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2007年6月28日 (木)

宮内駅(信越本線)

本日の駅紹介は信越本線・宮内駅。

2017年2月18日記、記事を全面リニューアルしました。

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新潟県長岡市に所在する有人駅で、明治32年(1899年)12月27日の開業です。
開業時の所在は古志郡宮内村で、同村の玄関駅でした。
宮内村は宮内停車場開業の約二年後の明治34年に周辺諸村と合併して新自治体の上組村になりましたが、新しい村の中核地域は旧宮内村だったようで、宮内駅の村の玄関駅としての顔に変化はありません。
上組村は永らく古志郡下の村として歩んできましたが、昭和23年に町制を施行して宮内町になり、この地域の発展上は頂点を極めます。
しかしそれも僅か6年の命で、昭和29年に隣接する中越地方最大にして新潟県第二の都市・長岡市に編入されて今日に至ります。

この地に鉄路を敷いた当時の北越鉄道の当初計画では、停車場は宮内地区では無く現在の前川駅付近に設置することになっていたそうです。
しかし停車場予定地区の反対運動で計画変更を迫られ、結局停車場の用地提供など積極的な誘致活動を繰り広げた当地区に目出度く設置という次第。
長岡-前川間の営業キロは5.6kmですが、当時の鉄道の駅間距離としては普通です。
当時の蒸気列車の加減速性能ならば、これぐらいの距離が妥当ということだったのでしょうか。
一方長岡-宮内間のそれは3kmで、これは当時の感覚ではかなり短めと申せましょう。
当局が宮内ではなく前川に停車場を置きたかったのも、この辺の事情からではなかったかと推察するところですが果たして?
そしてもし前川停車場が予定通り設置された場合、その後に建設する上越線は果たしてどんなルートを辿ることになったのか?
その場合は現在の越後滝谷駅は設けられずに、信濃川に沿ったルートになって妙見堤の手前あたりで現在線に合流する形になったのか、その場合は六日市地区に停車場が作られたのだろうかと、退屈しのぎに妄想してみたりするのです。

閑話休題、大正9年(1920年)に上越北線が当駅と東小千谷駅(現・小千谷駅)の間に開通し、地方幹線の分岐駅としての歩みを始めて一世紀近く経つ宮内駅ですが、上越新幹線開業前の在来線盛況時代においても定期優等列車の停車は皆無でした。
営業と運転における位置づけが正反対の駅の小典型と言えましょう。
2002年暮れから2015年3月まで運行されていた485系電車使用の快速「くびき野」は全便停車していて、現在(2017年2月)時点ではその残照と言うべき通称「糸魚川快速」が一日1往復停車しておりますけれど、この列車も来る3月改正で廃止が決定しています。
14年と四ヶ月の間、当駅構内に花を添えていた準優等列車が消え去った後は、土休日中心に運行される気動車快速「越乃Shu*Kura」が当駅につかの間の華やぎをもたらす存在になるのでしょう。

JR東日本によると宮内駅の2015年度一日平均乗車人員は924人。
同社新潟県内有人67駅中43位です。
街並みは長岡駅(一日平均乗車人員一万一千人強)から途切れることなく続いていて、駅の周辺人口も相当にあると思われ、また信越本線と上越線が乗り入れることから普通列車の本数もデータイム毎時二本程度が確保されていて利便性は高いのです。
にも関わらずこの数字は少々寂しい気も。
駅構内が巨大で堂々たる大駅の風格ですから、余計にそう感じてしまうのです。

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宮内駅駅舎と駅前広場の様子、2016年9月撮影。
1992年3月に完成した橋上駅舎で、駅構内に負けない立派な建物です。
こちら側は東口で、昔からの駅出入り口です。

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駅舎内部と駅前広場は2015年春に改修整備されており、駅前広場はロータリー化と送迎車の待機場の新設が実施されました。
今までは野ざらしだったバス停も上屋付きになっています、2016年9月撮影。
なお宮内駅前バス停には長岡中心部を循環運転する越後交通運行の「宮内循環線」が発着しており、前述の列車本数も合わせると長岡駅とのアクセスはすこぶる良好です。
この辺りならクルマを持っていなくても生活に不便は感じなさそうですな。
地方都市近郊では珍しい話です。

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駅前広場が整備される前の宮内駅前の様子、2009年7月撮影。
文字通りの「広場」でアクセントが無く秩序立ってもおらず、ひどく茫洋な風情でしたっけ。

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橋上駅舎の自由通路上から見た宮内駅東口の様子、2016年9月撮影。
画像中央の破線の円内が送迎車の待機場です。

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宮内駅駅前通りの様子、2016年9月撮影。
かつては列車の乗換えで、また商用で草鞋を脱ぐ人が多かったのでしょう、東口正面から駅前を通る県道の十字路までの十数mに旅館の看板を四軒程見出せました。

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宮内駅東口からすぐに行き当たる県道の様子、2012年6月。
古い商店が連なり、かつては賑わっていたであろうこの通りも、現在は商業エリアが1km先の地区に移ってしまっています。
そこには大型駐車場を持つスーパー、ホームセンター、蔦屋、中華レストランが。
駅前商店街の閑古鳥の鳴く風景とは正反対の、日曜の午前中で既に駐車場は車で埋められ、家族連れが楽しげに行き交うカジュアルでファニーな光景が展開されておるのです。

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この通りはノスタルジックな店々の佇まいがいい味を出しております。
年季の入った面構えの店の多いこと!
下の画像の「プラッシー」の看板を出しているシブすぎる店構えのお米屋さんや、上の画像のレトロ感溢れる倉庫を見た時は、生活感溢れる古物にゾクゾクする私は路上で小躍りしましたよ、いや、マジな話。


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宮内駅西口の様子、2016年9月撮影。
こちら側は住宅街に面していて、画像左側のゴミ集積所など日常生活そのままの風景です。
ちなみにここから300m程進むと来迎寺、小千谷、十日町方面への路線バスが走る県道に出るので、駅巡りを効率的に行いたい方にはお勧めのルートなのです。

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宮内駅構内から見た西口駅前の様子、2016年9月撮影。
ささやかながらロータリーになっているのがわかります。

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宮内駅駅舎改札口周りの様子。
上は改修後で2016年9月撮影、下は改修前で2012年6月撮影。
宮内駅東口の中心地区で、新潟県最古の蔵元である「吉乃川」も所在する「摂田屋」の街並みをイメージしたデザインに改修されたそうです。
見比べると、改修後の方が断然見栄えが良いのです。

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宮内駅橋上駅舎自由通路と待合室の様子。
上が改修後の2016年9月、下が改修前の2012年6月撮影。
待合室の上部が昔の商家風に変わっています。
この駅舎を設計したのはおそらくバブル真っ盛りの頃で、下の画の待合室のシースルーさがそれを反映していると感じられるところ。
この方が見方によっては「先進的」に映り、また防犯上も良いのでしょうけれど、今日は落ち着きやゆとりを求める時代に変わってきてますからねぇ。
上の画のようにしたくなるのも人情か。

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待合室内部の様子、2016年9月撮影。
内部は駅舎改修後も変化は無い模様。

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構内通路の様子、2012年6月撮影。

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1番ホームの長岡駅方から見た宮内駅構内の様子、2016年9月撮影。
このホームは上り用(水上、直江津方面)で、上越、信越両線の共用です。
上越線上りの大半、信越線上りの全列車が発着していて、宮内駅の五つの乗り場の中では最も活用されているホームです。

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同じく長岡駅方を見る、2016年9月撮影。

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1番ホームの越後滝谷前川駅方から見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
画像右側の旧貨物側線らしきところには保線車両がよく停まっています。
なお駅構内のトイレは画像の橋上駅舎直下右下にあります。


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同じく越後滝谷、前川駅を見る、2016年9月撮影。
ハイモの車庫は連装と単装ですが、単装は線路も草生して使われていない感じ。

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1番ホームの駅舎出入り口付近の様子、2016年9月撮影。

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島式ホーム(2、3番線)越後滝谷・前川駅方から見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
2番線は上越線の上り列車の一部が発着(撮影時は一日四本)、3番線は信越線直江津方面からの列車のほとんどが発着しています。

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2番線端から上り方面を見る、2016年9月撮影。

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島式ホーム(2、3番線)の上屋周りの様子、2016年9月撮影。
当駅はどのホームにも待合室はありません。

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島式ホーム(2、3番線)の長岡駅方から見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
構内は有効長が長く、橋上駅舎の巨躯と相まって実に雄渾であります。
しかし構内は雑草が多く、またこのホームの遊休化したところは荒れるにまかせているので、退廃感漂う独特の雰囲気をも醸し出しているのです。

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使用頻度の少ない2番線長岡駅方面を見る、2016年9月撮影。
ここから先はホームの嵩上げもされていません。

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島式ホーム(4、5番線)の長岡駅方から見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
4番線(左側)は当駅ホームの中で最も使用頻度が少なく、この撮影時では一日僅かに2本。
上越新幹線開通による上越線衰退、宮内駅構内余剰化遊休化の象徴のような乗り場であります。
5番線は上越線下り列車が発着していています。
現在の宮内駅でまともに活用されているのは1、3、5番線になります。

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島式ホーム(4、5番線)上屋周りの様子、2016年9月撮影。
駅名標を見ると、四番線は上越、信越下り両線から進入可能な配線になっているようです。

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島式ホーム(4、5番線)の越後滝谷・前川駅方から見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
隣の2、3番線ホームと異なり、遊休化した部分も原型をしっかり保っています。
昔風の白線も健在でノスタルジーに浸れますです。

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橋上駅舎の構内通路から俯瞰で見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
こちら側は長岡駅方の様子です。

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橋上駅舎の自由通路上から俯瞰で見た宮内駅構内、2016年9月撮影。
こちら側は越後滝谷・前川駅方の様子です。
線路の間の草生した空間も、かつては線路が敷かれていたのでしょうな。

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越後滝谷・前川方の踏切から見た宮内駅構内、2004年9月撮影。
取材目的で初めて当駅に降り立った時に撮った画です。

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前述のように新潟県内最古の酒蔵「吉乃井」の最寄り駅である宮内駅は、日本酒好きにはもう辛抱タマランであろう気動車快速「越乃Shu*Kura」の停車駅になっています、2014年5月撮影。
ちなみに私は酒にかなり強い方ですが、なかなか酔っ払わないのがつまらなくて、付き合い以外では呑まないことにしています。

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宮内駅1番線に到着したE129系電車直江津行、2016年9月撮影。
115系電車時代の三連がこの電車では二連にされてしまっているので、特に上越線は常に混んでいる印象です。
あれだと上越新幹線に逃げ込みたくもなるというもの。

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宮内駅2番線に停車中の115系電車越後湯沢行、2014年5月撮影。
前述したように2番線発着の列車はごく僅かで、それゆえこの画も希少と言えなくもない!?

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宮内駅1番線を出発したキハ110系気動車十日町行、2014年5月撮影。
当駅にこの車両が姿を見せるのは朝の二往復のみです。

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宮内駅5番線に停車中の115系電車長岡行、2013年6月撮影。
この電車は上越線の列車です。

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宮内駅1番線に停車中の115系電車直江津行と、3番線に停車直前の485系電車国鉄特急色の快速「くびき野」新潟行、2014年5月撮影。
土曜朝の風景ですが、三番ホームの人の多さは当時の「くびき野」人気をよく表しています。

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宮内駅1番線に停車中の485系電車国鉄特急色の快速「くびき野」新井行、2013年6月撮影。
新潟行と異なり、当駅からの乗車はごく僅か。

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宮内駅3番線から出発する485系電車R編成の快速新潟行、2016年9月撮影。
かつての「くびき野」同様に当駅からの乗車は多く、特急型電車を使用した快速列車の人気は根強いようです。
しかし前述のように、この列車も2017年3月改正で廃止です。
朝の新潟行快速の常連さんたちは今後どうするんでしょうか、ベンリでカイテキな上越新幹線に移るのかはたまた頻発運行の高速バスにするのか。

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宮内駅1番線を通過する485系電車T編成の特急「北越」金沢行、2014年5月撮影。

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偶然捉えた1番線通過の只見線用キハ40系気動車、2014年5月撮影。
午後の只見行に備えた小出駅への回送列車のようです。
どうせなら客扱いすればいいのにと感じるのは私だけでしょーか。
車掌の仕事が云々ならば、ワンマン扱いで有人駅のみ停車にすればいいでしょう。

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宮内駅4番線に停車中の485系電車改造のジョイフルトレイン「せせらぎ」、2006年9月撮影。
私はこの手の車両は好みではないので、積極的に撮ろうとは思いません。
これも1番線で列車を待っていた時に偶然捉えたものです。

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宮内駅と長岡駅のほぼ中間地点にあるJR貨物の南長岡駅(画像右側)、2005年9月撮影。
この駅の開業に伴い、宮内駅の一般貨物取扱いは昭和41年10月に廃止されました。

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