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2007年6月 2日 (土)

羽越本線・府屋駅

本日の駅紹介は羽越本線・府屋駅。

2016年3月6日記、大幅リニューアルを実施しました。

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新潟県村上市に所在する新潟県最北の駅で、開業は大正13年(1923年)7月31日。
開業当時の所在は岩船郡大川谷村で、同村の玄関駅でした。
大川谷村は昭和30年に周辺諸村と合併して岩船郡山北村となり、府屋駅は新しい村の玄関駅になります。
山北村は発足十年後に町制を施行して山北町になり、県北の町として独特の存在感を発揮していましたけれど、平成の大合併の嵐の中で2008年に
周辺諸町村と共に村上市と合併してその最北地域となり現在に至ります。

ここ府屋の地は陸路不便の地で、岩船地域の中心地で城下町でもある村上へは海岸沿いの道無き道を辿って一日がかり。
それゆえに交通の主力は必然的に船になりますが、この地は港の整備も遅れていて山形県・加茂と新潟県・松ヶ崎を結ぶ定期便は府屋の沖合に停船し、ハシケを使って乗下船していたそうです。
海がちょっと時化ればそんなアクロバティックな手段も取れませんし、当時の地域の方々のご苦労お察しします。
そんな状態が大正後半まで続いたのですら、鉄道が開通し府屋駅を初めとした海沿いの諸駅開業は、まさに革命的な出来事であったのだろうと思います。

自治体の玄関駅として歩んできたこの府屋駅ですが、その立ち居地は準急列車の停車駅止まり。
上越新幹線大宮暫定開業前に当駅に停車していた優等列車は、元準急の気動車急行「羽越」二往復のみ。
特急「白鳥」「いなほ」はもちろんの事、真の意味での急行列車である「きたぐに」「しらゆき」は通過です。
夜行列車の「日本海」「天の川」「鳥海」も全て通過です。
上越新幹線開業に伴うダイヤ改正で、羽越本線の新潟-秋田間の昼行急行が特急に格上げされると、ようやく府屋駅にも特急が停車するようになりました。
しかし特急列車の停車駅としては格に欠けさほどの需要も見込めないと判断されたのか、昭和60年春の上越新幹線上野開業ダイヤ改正でも、特急「白鳥」「いなほ」計七往復中、当駅停車は三往復のみ。
定期の昼行特急が全便停車するようになったのはJR以降後の話で、「白鳥」は廃止されるまで当駅通過では無かったかと思います(あやふやな記憶なので、知っている方ぜひご教示ください)。

府屋駅の2014年度一日平均乗車人員は98人で、JR東日本新潟支社新潟県内有人67駅中最下位です。
JR東日本管内の定期特急停車駅多しと言えども、有人駅としては当駅が最も利用が少ないのではと思われます。
2005年度が184人だったので、約十年で半分近くに減ってもいます。
当駅には最寄の高校が無く、他地域からの入り込みがない為に地域の人口減、学生減がそのまま駅勢の縮小に繋がっているようです。

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府屋駅駅舎の様子、2010年6月撮影。
往年の国鉄標準型というべき横長の建物です。
建築財産票によると完成は昭和40年3月。
経年から見て、近い将来改築の話も話題に上るでしょうけれど、
その時は有人維持か否かを含めた抜本的な発想の転換が必要かもしれません。

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府屋駅駅舎内の様子、2010年6月撮影。
利用状況は残念ながら芳しくない府屋駅ですけれど、待合室の居心地は上々です。
特急停車駅の持つある種の頼もしさを持ちつつ、ひたすらひたすらのんびりしてます。

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府屋駅駅舎の構内側の様子、2013年5月撮影。
当駅のトイレは構内にしかないので、列車がこない時間帯に利用したい場合は駅員氏に一声掛けましょう。

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1番線の鼠ヶ関駅方から見た府屋駅構内、2013年5月撮影。
こちらは新潟方面乗り場です。
構内は二面三線の典型的スタイル。
駅舎及び跨線橋周り以外に構造物が無く、さらに鉄道隆盛時代の産物でホーム有効長が大きいので、構内は実際以上に大きく見えます。

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1番線の勝木駅方から見た府屋駅構内、2013年5月撮影。
右側に見えるのは旧貨物引込み線と貨物用ホーム跡。
当駅の貨物取り扱い終了は比較的遅く、国鉄貨物が拠点式に移行した昭和59年との事です。

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1番ホーム端から勝木駅方面を見通す、2013年5月撮影。

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府屋駅跨線橋内の様子、2014年7月撮影。
天井の形状は国鉄時代の標準的なものですけれど、通路の幅は近隣の諸駅よりも幾分広く、この辺は準急停車駅の格と申せましょうか。

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跨線橋上から勝木駅方面を望む、2013年5月撮影。
皐月の青空とエメラルドグリーンの海と白波。
当駅最大のお勧めが跨線橋上からの眺めの素晴らしさであります。

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同じく鼠ヶ関駅方面を望む。

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島式ホームの鼠ヶ関駅方から見た雨中の府屋駅構内、2014年7月撮影。
こちらは酒田方面乗り場になります。

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島式ホーム端から鼠ヶ関駅方面を見通す、2014年7月撮影。
見通すと言っても、線路は右に大きくカーブしているので視界はすこぶる悪し。
またこのカーブのために、この先にある踏切からの駅構内観察が出来ないのが私にとっては残念無念であります。

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府屋駅島式ホーム上の待合室の様子、上は2013年5月、下は2014年7月撮影。
当駅の利用状況からしてメインは対新潟方面であり、需要のずっと小さい酒田方面乗り場のこの待合室で列車を待つ人はあまりいないでしょうね。
それゆえか室内はこのような状態。

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中線の2番線と駅舎構内側の様子、2014年7月撮影。
府屋駅の2番線は定期旅客列車発着には使われていません。

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島式ホームの勝木駅方から見た府屋駅構内、2014年7月撮影。
長大に見えるとはいえ、どことなく華に欠ける風情は、やはりこの駅のそもそもの位置付けが準急停車駅であることの証と言えるかも。

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かつては何本かあったであろう側線も、現存するのは一本きり。
2005年3月撮影。

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島式ホーム端から勝木駅方を見通す、2005年3月撮影。
手前に見える棒には「10」の数字が。
当駅のホーム有効長は10両のようです。
そうだとすれば、往年の食堂車込み12両フル編成の「白鳥」「いなほ」は停車してもホームからハミ出してしまいます。
当駅に停車するようになった当時の「いなほ」は9両編成だったのでギリギリというところ。
それ以前の気動車急行「羽越」は3~4両編成でした。

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府屋駅1番線に到着したキハ40系普通列車村上行、2013年5月撮影。
18きっぱーのいない平時の土休日は、二連でもガラガラなのが現実。

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日曜日の雨の夕方の府屋駅3番線に到着したキハ40系気動車酒田行普通列車、2014年7月撮影。
下車したのは両手で数えられるほど、乗車はゼロでした。

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府屋駅3番線に停車中の485系電車R編成の特急「いなほ」秋田行、2006年3月撮影。

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府屋駅ですれ違う上下の485系電車T編成の特急「いなほ」、2013年5月撮影。

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雨の府屋駅ですれ違う上下のE653系電車特急「いなほ」、2014年7月撮影。
E653系に乗ったのはこの時が初めてでしたが、日曜の午後で自由席はギッシリ満員。
その状態だと485系よりも窮屈に感じられて、冴えない雨模様の車窓もあって印象はあまり宜しくありませんでした。

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特急並みの速度と車内に指定券で乗れる、お値打ち品の快速「きらきらうえつ」が府屋駅一番線に入線、2014年7月撮影。
撮るには魅力無しでも、移動手段としてはとても良い列車ですな。

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府屋駅前の様子、2013年5月撮影。
駅前には新潟交通観光バス運行の路線バスが乗り入れていて、鉄道関連では勝木駅方面に羽越線以上の便数があります。
県境を越えて鼠ヶ関方面へは、バスが廃止されて十年以上経っており、鉄道以外では歩く他ありません。
私が歩いた記録はこちらをご覧ください
当記事と一部内容や画像がダブっていますけれど、それは当記事のリニューアルゆえの事情なので何とぞご容赦を。
この府屋-鼠ヶ関間は例の「路線バスの旅」でも、台風の迫る中で一行が懸命に歩いていましたっけ。
途中で蛭子さんのパチンガス炸裂の為に、府屋駅前から村上方面への最終バスに乗り遅れて、それが原因で新潟市万代橋のゴールに辿り着けなかったという強烈なオチでしたね。
駅前には特急停車駅に相応しくタクシーが待機中。
画像右側のヤマザキショップは駅至近唯一のちょっとした買い物スポットだったのですが、この時点で既に閉店してしまっていました。
現在はどうなっているのやら。
食事処は駅付近にありますけれど、買い物となると府屋中心部入り口にあるAコープか海岸沿いの国道345号線を東に進んだところにあるスーパーへ
行く他なし。

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路線バス勝木営業所行が府屋駅前を出発、2013年5月撮影。
このバスに最初に乗った2005年頃は新潟交通の標準サイズの古ぼけたバスだったのですけれど、近年はこの中型車に更新されたようです。

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府屋中心部への入り口、2006年11月撮影。
人口七千人を擁する旧山北町の中心部入り口でもあります。
しかしながら銀行とAコープの他は個人商店が散見されるだけの、ひっそりとした佇まいでありました。

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駅前通りから海岸沿いの国道へ行く陸橋上から府屋駅方向を見る、2013年5月撮影。
右手の道路が国道345号線。
羽越線電化以前の蒸機末期の写真に国道がよく映りこんでいますけれど、現在とは比べようも無く貧弱な悪路ですな。
よくもここまで整備したことよと感嘆することしきりなんであります。

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春の日本海の美しい眺め、2013年5月撮影。

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府屋駅周辺の見所といえば外せないのがここ。
旧国道と羽越線の廃トンネルです。2013年5月撮影。
旧県道のトンネルは通行止めになっていました。

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昭和57年に現在線に切り替えられたかつての羽越線の廃トンネルです。
2013年5月撮影。
トンネル内部は資材なのかゴミなのか区別が付かないようなものの置き場になっていました。

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小さな入り江と港と三本のトンネル。2013年5月撮影。
左から旧羽越線、旧国道、現国道です

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自然に還りつつある廃トンネル、2013年5月撮影。

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こちらは架線柱がまだ残っていました、2013年5月撮影。
このまま野に還るには惜しいこの廃線跡、整備して府屋-勝木間の遊歩道にすれば・・・などと考えるのはナントカの浅知恵なんでしょうなぁ。

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