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2007年5月23日 (水)

そこのおまいら!飯を食え!!

それはいまから十年程前の出来事。
中国人民解放軍の地方軍区に所属するひとりの下士官のおぢさんが、所属軍区
の司令部がある大都市に出張する事になり、長距離バスで出発しました。
確か一昼夜にもおよぶ長く辛く退屈なバスの旅です。
下士官のおぢさんの乗ったバスが昼間とある片田舎の町にさしかかったところ、
道路上に認めたのは行く手に立ち塞がる数人の人影。
バスの接近にも微動だにしないその人影は、手に手に青竜刀のような物騒な得物
を持つ屈強でむさ苦しい風体の粗野な男たち・・・。
体を張ってバスを止め、車内にドカドカと上がりこんできたその男たちの言うこと
には、

とにかく「飯を食え!」

男たちの強制誘導でバスは道外れにポツンと立つ、いまにも倒壊しそうな一軒の
あばら家に。
男たちの言う事にはその家は食堂で、腹をすかせたおまいら旅人にうまい飯を
食わせてやる、ありがたく思え!・・・なんだそうです。
バスを強制下車させられてあばら家のような食堂に連れ込まれた乗客たちに出さ
れた「うまい飯」とは・・・・!?。
それは、どう見ても生ゴミとしか思えない残飯の類が粗末な容器に盛り付けられた
なんとも香ばしいシロモノだったそうです。
男たちは言います。

さぁ、遠慮せずこの飯を食え! 代金は円換算で
¥1,000ナリ!


この飯を食べる食べないはおまいらの勝手だが、飯代は全員きっちり払ってもらう!
これが男たちの言い分です。
・・・生ゴミ同然の残飯に千円!。日本と中国の物価の違い、しかも十年も前の話です。
安価なしかし辛い長距離バスで移動する、さほど裕福とも思えない乗客たちにとっ
て、あぁそうですかと右から左に出せる金額ではありません。
乗客たちの中には「こんなゴミ飯にそんな大金出せるかっ!」と飯を食う事もお金を
払う事も断固拒否する勇気ある人も出てきますが、そういう
「旅人へのささやかな心配り」
を理解しない人は、刃物で武装した屈強な男たちに引きずり出され、いずこかへ
連れ去られていったそうです。

くだんの下士官のおぢさんも泣く泣くお金を払い(飯は食べずに)、なんとか五体
満足で旅を続ける事が出来ましたが、その後その地域の警察にこの一件を通報
したところ、見事に握りつぶされてしまいました。
後で判明したところでは、屈強な男たち(日本で言うところの暴力団)と地域の警察
公安はグルになっていて、ワイロをたんまり受け取って時には殺人にも及ぶ屈強な
男たちの犯罪はすべて「華麗にスルー」だったそうです・・・。
腹に据えかねたおぢさんは新聞に投書。
中国共産党中央、その体制に対する批判は絶対に許しませんが、中央政界の
お歴々とは無関係な地方の不正撲滅には一定の役割を果たしていた(今は
そういうのもダメっぽいですが)新聞マスコミはおぢさんの投書を掲載しました。
その後例の男たちと、彼らとつるんでいた警察がどうなったかはわかりませんが・・・。

この話は昔、「軍事研究」という雑誌で中国の新聞投書などを翻訳紹介していた
コーナーで取り上げられていたもので、当時すでに周囲より「ウヨク」(いたいけな
高校生の時分より言われ続けていたことでございますが)と呼ばれていた私に
とっても、ひとしきり爆笑したあと(ドリフのコントを連想してしまって・・・スゴみ
まくる無法男が志村さん&カトちゃん、泣く泣くカネを払う一般人が仲本さん、
黙々としかしうまそうに生ゴミ飯を食うブーさん(呆れる周囲の面々)、食うのも
払うのも断固拒否したあげく、志村さん&カトちゃんの凶悪コンビに残飯を無理
矢理口に入れられて、あまりのまずさに悶絶するいかりやさんw)、
「そんな奴おらんやろ~」
改革開放路線の中国に、天安門事件以後も無知からくる素朴な幻想を抱いていた
身としては、いくら地方の出来事とはいえ、日本の江戸時代の雲助もかくやと
思われるかかる無法がまかり通るはずがない、これはきっとブラックコメディな
類の作り話!と思っていた時期もありました・・・。
しかしその後、特にネット環境入りしてから見聞する中国の官民腐敗のトンデモ
さ加減に、この話も実話に違いないんだろうなぁと感じる今日この頃でございます。

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