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2010年1月 9日 (土)

潟町駅(信越本線)

本日の駅紹介は信越本線・潟町駅。

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2017年2月24日記、駅舎リニューアル関連記事を加筆しました。

潟町駅の駅名標

新潟県上越市に所在する有人駅で、明治30年(1897年)5月13日。
当時の北越鉄道・春日新田-鉢崎(現・米山)間開通に伴い設置された県内でも古参の歴史ある駅です。
開業当時の所在は中頸城郡潟町村で、昭和32年8月に町制施行して大潟町となり、2005年元日をもって上越市に編入合併され今日に至ります。

昭和34年に大潟町沖合に海底油田が発見され(ネットで調べたら頸城油ガス田と呼称されております)、翌年に早速産出された石油輸送の為の専用線が当駅に敷設されたそうです。
しかし産油量が好調に付き、石油輸送は船に切り替えられてしまって昭和46年11月に専用線はたった11年でその役割を終え、翌月には当駅の貨物取り扱い自体が廃止されてしまいました・・・。
油田絡みの駅の栄枯盛衰は越後線・西山駅で述べたように、金の切れ目(油田の衰退)が縁の切れ目(駅の斜陽化)が常なるところですけれど、当駅の場合産油量が有り過ぎて鉄道輸送では追いつかない(コストも恐らく船よりかかる)という、海底油田のお膝元故の皮肉な結末です。

JR東日本によると、潟町駅の2015年度一日平均乗車人員は175人。
地方駅の御他聞に漏れず、当駅利用者の約八割は定期客です。
同社新潟県内有人67駅中62位です。
約十年前の2006年度は225人なので、この間20%以上も減少してしまっています。
後述のように駅舎はリニューアルされましたけれど、この利用実態と減少傾向だと近い将来の無人化が心配されるところです。

2018年1月3日付記
当駅は2017年11月30日をもって窓口業務を終了し、無人化されたとの事です。
案の定というかやっぱりというか・・・。
有人前提でリニューアルした後述の駅舎内部も、これで余剰空間化ということです。
近年の乗車人員の推移を見れば、素人目にもこの駅の近い将来の無人化は避けがたく思われたところで、古い駅舎をリニューアルして延命するよりは無人化前提で新駅舎(待合室)を造るべきだったのでは・・・などと無責任な部外者は思うところです。
実際は駅舎リニューアルの計画時点では、無人化に対する地元の理解が得られなかった等の事情があったのでしょうけれど。

リニューアル前の潟町駅駅舎その1
リニューアル前の潟町駅駅舎その2
リニューアル前の潟町駅駅舎の様子、上は2012年6月、下は2008年5月撮影。
建築財産票によると昭和29年12月竣工で、許容積雪量は140センチ。

リニューアル前の潟町駅駅舎内部その1
リニューアル前の駅舎窓口回りの様子、2008年5月撮影。
昔ながらの窓口が保たれていて、みどりの窓口はありません。

リニューアル前の潟町駅駅舎内部その2
みどりの窓口はありませんが指定券類の購入は可能です。
但し窓口氏が指定されたみどりの窓口(直江津か柿崎)に電話して確認発券する為、手間と時間がかかります。
私は平成18年10月にSL撮影も兼ねて近隣を廻った際、人の多さに直江津から帰路乗車予定の快速「くびき野」の混雑に不安を覚え(以前、同じようなシチュエーションで柿崎から乗車し新潟まで立ちんぼだった事があったので)、くびき野乗車前に最後に立ち寄る
有人駅の当駅で指定席を窓口氏にお願いした次第でしたが・・・。
窓口氏は嫌な顔もせず対応してくれたのですが、電話発券の所要はおよそ十分!
乗車予定の列車到着2分前の発券で、間に合わなければ当駅で一時間以上釘付けの危ないところでした。
また、他に窓口利用客がいなかったからよかったものの、もしいたら待たされて非常に迷惑しただろうなぁと反省しきり(汗)。
指定券類はやはり、みどりの窓口で買うのがマナーであると痛感した秋の昼下がりでした。

窓口で買った指定券
リニューアル前の潟町駅駅舎内部その3
リニューアル前の駅舎待合室の様子、上は2008年5月、下は2012年6月撮影。
空調は付いて無さそうでしたから、真冬の長居は少々辛そうでもあります。
上の画の時は茶色の新しい一人掛けベンチが壁に沿って合計13脚。
その四年後の下の画では吹き抜けの広い駅舎内の片隅に、ベンチが肩を寄せ合うように再配置されていました。
かつては売店もあった内部も、遊休化が著しかったのです。

リニューアル後の潟町駅駅舎その1
リニューアル後の潟町駅駅舎
リニューアル後の駅舎、2016年9月撮影。
リニューアルは2015年3月に完成しています。
この地域の伝説をデザインに取り入れているそうですが、メルヘン風味過剰でうーむ、なんとはなしに保育園の趣が・・・。
元々が撮影時点で築63年になる古い建物で、同時期の他の改築駅舎(来迎寺駅越後川口駅)のようにはいかなかったのはわかりますけれど。

潟町駅前広場
駅舎リニューアル後の駅前広場、2016年9月撮影。
駅前広場に手は加えられておらず、以前のままの出入り口が二ヶ所のゆるいロータリー状。
かつてはタクシーが常駐していましたが、この日はなし。
画像奥は公園になっていて、その入り口の建物がトイレです。
以前は用足しに少々の勇気が必要でしたけれど、今はどうなっているのやら。

潟町駅前通り
駅前通りの様子、2008年5月撮影。
駅周辺は宅地で、その只中に駅があります。

Gatamachi2220916
駅から数分で国道8号線に出ます、2016年9月撮影。
当駅前から直線で出る道は無く、左右共に回り道が必要で国道に至るのに少々時間がかかるのが、初見の来訪者の少々まごつくところ。
国道に出るとすぐにセブンイレブンがあり、なかなかの賑わいを見せています。
旧町の中心市街地は潟町-土底浜間約2kmの国道と海側の県道に挟まれていて、土底浜方面に1kmも歩けばスーパーナルスの比較的大きな店舗もあります。
国道にバス路線の設定はありませんが、代わりに県道には頸城バス運行の路線が設定。以前は直江津-鵜の浜温泉・柿崎線が設定されていて、本数は少ないながらバスで直江津-柿崎間を直行できたのです。
しかし昨年秋の路線再編で、上越妙高駅-鵜の浜線と鵜の浜-柿崎線に系統分離されてしまいました。
当駅最寄は「潟町駅前」バス停で、上越妙高駅-鵜の浜線が通ります。
この路線は便数も比較的多いので、潟町-土底浜-犀潟-直江津以遠の鉄道補完として活用できるでしょう。
ちなみにこの路線のダイヤは何故か頸城自動車のバス路線一覧に乗っておらず、ダイヤを確認するにはサイトのトップページのトピックス欄内「平成28年10月1日 バスダイヤ一部改正のお知らせ」をクリックする必要があります(2017年2月18日現在)。
あれだと極めて解りにくく面倒で、顧客をみすみす逃がしているようでいただけませんな。
なお「鵜の浜」は温泉で有名な土地で、当駅から北方(海側)に数百mの近さです。

リニューアル後の潟町駅駅舎内部その1
リニューアル前の潟町駅駅舎内部その2
リニューアル後の駅舎内部窓口周りの様子、2016年9月撮影。
改札口左横にあった、今日では完全に遊休化していたドアが塞がれているのがわかります。
古い建物をなんとか現代的に見せようという苦心の跡が随所に見られます。

リニューアル前の潟町駅駅舎内部その3
リニューアル後の待合室の様子、2016年9月撮影。
以前は無かった空調も新設して快適度は大きく向上。
このベンチ?に座ってよいものやら、凄く躊躇しました。

ホームから見た駅舎その1
ホームから見た駅舎その2
1番線(長岡方面乗り場)上屋下の改札口周りとその向こうの跨線橋出入り口の様子、上はリニューアル前の2008年5月、下がリニューアル後の2016年9月撮影。
上屋の無骨さは、これぞ鉄道の駅という感じ。
労働集約産業時代の鉄道のダイナミズムを今に伝えているかのようです。
上の画像ではベンチの後ろに商店や医院の看板が立っていますが、2012年6月時点で既に無くなっていました。
ああいうのも最近は見かけなくなった気がしないでもないのです。

ホームから見た駅舎その3
ホームから見た駅舎その4
当駅の駅舎リニューアルにおいて、ホーム側で壁の色を除けば最も変化があったのがトイレ。
上は2012年6月撮影で、画像右側のドアが出入り口で男女共用。
下が2016年9月撮影で、男女別に変わっています。
待合室の隣の余剰空間を活用したようです。

「越乃Shu*Kura」用駅名標
快速「越乃Shu*Kura」停車駅の証である駅名標、2016年9月撮影。
当駅が停車駅に選ばれたのは、駅の近所に幕末開業の竹田酒造店が所在するからでしょうか。

潟町駅の1番線その1
1番線の直江津方から見た潟町駅構内、2012年6月撮影。
古い駅の常として、当駅のホーム配置も顕著な千鳥配置です。

潟町駅の1番線その2
1番線の柏崎方から見た構内、2012年6月撮影。
手前には国鉄時代以来の白線が未だ残存。

潟町駅の1番線その3
1番線端から柏崎方を見通す、2012年6月撮影。
画像右側の旧島式ホームは上屋も無く平板にただ延びているだけ。

潟町駅の跨線橋
跨線橋内部の様子、2016年9月撮影。
駅舎はリニューアルされましたが、こちらは以前のままの国鉄標準型。
広告がほとんど無いのでなんとも殺風景。

跨線橋上から見た構内その1
跨線橋上から見た構内直江津方の様子、2016年9月撮影。

跨線橋上から見た構内その2
同じく構内柏崎方の様子、2016年9月撮影。
画像右手の2番ホーム(直江津方面乗り場)の上屋は、跨線橋出入り口とホーム待合室の間の短いものです。

潟町駅の旧島式ホームその1
旧島式ホームの柏崎方から見た構内の様子、2016年9月撮影。
画像左側が直江津方面乗り場です。
ウィキペディアによると国鉄末期の昭和60年11月に中線の架線が撤去されていたようで、待避線としての役目をこの時点で終えていたのです。
信越本線・柏崎-直江津間で列車待避可能な駅は当駅の他に犀潟、柿崎、米山の各駅があり、上越新幹線大宮暫定開業直前のダイヤ(昭和55年10月改正)を見ると、普通列車の優等列車退避は上下併せて米山3回、柿崎と犀潟が各1回で、この時点で現在唯一退避線の残る柿崎への集約が可能な状態であり、当駅の中線撤去も止むを得ないところでしょう。
なおこのダイヤでは新潟-青海間の気動車急行「ひめかわ」が停車して、優等停車の唯一の華やいだ色を当駅に添えておりました。
昭和57年11月改正で「ひめかわ」が廃止された後は、代替措置で電車急行「とがくし」が1往復停車していた時期があったものの、それも程なく中止されて当駅から優等列車発着の華やぎは無くなりました。
その後は快速「くびき野」にも一切省みられることはなかった当駅、しかし前述の快速「越乃Shu*kura」の停車駅に選ばれて、大いに面目を施すことになったのです。

潟町駅の旧島式ホームその2
旧島式ホーム端から直江津方を見通す、2016年9月撮影。
構内は全てがとりとめが無く、立っていると独特の感傷に襲われるのですよ。
静かとか寂れているとか、そういう単純なものではなく中々言葉で説明できないのが我ながら歯がゆい。

旧島式ホーム上の待合室その1
旧島式ホーム上の待合室その2
旧島式ホーム上の待合室とその内部、2012年6月撮影。
建築財産票によると昭和18年7月の完成。
跨線橋同様、こちらも駅舎リニューアル後も変わっていませんでした。
私は駅舎リニューアルの話を聞いた時には、てっきりこの待合室も近年のJR東日本定番型に変えると思っていましたが。

歩道橋上から見た潟町駅構内
直江津方の歩道橋上から見た構内、2016年9月撮影。
中線の他に機関車待機線があったように思える空間もすっかり草生しています。
こうして俯瞰で見ると、案外とこじんまりした構内なのに少々驚きも。
ホーム上からはそれなりに立派な構内に見えるのですけれど。

駅裏の御手洗池その1
駅裏(南側)の御手洗池、2004年9月撮影。
当駅設置に当たって、この池の2/3を埋め立てて用地化したとの事です。

駅裏の御手洗池その2
ホームから見た御手洗池、2008年5月撮影。
池面に浮かぶ白鳥らしき鳥は作り物です。

潟町駅に停車中のE129系電車
1番線に停車中のE129系電車長岡行、2016年9月撮影。
この時点で直江津-長岡間の日中の普通列車の多くが115系電車からE129系に更新されワンマン化されています。
編成も従来の三連から二連に短縮してしまって、混みあうようになりました。
上越線も事情は同じですけれど、あちらは上越新幹線に逃げることも出来ます。
しかし信越本線は特急「しらゆき」の運行時間帯が偏っているため、新潟方面に移動する場合は昼過ぎの便を逃すと夕方遅くまで無く、普通列車で移動するより他に無くなってしまうのです。
当駅の場合、少し歩いて北陸自動車道まで出て潟町バス停から高速バスに乗車という手も無くは無いですが、高速バスは定員乗車ですから満席なら乗れません。

潟町駅に停車中の115系電車
1番線に停車中の115系電車長岡行、2012年6月撮影。

潟町駅を出発する115系電車
2番線から出発する115系電車直江津行、2012年6月撮影。

潟町駅を通過する485系電車特急「北越」
1番線を通過する485系電車T編成の特急「北越」新潟行、2014年6月撮影。

潟町駅を通過する485系電車快速「くびき野」
2番線を通過する485系電車T編成の快速「くびき野」新井行、2014年6月撮影。

最後に往年の潟町駅時刻表をご紹介。
2016年3月改正ダイヤでは当駅発着の普通列車は上下合わせて27本。
1980年10月改正ダイヤでは22本です。
顕著な差は無く、また国鉄時代は日中でも4~6両が当たり前だったのです。
それが今では日中2両でしかもワンマン多しという状況。

昭和55年10月改正ダイヤより作成
下り 
列車名 始発駅  発車時刻  終着駅  備考
1327M 直江津  07:01 長岡
急行 ひめかわ 青海  07:35 新潟  越後線経由
1329M 二本木  08:00 長岡
521 富山  09:21 長岡
1335M 直江津  12:06 新潟
1337M 直江津  14:00 長岡
1339M 直江津  15:43 新潟
1341M 直江津  17:04 新潟
1343M 二本木  18:06 新潟
1323 長野  18:59 新潟
347M 小諸  20:32 柏崎
523 米原  21:50 長岡
上り
列車名 始発駅  発車時刻 終着駅  備考
522 長岡  06:11 米原
1324M 長岡  07:03 二本木
1326M 新潟  07:58 二本木
1328M 新潟  08:31 直江津
1322 新潟  09:56 直江津
1330M 長岡  12:22 直江津
1332M 新潟  14:10 直江津
1336M 長岡  16:07 直江津
1338M 新潟  18:03 新井
524 長岡  19:33 金沢
急行 ひめかわ 新潟  19:44 青海  越後線経由
1346M 新潟  23:04 直江津

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