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2010年1月16日 (土)

谷浜駅(北陸本線)

本日の駅紹介は北陸本線・谷浜駅。

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谷浜駅の駅名標

新潟県上越市に所在する無人駅で、明治44年(1911年)7月1日の開業です。
2015年3月の北陸新幹線開業に伴い、えちごトキめき鉄道・日本海ひすいラインの所属に変わっています。

開業当時の所在は中頸城郡谷浜村で、同村の玄関駅でした(他に谷浜村内の駅として有間川駅があります)。
当村はその後、昭和30年(1955年)に直江津市に編入され、更に高田市と合併して昭和46年(1971年)に上越市となり今日に至っております。

谷浜駅は南側の山地と北側の日本海に囲まれた狭隘な地形にありますが、山並みがまだ低い事と駅から少し距離がある事、駅と海岸の地面がフラットである事から、同様に狭隘な立地の浦本駅に見られるような圧迫感はありません。
駅無人化の時期については資料が無く残念ながら解らなかったのですが、ウィキペディアによると当駅の荷物取扱い廃止が昭和59年(1984年)2月の事で、その時点までは確実に有人駅だった事になります。
北陸本線新潟県内区間のローカル駅の幾つか(有間川、浦本、梶屋敷の各駅)は複線電化の代償による合理化で早々に無人化されてしまっていますけれど、当駅の場合は後述の海水浴場という県下では有名な観光資源のごく至近にある事がかなり大きなアドバンテージになっているものと推察できます。
何しろ当駅の跨線橋は海水浴客の利用を見込んで駅の規模に似つかわしく無いほど間口も通路も広く(昭和43年7月竣工)、駅前には海水浴客を明確に意識した形で「駅前通り」が形成されているのですから。

谷浜駅駅舎その1
谷浜駅駅舎その2
谷浜駅駅舎の様子、上は2013年5月、下は2004年4月撮影。
建築財産票を確認出来なかった為、残念ながら竣工年月は不明。
相当に古い造りの建物で、親不知駅市振駅、梶屋敷駅と同様に開業時からの建物ではないかと強く思わせます。
ホーム側の梁の多い上屋や旧改札口の鉄柵など、いぶし銀の風格で見れば見るほど味があり、個人的にはこういう駅舎が最も好みです。

谷浜駅前広場
駅前広場の様子、2010年5月撮影。
明治期開通の地方幹線の小駅の駅前広場としては普通の大きさと言えましょう。

谷浜駅前通り
北陸本線と並走する山側の県道の駅付近の様子、2010年5月撮影。
通りには民宿数軒と酒屋、それに昔ながらのみやげもの店が一軒。
かつては海水浴客でそれなりに繁盛していたと思われる風情ですが、昨今はどうなのでしょうか・・・?
凡百の無人駅駅前と比べ、オフシーズンの人影はまばらながら清潔感があり、寂れてはいても「廃れた」という負の印象をあまり抱かせないのは流石「観光駅」の城下です。
この時点ではこの通りにも海側の国道8号線にもコンビニ等はありませんので、当駅に下車滞在する際はそれなりの用意が必要かもしれません。

谷浜駅駅舎内部その1
谷浜駅駅舎内部その2
駅舎内部の様子、上は2013年5月、下は2006年10月撮影。
駅舎内は吹き抜けで、撮影当時は自動券売機が一台と旧窓口の反対側にJR西日本定番の茶色い一人掛けベンチが八脚。
自動券売機は消費税の8%化の時に「増税分に対応できないから」という理由で撤去されています。
要するに、「翌年には自社から切り離す、それもローカルな駅にカネをかけて券売機なぞ置けない」ということです。
言い分は分からないでもないですけれど、JR東日本は同じ境遇の諸駅にもきちんと対応していましたからねぇ。
まぁ北陸本線と信越本線とでは、同じ切り離す対象路線であっても需要は倍以上違うのですが。
しかしそれを踏まえても、JR西日本に対する印象があまり良くないのは確かです。
おっと閑話休題、トイレもありますが非水洗でそれはそれは・・・(涙)。
後述する海水浴場のトイレは水洗でとても綺麗ですので、大きい用足しの場合は我慢出来るのであればそこまで歩くのをお勧めします。

谷浜駅駅舎内部その3
かつての荷物出入り口か、2010年5月撮影。
古い時代に作られた駅のこういう小さな遺構も実に良いのです。

ホームから見た駅舎
駅舎の構内側と隣接する跨線橋出入り口、2010年5月撮影。

谷浜駅の1番ホームその1
1番ホームの糸魚川方から見た谷浜駅構内、2010年5月撮影。
このホームは糸魚川方面乗り場です。
ホーム右横の旧貨物線の横取り線には保線車両が留置中。
当駅は2面3線の立派な構内ですが、中線は定期運用を止めて久しい模様。

谷浜駅の1番ホームその2
1番ホーム端から糸魚川方を見通す、2010年6月撮影。

谷浜駅の1番ホームその3
1番線の直江津方から見た構内、2010年5月撮影。
画像中央の薄緑色の跨線橋は構外の自由通路です。
当駅を挟んだ山側と海側の連絡は不便で、近くの踏切は直江津方にのみあります。
しかも駅からは少々距離があります。
ゆえにこの自由通路は歩行者にとって極めて重要なインフラなのです。

谷浜駅の跨線橋その1
跨線橋内部の様子、2010年5月撮影。
かつて、盛夏は海水浴客がこの幅広の通路を賑やかに行き来していたのでしょう。

跨線橋上から見た構内その1
跨線橋上から見た構内の糸魚川方の様子、2010年5月撮影。
古い駅舎と3本の線路、幅の広い島式ホーム、なかなかの構えの駅であります。

跨線橋上から見た構内その2
同じく構内の直江津方を望む、2010年5月撮影。

谷浜駅の跨線橋その2
構内の幅広の跨線橋、2010年5月撮影。
聞き及んだところでは無人化後も夏季には駅員が臨時配置されていたという事で、北陸本線新潟県内区間のローカル駅にあって唯一レジャー観光で客を呼べる駅がこの駅だったのです。
しかし最近では、海水浴というレジャー自体の地盤沈下に加えて言うまでも無いクルマ社会化・・・。
上越市統計年鑑によると谷浜駅の年間乗車人員は平成19年度で11,681人(一日平均約32人)、同15年度は年間13,358人(一日平均約37人)。
かつてはずっと格下であったはずの有間川駅の19年度は年間15,630人(一日平均約43人)。
周辺人口は今でも谷浜地区の方が多いようにも思えますけれど、この乗車人員逆転の理由はうーむ・・・?
いずれにせよ有間川駅より少ないこの利用実態、今日では海水浴客の利用もほとんど無いのでは(せいぜい定期利用出来る高校生グループぐらいでしょうね)?

谷浜駅の島式ホームその1
島式ホーム3番側の糸魚川方から見た構内、2010年5月撮影。
この3番ホームは直江津方面乗り場です。

谷浜駅の島式ホームその2
駅舎、跨線橋、待合室と三点セットの揃った構内の中心部、2010年5月撮影。
画像中央の中線はこの時点で本線と繋がっているものの、少なくとも旅客列車の定期運用は無し。
ダイヤが乱れた時の為に維持しているのかもしれませんが、北陸新幹線が開業して特急「はくたか」「北越」が廃止されてしまえばその必要も無くなるでしょう。
第三セクター転換後は撤去されるかもしれません。

島式ホームから見た駅舎
島式ホーム上から見た駅舎の構内部分、2004年4月撮影。
ここから見ても、上屋の支柱や側壁の造作など古典的な駅舎の雰囲気満点。

島式ホームの待合室
島式ホーム上の小さな待合室と、下り線右横の横取り線、2010年5月撮影。

待合室の内部
島式ホーム上の待合室内部の様子、2010年5月撮影。
ベンチは昔のままで少々汚く、居心地はあまりよくありません。
お金持ちのJR東日本ならベンチの交換ぐらいはしているところですが、そこはやはりフトコロ具合との相談なのですな。

谷浜駅の島式ホームその3
島式ホーム端から直江津方を見通す、2010年5月撮影。
画像左の横取り線の本線のこちら側との接続は切れています。

谷浜駅の島式ホームその4
糸魚川方の踏切から見た構内、2010年6月撮影。

構外跨線橋
北陸本線と国道8号線上にかかる構外跨線橋の様子、2013年5月撮影。
秋に行くとここにはアシナガバチが群れていて、紅顔の美幼児の頃にまぶたと耳を刺されたことがトラウマになっている私にとっては、渡る数秒間がとてつもない恐怖。

構外跨線橋上から見た谷浜駅構内その1
構外跨線橋上から見た谷浜駅構内その2
構外跨線橋上から見た構内の直江津方、2010年5月撮影。
跨線橋は前述のように線路と国道8号線を跨いでいるので、当地の交通インフラ双方の様子をよく観察できるのです。

構外跨線橋上から見た谷浜駅構内その3
構外跨線橋上から見た谷浜駅構内その4
同じく構内の糸魚川方を見る、2013年5月撮影。

谷浜駅を通過する485系電車特急「北越」その1
谷浜駅を通過する485系電車特急「北越」その2
構外跨線橋上から見た、1番線を通過する485系電車R編成の金沢行特急「北越」、2004年4月撮影。


谷浜駅を出発する419系電車
3番線を出発する直江津行419系電車、2004年4月撮影。


谷浜駅に停車中の419系電車その1
3番線に停車中の、所謂「食パン顔」の419系電車直江津行、2010年5月撮影。

谷浜駅に停車中の419系電車その2
1番線に停車中の419系電車富山行、2010年6月撮影。


谷浜駅を出発する475系電車
3番線を出発する475系電車直江津行、2010年5月撮影。

谷浜駅に停車中の475系電車
1番線に停車中の475系電車富山行、2010年5月撮影。

谷浜駅に停車中の413系電車
1番線に停車中の413系電車富山行、2013年5月撮影。
2011年3月改正で運用離脱した419系電車に代わって、直江津-糸魚川間の運用に入るようになった電車です。

谷浜駅を通過する485系電車特急「北越」その3
3番線を通過する485系電車T編成の特急「北越」新潟行、2013年5月撮影。

谷浜駅を通過する485系電車特急「北越」その4
1番線を通過する485系電車T編成の特急「北越」金沢行、2013年5月撮影。


谷浜駅を通過する特急「はくたか」その1
3番線を通過する特急「はくたか」越後湯沢行、2013年5月撮影。

谷浜駅を通過する特急「はくたか」その2
金沢行特急「はくたか」が1番線を通過、2010年6月撮影。

谷浜海水浴場その1
駅から構外跨線橋を渡ればそこは谷浜海水浴場です、2010年5月撮影。
「北陸随一遠浅な海水浴場」がキャッチフレーズ。

谷浜海水浴場その2
谷浜海水浴場その3
春の谷浜海水浴場と日本海、2010年5月撮影。
砂浜にゴミは少なく流石は名にしおう名海水浴場です。

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コメント

はじめまして。最近参考にさせていただいてます。
JR西日本最東端の谷浜駅、どんな駅なのかとずっと気にしていたので、このような記事が読めて興味深いです。
このあたり、長野県では「信州の海」と呼ばれることもあるそうで、長野方面からの客が多いのだろうとは思いますが、さすがに信越線と北陸線を乗り継いで来る人は、今は少ないんでしょうね。

最後になりましたが、当ブログより青海駅の記事へリンクをさせていただきました。あわせてご挨拶させていただきます。

投稿: 常緑樹 | 2010年1月18日 (月) 18時57分

常緑樹さん、はじめまして。
おっしゃるように、長野から上越(谷浜)
へはその距離70km強で、新潟県とは言い
つつ信州の夏レジャースポットと言えるで
しょう。
現在は高速でピューッと来て上越ICで降りて
十五分もあれば谷浜へ着いてしまう御時世ですし、
直江津での乗り換えもスムーズとは言えない
ダイヤですから、鉄道趣味でなければこの谷浜駅
へ海水浴目的で降り立つ事はまず無いでしょうね・・・。

青海駅は・・・、
私の住む街も含めて新潟県の大半はご存知の
ように東なので、青海駅のような「券売機が
あるのに近距離も入場券もわざわざ窓口対応」
という例が無いのである意味新鮮と言えましょ
うか・・・。
東の委託駅で窓口対応前提のところ(米坂線・
越後下関駅や只見線・入広瀬駅や越後須原駅
など)はそもそも券売機を置いていませんから。
西の委託駅はこういう事例が多いのだろうかと、
改めて調べてみたくなるところです。

投稿: みさっち | 2010年1月18日 (月) 23時22分

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