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2006年11月13日 (月)

只見線・田子倉駅

本日の駅紹介は只見線・田子倉駅。

2016年2月28日記、画像貼り変えと一部加筆修正しました。

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田子倉駅は新潟県に属してはおりませんが、只見線は小出-只見間を一区切りとして取材しましたので、行きがかり上当駅も取り上げる事にします・・・
と言うより、秘境駅マニアや無人駅ヲタにとってはヨダレが出そうな程美味しいご馳走が、県境のすぐ向こう側にあるとあっては見逃す事など出来ません(笑)。
さて田子倉駅は昭和46年8月29日に、只見線只見-大白川間開通(只見線全通)と同時に開業しました。
駅至近にダム湖の田子倉湖があります。
福島県南会津郡只見町に所在する無人駅・・・文字通りの「無人駅」でございまして、周囲は半径数キロ以上に渡り、人家が一切ありません。
1972~88年まで運行されていた会津若松-小出・浦佐間の急行「奥只見」の停車駅でしたが、なんだってこんな駅に・・・。
冬季は駅は営業休止、国道252号線は通行止めと、人界とは完全に隔離された地になります。

なお田子倉駅は2011年7月の新潟・福島集中豪雨で運転休止になった大白川-只見間が2012年10月に復旧したのちも列車停車が再開されることがないまま、翌13年3月ダイヤ改正で廃止されました。
この改正では只見線内の柿ノ木駅も定期列車が通過する臨時駅に格下げされており、只見線小出口の大きなターニングポイントとして後世に語り継がれるかもしれません。

私がこの名にし負う全国有数の秘境駅である田子倉駅に降り立ったのは、2003年夏が最初にして最後です。
お盆時期の臨時列車が小出-只見間に運転され、それを使うと当駅での滞在時間が約一時間で済む事から勇躍出動した次第ですが・・・
この判断は結果的に大正解でした、降り立って遭遇したこの駅の構内外のエグさを思うに・・・。

田子倉駅のうす暗いホームに降り立つと、独特のカビ臭さが鼻を突きます。
田舎の無人駅の待合室内に大抵立ち込めていて、すっかり鼻に馴染んだかほりですが、スノーシェッドに覆われて半ば地下駅と化している当駅のソレはぐっと濃縮された感じで、長居をすると肺にカビの胞子が侵入してきそうなちょいヤバめ・・・。
まず嗅覚が、この駅が尋常でない事を私の足りない脳ミソにも理解できるように警告しております・・・。

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田子倉駅ホームの名所案内板。
急行「奥只見」が列車交換設備の無い当駅に停車していたのは、登山客を当て込んだものだったのかもしれませんな。

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田子倉駅ホーム上の時刻表。
利用客に乗り遅れのないよう、注意喚起も兼ねてこんな大きさにしていたのかも。
何しろこの本数で路線バスも走っていないのですから。

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地上へ至る階段の様子。
2ちゃんねるで田子倉駅に関する色々と怖い話を仕入れた後だったので、コンクリの壁面のシミが人の顔に見えたりしましたっけ。
踊り場は真夜中に白い服のコワいおねいさんがボワ~ンと突っ立っていても不思議じゃない不気味さ。
おりしも時はお盆もたけなわです。

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田子倉駅ホームの様子。
後述の通り、ここではロクな目に遭いませんでした。
駅巡りで最悪の出来事でしたorz

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田子倉駅に到着した臨時列車のキハ40系気動車小出行。

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国道に面した田子倉駅の出入り口。

地上に出ると、そこは駅構内とは別世界。
真夏の日差しが照りつける、見事なまでにどぴーかんな青空。
周りは一面の山・山・山!

作業小屋のような、「田子倉駅」の表示があるだけの味も素っ気もない駅入り口をカメラに収め、いざビューポイントの田子倉湖へ!
と足を踏み出した時、長閑で平和なしじまを破って悪魔が・・・。
悪夢の始まりでございます・・・。

猛スピードでこちらに接近してくる二つの小さな物体、耳を打つ重低音の羽音・・・。
オオスズメバチさんたちの手荒いお出迎えであります。
私の1メートルほど前で、テレビでよく紹介される威嚇行動・・・、どうやら駅入り口のごく至近に巣があるようです。
冷や汗を流しつつ、それでもビューポイントでの撮影の誘惑に抗しがたい私は、彼らを刺激しないように細心の注意を払いつつ、ゆっくりと歩いて数枚をパチリ。
しかしスズメバチさんたちもしっかりついて来て、周りをぶんぶん飛び回っております・・・次第に間合いを詰めてきました。
殺気をびんびんに感じます。
とうとう私の顔のすぐ前に飛んできて威嚇を始めました。
・・・カチカチカチと顎を鳴らすあの音・・・。
生まれて初めて直面したオオスズメバチの脅威に、足が恐怖ですくみます・・・。

これ以上の前進は自殺行為、へっぴり腰で駅入り口に退却しますが、スズメバチさんはよほど虫の居所が悪かったのか、威嚇を止めようとしません・・・。
今にも顔面を刺しに来そうな非常に危険な雰囲気です。
スズメバチに威嚇されてその場を離れる際に、走ったりして相手を刺激するのは絶対の禁じ手なのですが、駅入り口を目の前にした私は、理性より恐怖が立ち勝ってしまい思わず走って駆け込んでしまいました・・・。

駅入り口までもう少し距離があったなら、逃げ切れずに刺されていたかもしれませんが、幸い駅構内まで彼らが追ってくる事はなく、まずは急死に一生を得た形になりました・・・、
しかしこれで外の風景を撮影する事は不可能です。

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スズメバチさんの襲撃のせいで、撮れた外のマトモな写真はこの二枚きりでした・・・
本当は滞在一時間をフルに使って撮りまくるつもりだったのに。

帰りの列車が来るまであと40分以上・・・、外の画を撮れない以上やる事もなし。
ちょうど時間はお昼どき、事前に購入しておいた寿司を取り出してカビくさく薄暗いホーム上のプラスチックのベンチで昼食・・・。
しかしこの時から悪魔はふたたび・・・!

寿司の匂いを嗅ぎつけたのか、外で頑張っていらっしゃるオオスズメバチさんとは別の真っ黒い中型のハチさんたちがお出ましに。
私の周りを大きく旋回しております・・・。
田子倉駅構内はクロスズメバチさんか何かのテリトリーのようです。
オオスズメバチさんたちほど露骨な敵対行動はとりませんが、やや距離を置いての旋回を止めようとしません、時折匂いの元を確認するかのように接近してきます・・・。
この状態で寿司をつまむ事などとても出来ず、止む無く寿司をしまって飲み物だけを口にしますが、一度火が点いた狩猟本能を抑えられないのか、クロいハチさんたちはその後も私を徹底マーク・・・。
ベンチに座っていると数匹でたかってきそうな気配に、常にホーム上を移動して連中と常に距離をとりますが、クロいハチさんたちも一緒に動いてぴったりマーク・・・。

結局、列車が来るまでの間中、ホーム上を絶え間なく歩き続けてクロいハチさんたちの追求から逃れ続けるというトホホな状態。
帰りの列車がホームに滑り込んできた時にはキリスト教で言うところの天使降臨、空中携挙のこころもちにございました・・・、
もしくは乗機を撃墜されて脱出し、敵兵の追撃を逃れて味方の救難ヘリに命からがら転がり込んだパイロットの心境とでも申せましょうか。

果たせなかった田子倉湖の撮影を含め、出来ればもう一度訪問したいこの駅でございますが、この恐怖の一時間を過ごした身としましては、少しでもハチの危険が生じそうな季節は・・・(涙)。
少なくとも7月~10月末までのスズメバチの活発な活動時期は絶対に無理。
11月はハチの恐怖は無くても冬眠前の食い溜めにウロウロしているクマさんと鉢合わせする可能性があります。
11月下旬となれば雪が積もり始め、列車も3月末まで全便通過。
名うての豪雪地帯ゆえ、完全に雪が消えるのは5月に入ってからでしょうから、再訪のチャンスは実質6月だけでしょうね・・・。
その中で好天の土日となると・・・
なかなか難しい話なのでございます。

・・・とか何とか思案している間に、田子倉駅は休止そして廃止へ。
田子倉ダムはぜひ行きたいのですけれど、何で行くにせよ交通事情が悪すぎますな・・・。
景色はとびきりなんですけどね。

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