだとホッとさせられ、また心和みますです・・・。

駅舎の嵩上げを嫌った為なのか、ホームは駅舎の床面と同一レベルではなく高所に位置します。


ホームから見た駅舎
ホームから見た駅舎、2004年3月撮影。

根知駅の1番ホームその1
駅舎とホームの位置関係、2009年6月撮影。

相対式ホーム間は構内通路で連絡、駅舎側ホームが糸魚川方面、駅舎反対側が南小谷方面乗り場になります。
ホームの有効長は気動車三両分程度でしょうか。
南小谷方面ホームには待合室があり、こちらは昭和58年1月の竣工です。

根知駅の1番ホームその2
1番ホームの南小谷方から見た構内、2009年6月撮影。

根知駅の1番ホームその3
同じく糸魚川側から望む構内、2009年6月撮影。

1番ホーム脇の引込線に留置された保線車両その1
1番ホーム脇の引込線に留置された保線車両その2
1番ホーム脇の引込線に留置された保線車両、2004年3月撮影。

根知駅の2番ホームその1
2番ホームの南小谷方から見た構内、2009年6月撮影。
「平岩松本方面のりば」の案内板が懐古趣味者にはタマランところです。

根知駅の2番ホームその2
2番ホームの糸魚川から見た構内、2009年6月撮影。
ここから見ると中々に堂々とした風情です。
Nゲージのレイアウトで造り込みたい感じ。

2番ホームの待合室
2番ホームの待合室内部の様子、2009年6月撮影。

構内の連絡通路
2本のホームを繋ぐ構内通路から見た構内、2009年6月撮影。

踏切から見た根知駅構内その1
県道の踏切から見た構内遠景、2004年3月撮影。

踏切から見た根知駅構内その2
上の画と同じ位置から構内のクローズアップ、2009年6月撮影。

駅前は大糸線に並行する道路に面していて、周囲は小集落になっています。
ささやかな駅前通りには派出所と美容院がある程度で、飲食物確保は清涼飲料の自販機一台のみです。
駅前通りを北に少し進むと、踏切のある県道に出ます。
踏切手前を左に少し行くと国道148号へ。


根知駅前
駅前の様子、2009年6月撮影。
画像左手が駅舎です。


根知駅前通りその1
駅前から県道方向を望む、2009年6月撮影。


根知駅前通りその2
県道から駅前通りを見通す、2009年6月撮影。
画像左手が駅です。


根知駅付近の国道148号線
駅から県道を経て国道148号線に出て南小谷側を望む、2004年3月撮影。
新潟長野県境の後背の山々はまだまだ冬の風情。

踏切から見た旧根知村中心地区
踏切の向こうが旧根知村中心地区、2004年3月撮影。
旧村の中心はこの県道を東南に3km進んだところにあり、大糸線・糸魚川-根知間をフォローする糸魚川バスのバス路線はこの旧村中心に向かいます。
ちなみに根知駅最寄のバス停は「根知新道」になります。

根知駅の2番ホームその3
根知駅の2番ホームその4 
駅から南側へは山間のか細い道、北側には短い鉄橋を渡ってすぐにトンネルへ。
上が南側、下が北側、2009年6月撮影。

どちらの方向を見ても画になるロケーションでなおかつ列車交換駅。
駅舎とホームのやや特異な関係、小奇麗で過ごし易い内部。
周辺はそれなりの人気や地域の方々の地付きの生活感が見えながらも長閑で静か。
二本のホームに並び立ったキハ52が同時に去って行ってしまった後の、言い様の無い寂寥感・・・。
乗っても降りても眺めても味のあるこの根知駅。
キハ52が鉄路の名脇役だった頃はきっとこういう駅が多かったのでしょう。
そのキハ52がこの駅で行き違う光景もまもなく終わります。
近年にない大雪となった今冬、最後の行き違いも雪の中でしょう。
かつては今年程度の雪は珍しくなかった大糸線で、かつてはこの程度の雪をものともせずに駆け抜けてきたキハ52。
最後の冬に全盛期さながらの雪の轍・・・、去り往く往年の名脇役を惜しむ、白く輝く花道のようにも思えませんか?

根知駅を出発するキハ52形気動車その1
根知駅を出発するキハ52形気動車その2
キハ52形気動車糸魚川行が早春夕刻の1番線を出発、2004年3月撮影。


根知駅を出発するキハ52形気動車その3
糸魚川行との列車交換を終えて出発したキハ52形気動車南小谷行、2004年3月撮影。

根知駅に停車中のキハ52形気動車その1
根知駅に停車中のキハ52形気動車その2
2番線に停車中の首都圏色と国鉄色のキハ52形気動車、2009年6月撮影。

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