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2009年11月21日 (土)

京ヶ瀬駅(羽越本線)

本日の駅紹介は羽越本線・京ヶ瀬駅。

2017年3月12日記、画像貼り替えと加筆修正を実施しました。

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新潟県阿賀野市に所在する無人駅で、昭和37年(1962年)4月1日に開業しました。
開業当時の所在は北蒲原郡京ヶ瀬村で、村内唯一の鉄道駅でした。
なお京ヶ瀬村は平成16年4月1日に近隣町村と合併して新たに誕生した阿賀野市の一部になって今日に至ります。

駅としての開業は比較的最近の京ヶ瀬駅ですが、信号場としての開業は昭和18年です。
時は戦時下、決戦輸送の叫ばれる緊迫した情勢。
とりあえず敵の空襲や艦砲射撃の心配の無い日本海側における輸送力増強の為の信号場だったのでしょう。
同時期には以前紹介した中浦駅神山駅もまず信号場として開業しており、輸送の逼迫ぶりが察せられるところです。
なにしろ羽越本線の新発田-新津間で戦前設置されていた駅は水原駅と月岡駅のたった2駅(いずれも列車交換可能)。
平時はそれでも輸送力に大きな不足は無かったのでしょう。
そこに一気にに3駅(信号場)が置かれたのですから。
なお信号場として開業したこれら3駅のうち、中浦、神山両駅は現在では交換設備を撤去され棒駅になっていて、この京ヶ瀬駅のみが信号場として生を受けた証である列車交換機能を今なお維持しているのです。 信号場から駅に昇格するのに二十年近くかかっているのは少々奇異に思えるところですけれど、その原因は当駅の位置関係にあったのかどうか。
旧京ヶ瀬村の中心は当駅から北方に約2.5km前後にあるので、駅の立地は「村の玄関駅」とは言い難い点があるのは確かです。
しかし当駅と同期の桜の神山駅は、所在する旧笹神村の中心から3km前後離れているにもかかわらず、昭和30年に駅として開業しています。
となると、地理的問題が信号場から駅昇格遅れの原因とは言い切れませんし・・・。
村の人口も、駅周辺の人口も大して違わなく見えますし、考えられる他の要因は神山駅至近の農協の大きな倉庫。
あそこから笹神村一体で採れた米その他農産物を鉄道で出荷していたとすれば、旅客ではなく貨物輸送の要請で神山駅先行開業、それが無さそうな京ヶ瀬駅は後回しと・・・。
実際のところはどうなのか、非常に興味をそそられる話なのであります。

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京ヶ瀬駅駅舎の様子、上は2009年7月、下は2005年5月撮影。
コンクリート製のあっさりした造りの建物で、建築財産票によると竣工は昭和37年3月、許容積雪量は1.5m。
下の時点では駅舎の外壁は劣化が目立ち、これは改築も近いかと思ったものです。
その後2006年10月に訪問した時には、上の画の状態にお色直しされていました。
この時期に駅前広場の整備が行われているので、それに合わせての外壁改修だったようです。

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京ヶ瀬駅北口駅前広場の様子、2012年8月撮影。
相当数の駐車が可能なロータリーになっています。

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京ヶ瀬駅駅舎内部の様子、2012年8月撮影。
ウィキペディアによると開業から十年半後の昭和47年9月に無人化されています。
当時の国鉄新潟鉄道管理局が進めていた営業近代化施策の一環と思われます。
羽越本線全線電化を一ヶ月後に控えた時期で、北陸本線の電化時同様、近代化とのバーターで行われた合理化なのでしょう。
こんなローカルな小駅にもsuicaの簡易改札機がつくしん坊のようにニョキリと屹立。
トイレは下の画の左側のドアがそれです。
この時点では男女兼用で内部はお察しください・・・でしたけれど、現在はあるいは見違えたように改装されているのかも。

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京ヶ瀬駅至近の国道460号線の様子。
周辺には理髪店が一軒あるきりで、国道に沿って小集落を形成しています。
国道の交通量はそれなりというところで、静かな農村の風情。
鉄道補完としてこの道に阿賀野市営バスが運行されていて、隣の水原駅への移動に利用できます。
ただし平日のみの運行なので、土休日の駅廻りには使えないのが痛い話。
また新津方面には新潟交通観光バス運行の路線があって、当駅から国道を新津方面に1km程の京ヶ瀬南部工業団地内にある京ヶ瀬営業所から出ています。
しかしこちらも平日のみの運行で極めて残念。
当駅から南に2.5km歩くと国道49号線に出ますが、そこだと新潟交通運行の路線バス新潟水原線が通っており、本数も多く便利です。
鉄道補完では水原、亀田(急行便は除く)、新潟の各駅に移動できます。
過疎ダイヤの京ヶ瀬駅でじっとしているよりは、そちらに移動した方が良い場合も多そうですな。

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京ヶ瀬駅南口の様子、2012年8月撮影。
上屋の下にsuicaの簡易改札機が設置されていますけれど、冬の季節風はこの程度ではとても凌ぎきれず、機器の故障が多いのではと心配になるところです。
こちら側にも上屋付の駐輪場と車数台分の駐車スペースを有しています。

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京ヶ瀬駅南口から、田圃の緑の海の中を切り裂くがごとく伸びる道路、2012年8月撮影。

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1番ホームの水原駅方から見た京ヶ瀬駅構内、2013年10月撮影。
対面式ホーム2本で列車交換可能ですが、定期旅客列車は全て1番線発着になっています。

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1番ホームの中程から水原駅方を見通す、2012年8月撮影。
画像左に「3」の表示がありますけれど、羽越本線の新津-新発田間において3両編成以上の定期旅客列車はごく少数。

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1番ホームに接する駅舎と上屋廻りの様子、2012年8月撮影。

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1番ホームの新津駅方から見た京ヶ瀬駅構内、2012年8月撮影。
画像手前の黄色い太線が、この時点での当駅ホーム最大有効長の端です。
朝晩の115系電車6両編成に対応していました。

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1番ホーム端から新津駅方を見通す、2012年8月撮影。
長大編成の貨物列車に合わせてであろう当駅の構内有効長は大きくて、画像で見るとまるで複線区間のような印象。
ここから1km強進むと、昔は鉄道の橋梁で日本一の長さを誇った阿賀野川鉄橋です。

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京ヶ瀬駅跨線橋内部の様子、2012年8月撮影。
国鉄時代の小駅の跨線橋として標準的な造作です。
画像左下にスプレーで落書きがされているなど、少々荒れた感じ。

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跨線橋上から見た京ヶ瀬駅構内の新発田方、2009年7月撮影。

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同じく新津方を望む、2012年8月撮影。
京ヶ瀬駅のホーム配置は千鳥型ではなく、完全な平行対面式です。

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2番ホームから見た京ヶ瀬駅構内の中枢部、2012年8月撮影。

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2番ホームの水原駅方から見た京ヶ瀬駅構内、2012年8月撮影。
定期旅客列車の発着が無い2番ホームには上屋もベンチもありません。

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水原駅方の踏切から見た京ヶ瀬駅構内、2012年8月撮影。
駅の後方に見える薄緑色の橋は、羽越線の阿賀野川鉄橋と並行する国道橋です。

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新津駅方の踏切から見た京ヶ瀬駅構内、2012年8月撮影。
羽越本線の新津-新発田間はほぼ直線区間なので、その気になれば列車は相当にトバせるところです。
かつて、古くはキハ80系の気動車特急「白鳥」が、次いで485系電車特急「いなほ」と寝台特急「日本海」がこの線路を駆け抜けていったのです。

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京ヶ瀬駅を出発するキハ110系気動車新発田行、2012年8月撮影。

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京ヶ瀬駅を出発したキハ40系気動車酒田行、2014年8月撮影。
羽越線の新津-新発田間の普通列車の大半はキハ110系気動車化されていて、キハ40系は少数派です。
現実的に陽の下で撮影できるのは朝の鼠ヶ関発新津行と、午後の新津発酒田行(この画がそうです)だけでしょう。

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羽越線の新津-新発田間には朝晩のみ入っていた115系電車新津行、2013年10月撮影。

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轟音を響かせながら京ヶ瀬駅を通過するDD53形ディーゼル機関車牽引の団体列車「急行鳥海」、2007年4月撮影。
ディーゼル機関車が好きで好きでもう辛抱タマラン私としては、最高の光景にございました・・・。

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秋の朝の京ヶ瀬駅を通過するEF510形電気機関車牽引の下り貨物列車、2013年10月撮影。

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京ヶ瀬駅に進入するEF81形電気機関車牽引の下り貨物列車、2005年5月撮影。

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新発田行普通列車と上り貨物列車が京ヶ瀬駅で列車交換、2003年11月撮影。

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京ヶ瀬駅2番線で運転停車中の寝台特急「トワイライトエクスプレス」大阪行、2006年10月撮影。
時刻は朝八時前で、所定よりも3時間遅れです。
秋の朝日は光量が大きく、しかも逆光なのでこんな画でも已む無し。
これは狙って行ったわけではなく、全くの偶然でした。
白新線で新発田駅まで来て羽越線新津行に乗り換えた時、ホームにトワイライトエクスプレスが停まっていたのでびっくり仰天。
京ヶ瀬駅で降りて構内をウロウロしつつ、もしかしたら・・・と思っていたら案の定入ってきたのです。

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水原駅方の踏切から見た、京ヶ瀬駅に運転停車中の「トワイライトエクスプレス」、2006年10月撮影。
電源車を含めると10両の長大編成はホームをはみ出しています。
結局、当駅には20分程停車していて、列車交換は無し。
踏切から駅へ戻る途中で出発していってしまいました。

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国道橋から羽越本線の京ヶ瀬-新津間に架かる全長1,240mの阿賀野川鉄橋を見る、2007年4月撮影。
画像右手が京ヶ瀬駅方になります。
河川敷の部分が実に広大で耕作地となっていて、個人的にはその上を往く鉄路が鉄道橋とは頭で理解できても、実感としてなかなか掴み辛い面があるのです。



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阿賀野川鉄橋で阿賀野川を直接渡っているのはトラス構造の部分のみです、2007年4月撮影。
同じ阿賀野川鉄橋でも、下流の白新線の大形-新崎間に架かるそれは大半がトラス構造で長さも6~700mあります。
全長はこちらが長いとはいえ、鉄橋としての迫力は白新線の方が上だなぁと個人的に思うところであります。

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新津方から見た、国道橋と羽越本線の阿賀野川鉄橋、2007年4月撮影。

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